少し前に「絶対音感」という言葉は誤解が多いのであまり使わないように的なことを書いたのですが、その縛りはやっぱり緩めようかな、と思っています(笑)
「ピッチ記憶」は近いものの、やはり微妙に違います。
視覚での色彩がある程度自動的に識別出来るように、音の高さ、ピッチの知覚も記憶と照合することが常に必須なわけでもないですね。
名付けて記憶することが自己目的化するのは本意ではなく、知覚そのものを研ぎ澄ますことが大切だと思います。
ロングトーンをじっくり聴いて、その後その音を想起するのは絶対音感トレーニングの基礎ですが、ピッチを記憶すること以前に音にしっかり没入して聴くことが重要です。
その聴覚態度は日常のどんな場面でも出来ることと思います。
今の今、耳に入ってくる音をじっくり味わうだけです。
都市部では外音を意識的に遮断していないと気が散って仕方がないかもしれませんが、聞こえてくるものを意識に上げることで、逆に静寂を感じるかも。
音そのものを音そのものとして味わう時、それが絶対音感的な聞こえ方と言えるかもしれません。