井戸端カイゴ2014、第18回目の終了報告!【2014年12月開催】 | 井戸端カイゴ ~介護職のための情報交換と交流会~

井戸端カイゴ ~介護職のための情報交換と交流会~

名古屋やその近郊で介護職としてがんばっている方たちが集まり、少人数で、「介護についてホンネで、真面目に、でも肩の力を抜いて語り合う」会です。

************************************
ひらめき電球【重要なお知らせです!!】

井戸端カイゴの報告ブログについてひらめき電球

2016年4月(第34回)以降の開催報告の詳細は、下記へ移転しました!


★こちらからどうぞ。《こころLink公式サイト(井戸端カイゴ報告ブログ)へ》

http://www.kokorolink2.jp/14587176176480

★こころLink公式サイトのトップページへはこちらから。
http://www.kokorolink2.jp/

************************************


去る、12月19日(金)の午後、

井戸端カイゴ ~介護職のための情報交換と交流会~

の、第18回目を開催しました!

場所は東別院、「イーブルなごや(名古屋市女性会館)」です。



今回の参加者は、結果として4名(後藤含め5名)でした。うち2名は初参加。

今回も新鮮でとってもいい会になりました。会の内容は、下記をご覧下さい!



************************


さて、まずはいつもの通り参加者の紹介からです。

※男性は○○「氏」、女性は○○「さん」と表記しています。



・A氏:別業界で経理・総務の仕事をしつつアルバイトで訪問ヘルパーをされていました。
現在は、社会福祉法人(社福)の運営するケアハウスの職員兼事務(経理・総務)。
当ケアハウスでは、介助業務はほとんどなく肉体的には楽だが、逆に精神的にはキツイそう。
介護福祉士(介福)受験予定ですが、勉強がなかなかスタートできていない様子です。


・Kさん:初参加です。介護付有料老人ホームにて相談員兼事務をされています。介護業務もこなされます。
苦手は「レク」と「記録」だそうです。
困っていることは、実務に必要なものをなかなか会社が購入を許可してくれないこと。
現在、後藤と転職活動中です。資格は介福の他「介護福祉経営士」なる資格を取得されています。
施設運営の仕組みなどを学べる資格だそうで、一同興味津々でした。


・Sさん:現在後藤とともに就職活動中です。医療法人の運営するデイケアで5年間パート勤務の後退職されました。
仕事に対してどんどん欲がでてきたようで、今は「ご利用者の、丸ごと一日の生活をお世話したい」という気持ちが強いようです。
将来は、スタッフの育成や心のケアもできる介護職員になっていきたいそうです。


・St氏:現在、名古屋市内の特養に勤務されており、最近フロアリーダーになられました。介護職経験は10年超のベテランです。
そのキャリアは精神病院で40代半ばからのスタート。
それはそれは過酷な職場だったそうで、毎日毎日殴られたり引っ掻かれたりと、生傷の絶えない職場だったそうです。
現在の職場もご多分にもれず問題が多発している様子で、最近も誤嚥事故があったそうです。
問題職員が利用者の口の中に無理やり食べ物を突っ込んだらしい・・・。

現在の職場はユニット型ですが、職員同士の技術の差が本当に大きいことを痛感されている、とおっしゃっていました。
また旅行が趣味で、最近は富岡製糸場へ行かれたとのこと。しかし入場券を購入するのに3時間くらいかかる状態だったと話されていました。



***********************


■今回出た主な話題は、こんな感じでした↓


①男性は、グチや不満をあまり言わない気がする。男性の皆さんのストレス解消法はどんな風ですか?



<参加者の意見>


・私は、ストレスをあまり感じないんです。不満も感じません。年齢がそうさせているのだと思いますが・・・。
現在減煙中(まだ「禁煙」ではない)なので、タバコを今まで通りに吸えないストレスはあります。
グチや不満も、言ってもしかたがない。どうやったら改善できるか、という風に考える。


・私はすぐにグチを言います。そしてすぐブチ切れます。気が長そうに見えますか?とんでもないです。私は「短気」です。
以前の同僚や仲間同士でグチを言い合って、溜めこまないようにしています。
ストレスを感じると、すぐに旅行の計画をして発散しています。


【後藤の個人的な意見】


『面白いですね~。お二人全く違う回答で。男性の場合は、比較的前者のタイプが多い気がします。
ちなみに、私もどちらかと言えばストレスを感じない方だと思いますし、解消するための方法、というのも特にないんです。
Sさんの期待する回答ではないと思いますが、本当にそうなのだから仕方ありません。すみません・・・。』



***********************


②利用者さんやご家族から聞く話。

「ケアハウスでは薬も開けてくれない、ご飯も盛り付けてくれない。また「体調が悪いので家族に連絡したい」と訴えても「自分で家族に電話してくれ」と言われるらしい。ケアハウスの職員は本当に「何にもしてくれない」らしいんです。
どのケアハウスでもそうなんでしょうか?」



<参加者の意見>


・私の勤務するケアハウスでは、状況に応じて食事を居室に持っていくこともありますし、薬も管理させて頂いています。
また急変時は病院へも付き添いますし、もちろん必要に応じてご家族への連絡も職員がしますし、病院でご家族に引き渡しもさせて頂きます。


