タイトルがつけにくい話題なんですが。
パソコンの普及などにより、アイディアを具体的に外在化させる方法は凄く進んだとは思います。
それはそれでとてもいいことだと思います。
それを内側で見たり聞いたりする、イメージする訓練にいかに繋げるかが重要かな、と思います。
バッハもベートーヴェンも、「鍵盤を弾きながらの作曲」を非常に戒めたようです。
浮かぶ音を「内側」(脳内)でしっかり聴いて、それを外在化させることを大切にしたんでしょう。
実際、「物理的」な音というものは強いので、アイディアがはっきりしないうちに実際の音を出して試行錯誤してしまうと、最初に浮かんだものがどんどん変形してしまう、台無しになってしまうということはあるように思います。
このあたり、今は、特にポピュラー音楽(という言い方もなんですが)ではあまり考慮されないところかもしれません。
勿論、より「肉体性」が重要な音楽では「弾きながら」「歌いながら」作る、も重要で、特にアカペラのバッキングのスキャット発音などは実際に口を動かしての試行錯誤で「歌いやすさ」「聴感上の自然さ」などを追求することも大事です。
立体感が弱いアレンジはこの肉体的作業が足りないといっても過言ではありません。
譜面があるものの練習をするとき、物理的に音を出さないで譜面を読む練習は大事です。
本を黙読で熟読する感じです。
しっかり頭のなかで聴きます。
これがうまく行かない場合、単音や簡単なフレーズ、」和音から「頭の中で正確に鳴らす」トレーニングをしていくといいと思います。
ちょっと話が横に行きますが、私自身は「練習音源」を録音して聴くことは一切やらないようにしています。
まだ途中段階、未完成なもののインプットを極力なくすためです。
むしろ練習段階で、そこでの物理的音を聴きつつ、理想的な完成状態に頭の中で書き換える作業を大事にしています。
ただこれは訓練がかなり必要なので、最初のうちは、「練習を録音するけれど、それを聴いて「反省」するのではなく、聴きながら理想的な完成体をイメージする、書き換える」がいいかもしれません。
この話題はなかなか難しいところがあるので、また別角度からも取り上げられればと思います。