最近、絶対音感イヤートレーニング教材のPitch pathsを少し読み返してました。
(全訳ノート、途中で止まってる、、続きを訳そう!)
で、この話題です。
これは固定ド、移動ドの長年の問題にも実は関係してきます。
教材作成者のJoshua Jobstさんは
Fixed-Do vowels closely corresond to pitch chroma.
(固定ドの音名の母音はピッチクローマによく対応している)
と書いています。
つまり、C音やG音にはDo Soという名前の通りa peaceful kind of "oh" sound(オーという感じの平和的な響き)があり、
EやBにはMi, Si(Ti)というように「イー」という感じのもっと明るい響きがある。
というようなことです。
彼自身はアメリカ人なので移動ドで育ったのですが、28歳で自己訓練で絶対音感者になってからは固定ドを推奨しています。
機能理解には数字やローマ数字を使えば良いし、固定ドのほうがまだスケールをよくわかっていない子どもの混乱も少ない、とも書いています。
私自身はこの主張に100%同意です。
が、勿論反対意見の側から考えると、例えば、
「バロック時代と今では、同じ音名のピッチがほぼ半音高くなってるのに、そんなピッチクローマの感じ方は幻想では??」という意見も出そうです。
ただこれは(話が大きくなってしまいますが)、当時との地球環境の全体変化により、当時の半音上に対して同じように感じるように、人間全体の脳の感受性も変化しているのではないか、と私は思います。
まだ仮説ですが。
(地球全体での雷の増加、スワンプソングなどキーワードにもう少し検討するつもりです)
固定ドで絶対音感の人が移動ドを嫌がる理由は、単に1対1対応に慣れている習慣の問題だけでなく、母音の響きとそのピッチの雰囲気が合わない違和感、気持ち悪さを感じるという、根源的な知覚、感受性の問題もあるように思います。
ピッチそのものに内在してる繊細なクォリティが台なしにされてしまう感じです。
さて昨日の渋谷でのぺらこやのvocalbass講座、basscatでは話題にしなかったのですが、
私自身のbassの発音は、そのベースラインを固定ド音名で歌ったときの発音に実は近いのではないか、と思っています。
半ば無意識化しているとは言え、私がベースを歌うときは100%ピアノを弾いているのと同じ脳内意識ですし、ピアノを弾くときは常に「音名」がどこかで意識されてるので。
勿論音名そのものが発音として聞こえるのは問題ありますが、「響きを確保する」という観点からして、固定ド音名意識はvocal bassの響きをよくしてくれる可能性はあります。
多分、この辺はまだ(世界中でも)誰も考えてない領域だと思いますので、また考察します。