能動的絶対音感と読譜 | 耳トレtsingmoo青木肇のブログ

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完全音感(絶対音感&相対音感)指導。聴音、ジャズピアノ、ジャズボーカル、スキャット、アカペラベース、英語発音指導。アカペラバンドクリニック。
ピアノ、アカペラ、合唱、リコーダー、カリンバアレンジなど。
http://tsingmoo.web.wox.cc
青木肇tsingmoo@yahoo.co.jp

能動的絶対音感は何も参照音を聞かずにピッチを直接思い浮かべることです。
(ピッチ、音の高さの名称は何でもいいです。)

ピアノの「真ん中のド(C)」と思ったらそれを思い浮かべられる(頭の中で聞ける)。
A=440Hzの音叉の音を思い浮かべる。
これらは能動的絶対音感です。

12音それぞれを思い浮かべることが出来、それが一定以上の速さになれば、初めての楽譜を頭の中で鳴らしながらすぐ歌うことも出来ます。
ピアノを弾いてその音が出てくるようなものです。

ただこれだけだと、構造的な意味が分からないまま点と点を繋いでいるだけの音になりがちなので、やはりそれぞれのピッチの相対的関係を意識することも大事です。

能動的絶対音感、訓練方法は主に次の二つです。

①(移調される機会の少ない)クラシック曲などの冒頭部分を繰り返し聞いてそのままの高さで覚える。
開始音がその調の主音である必要は特にありません。
Gの音を記憶するのにベートーベンの「運命」の冒頭、E♭を記憶するのにショパンの「英雄ポロネーズ」の頭、という具合に半音階12音それぞれの開始音で始まる曲を用意して繰り返し冒頭部分を聴く、それだけです。

②ピッチそのものをじっくり聴いて染み込ませる方法。
Gを記憶するなら鍵盤などでG(ソ)をロングトーンで鳴らし、音を止めて無音状態で頭の中で今聴いた音を再生。そしてハミングで軽く歌う。これをゆっくり繰り返します。

どちらがやりやすいかは個人差あるでしょう。

能動的な絶対音感を育成すると、受動的(聞き取る、音当て)な絶対音感もしっかりしてくるでしょう。

地味な練習ですが、読譜もとても楽になることと思います。
1日数分でいいのでお勧めします。