京成電鉄の3400形は、1990年に二代目スカイライナーが登場したのに伴い引退した初代スカイライナーAE形の足回りを活用し、通勤形の新造車体に載せ替えて1993年から登場した電車です。
スカイライナーは京成の看板列車なのであらゆる点で最先端のサービス提供が求められており、その点で車内アコモがやや古くなったということで二代目への置き換えとなりましたが、足回り ( 走行機器 ) は劣化が少なかったので継続活用となりました。
登場後は、押上線経由の浅草線系統 ( 京急線を含む ) を始め京成本線の急行系列車に広く使用されましたが、スカイアクセス線には対応していないので、アクセス特急には充当されませんでした。
今となっては京成電鉄唯一の普通鋼製車体で塗装車です ( 色がグレーなので一見ステンレス車と見間違える ) 。またカム式制御装置のため発車直後の加速時にカクッカクッという軽い加速衝動が数回感じられて、最近のインバータ制御とは違うレトロ感を味わえます。
8両編成5本が登場しましたが、元気と言われた足回りも機器交換や修理が行われてはいるとはいえ50歳を超えて経年劣化は否めず、また車体も30歳で各所に痛みが出ており、残るは3 編成のみとなっています。
目をつぶって乗ると、初代スカイライナーの雰囲気が漂う3400形ですが、そのレトロ感を味わえるのもそう長くはないと言われています。
都の5320編成が通常運用から退いたので、これからの浅草線の注目編成は3400形ですが、現在 京成の浅草線直通運用に入れる編成がタイトな為、しばらくは延命されそうなのがチョッとホッとさせてくれます。




