文章力がもっともっと重要になる | 税理士試験ハック!~暗記をしないマインドマップ勉強法満載のブログ~

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手書きのマインドマップを紹介することを中心に、スケジューリング、タスク管理、読書など、仕事にも勉強にも役立つハック満載の税理士試験(簿記論、財務諸表論、消費税法)ブログです。勉強の仕方から見直して、自分の頑張り方をほんの少し見直してみませんか?

Writing
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僕は高校時代、推薦入試での大学入学を狙っていたので、結構真剣に小論文の書き方を勉強したことがあります。

・まずは結論を最初にしっかり述べる
・序論・本論・結論の構成で
・文章はコンパクトに


簡単なことのようで、意外と上記をきちんと実行するのは難しい。何度も書いては直し、書いては直しを繰り返していました。当時の高校生なので、もちろん全て手書き。今思うとよくあんなに書きまくっていられたものです。

さて、それから十年と少しの時が流れて、税理士試験を受けている今。簿記論以外の科目については点数の半分は論述式の試験なのに、不思議なことにほとんどの人が「文章力」の重要性をあまり認識しているとは感じられません。

資格の学校の指導法や、他の受験生の勉強方法を見ても、とにかく暗記して文章をある程度の固まりで覚え、それをどうにかこうにか組み合わせて点を拾っていく、というスタイルが税理士試験の理論勉強では一般的のようです。

そう、文章の構成などぐちゃぐちゃでいいから、とにかく重要なところを書き漏らさないように、キーワードを組み込んでおけば、部分点はくるでしょう、的な解答の仕方ですね。

どの科目も、理論問題は結構な難易度になりますので、本試験会場で資格の学校が発表するようなキレイな解答を作成することは不可能です。また、時間も限られている中でとにかくガムシャラに書き殴るということになってしまうというのも事実。

しかし、です。試験のもう1つ先、つまり税理士として働く日々を考えた時には、本当にそれでいいのでしょうか?

税務、会計の専門家として、お客様に必要な情報をきちんと伝えていくという能力は、競争が激しくなってきている税理士業界では非常に重要な力になると僕は考えています。

インターネットが普及し、Googleで検索すれば知りたい情報に一瞬でたどり着き、更にはTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアで情報が瞬時にシェアされる時代。知識の量や理解度には当然大きな隔たりはあるものの、情報格差という垣根は専門家とそれ意外の人々の間で相当に低くなってきています。

そう、専門家にとっては「知識」であっても、発信されたものを受け取る側からすればそれはただの「情報」でしかありません。専門家同士の会話であれば、難しいことを難しいまま語っても問題ないでしょう。しかし、それを「情報」としてそれ以外の人々に提供する際には、専門家の側から歩み寄る必要があります。

東日本大震災の後に、専門家と呼ばれる人々の伝える気がないとしか思えない難解な説明を聞いて、イライラした人も多いはずです。あれは伝える気がないのではありません。伝え方を知らないのです。自分の知識を使って、一般の人々に説明するということをしたことがなかったために、あのような稚拙な説明ばかりが至る所で横行していたわけです。

分かりやすく説明が出来る、ということは、知識の深さももちろんのことながら、やはり伝える力が相当に必要になります。伝える力、それは文章力とほぼイコールです。きちんとした文章が書ける人の説明というのは、非常に分かりやすいものになるはずです。

さらには、このソーシャルメディアの大躍進。
TwitterやFacebookの世界において、あなたの伝える力は、もう完全に文章力とイコールです。逆にいうと、その人の人格すらも、文章力で判断されかねません。

結構な頻度でブログという文章を書くようになって思うことで、自分で言うのもなんですが、文章はやはり書けば書くほど上手くなります。そして、文章を書くのが上手くなれば、プレゼンのような場所でも、前よりもスムーズに言葉が出てきて、スラスラと説明ができます。

でも、逆に言えば書かなければ、いつまでたっても上手くなりません。


資格の学校の先生からこんな言葉を聞いたことがあります。

「答案は試験委員へのラブレターのつもりで」

ラブレター書く際には、色々と文章を練って練って、書いたり消したり、推敲しますよね?
理論問題の解答も、規定をある程度暗記しているのは当たり前として、さらにそこから一段上、きちんとした文章で解答を書くということをするべきだと僕は思うのです。

実際には、暗記だけの勝負でも受かることは受かると思います。でも、その知識は完全に自分のものになっているわけではないので、実務になったときに苦労しますし、文章力も一切磨かれません。

みなさんは税理士になるために勉強しているんですよね?

だったら、将来自分が税理士になったときのために、文章力を身に付けることも、理論の勉強の1つとして捉えてみてはどうでしょうか。

きちんとした文章で、自分の言葉で、解答を書こうと思ったら、ある程度の固まりで暗記しているだけでは全然ダメだということがよく分かると思います。そう、規定や基準をしっかり理解しようとして読み込まざるを得ないのです。文章を書くためには、自然とそうなります。そして、分からないところは、ガンガン質問に行く。

理解度が増して、(もちろん結果として規定も頭に入って)、文章力も磨かれる。
理論問題の解答をきちんとした文章で書こうと思うだけで、これだけいい効果が期待できます。

最後に、文章力アップを狙う上で、参考になりそうな記事や本をいくつか紹介します。
・世界ログ「文章力がどんどん向上する5つの書き方・トレーニング方法
・designaholic「あなたの企画書が10倍伝わりやすくなる魔法の言葉とは?
・山田ズーニー著「伝わる・揺さぶる!文章を書く

いいことだらけの文章力を重視した理論勉強法、いかがですか?