・安心しました。どのケアハウスもそのような扱いなのかと思っていました。



【後藤の個人的な意見】


『こういうことって良くありますよね。誰かから聞いた断片的な情報で、他の施設も全部そうなのかと思ってしまうこと。
介護に携わっている人って、特にそのような傾向が強いように思います。例えば誰かから「特養って、本当に流れ作業で、嫌になっちゃうよ」
とか言われると、それを鵜呑みにしてしまい、「特養だけは働きたくありません」という短絡的な判断をしてしまう傾向が強い。
でも今回の参加者Kさんのように、客観的な情報や意見を聞くことがすごく大事だと思います。
井戸端カイゴのような場で直接当事者に聞くことが大事です。しかもできるだけバランスの取れた思考のできる方の意見に耳を傾けることが大事。
そして、単に「噂話」に流されるのではなく、こういった「情報」を基に自分で責任をもって「判断」することが大事なんだろうと思います。
Kさんを始め井戸端カイゴの参加者は、正にこのような「大人の判断力」を備えた方ばかり。
だから、本当に素敵な会なんですよ。』



**************************


③スタッフの男女比について。私の所属する施設ではだいたい「半々」。この比率がとてもいいと感じています。
女性同士だと、何かと張り合う雰囲気になりギスギスしやすいのですが、男性がいるだけで全然雰囲気が違う。



<他の参加者の意見>


・確かに男性が「クッション」の役割をしてますよね。男性がいるほうがレクも盛り上がりますし。女性は真面目すぎて面白くないですし。
(後藤注:ちなみにこの参加者は女性です)



【後藤の個人的な意見】


『ご利用者の男女比が大体女性7対男性3くらいだと思いますので、職員もそのくらいの比率がベターなのかと思っていましたので、意外な発言でした。
確かに男女の職員が半々くらいの組織であれば、(比較的立場の弱い)男性の居場所が作りやすく、またリーダーや主任も組織をまとめやすいのかもしれませんね。
ただ、その比率までもっていくのは至難の業のような気がしますが・・・。最初から、「半々」を目指すことが良いのかもしれません。
もしかすると、男女半々が「黄金比率」なのかもしれませんね~。皆さんの職場はいかがですか?』



*************************


④私の職場では、要支援の方から要介護度5の方まで幅広くいらっしゃる。介護度の比較的軽い方(足が不自由だが頭はクリアな方)が比較的重い利用者に対して、「勝手に」食事介助してしまうのが悩みの種。その方は過去にアシスタント的な仕事をされてきたので、「誰かのお世話をしたい」という気持ちが強い。スタッフが注意しても結局隠れて介助しちゃう。
過去に誤嚥事故もあったので止めて欲しいのですが・・・。もっと言うと、本当は退去して頂きたい。危険な行為という認識がないので。



<他の参加者の意見>


・複数の利用者の食事介助は時間差で行うべき。


・食事介助専門のスタッフになって頂くのはいかがでしょうか。

・社長秘書をやってもらうのはどうでしょうか(笑)



【後藤の個人的意見】


『悩ましい問題ですね。悪気は全くないですしね。でも、極めて危険ですよね。な行為だということを、本人とそのご家族に理解して頂くしかないのではないかと思います。
例えば喀痰吸引や点滴、注射、薬の処方といった医療行為を素人がするのと同じくらいの危険な行為なのだということを正直に指摘しご理解を頂くようにする。守れないのなら最悪退去していただくしかないと考えます。
もし重大な誤嚥事故が起きてしまったら、事業者の管理責任を問われかねませんからね。
まずルール化することはできないのでしょうか。食事を介助するということは、非常に危険な行為だということを明確に示す。
そして、そのルールを守れない方に対しては書面で警告を行う。警告しても守れないなら、最悪は退去頂くしかないでしょう。
もっとも、会社の方針次第だとは思います。例えば、「いや、ご利用者が親切心から他の利用者の介助をするのをやめさせることはしない。危険が伴うのはもちろん承知しているが、その責任はもちろん弊社が全て負うし、どんな批判も甘んじて受ける。」という会社の明確な方針のもとでの判断であるなら、良いと思います。』



***********************


⑤次回介護保険法改正で介護報酬の減額が予想される。対策として、私の会社では残業単価を減額する、という方法を採っている。


<他の参加者の意見>


・残業代が出るだけいいですよ。私のところでは、夏祭りなどでも、「ボランティア」で来いと言われる。

・私の在籍していたデイケアでは、オープン4年目にやっと残業代が支給されるようになった。正職員が気の毒だった。



【後藤の個人的意見】


『残業単価を減額する、というのは少々いただけないですね。残業単価を会社が勝手にいじっていいものではありませんので・・・。「残業時間」を削減する方向で検討するべきでしょうね。』



************************


⑥介護保険法の改正で、ケアマネの資格も変わる。民間資格が国家資格になり難しくなる(介護福祉士の合格者でないと取れなくなる?)。
ケアマネを減らしていく方向性。合格後の研修時間数が増え、「医療」を知らないケアマネは、「使えないケアマネ」だと判断されるようになる可能性が高い。



【後藤の個人的意見】


『ケアマネも、業務上必要な知識や経験を有することは当然ですが、最後はやはり「人間性」が決め手になると思います。最終的には、顧客の評価をもとにした第三者機関による客観的な情報を公表し、それらの情報を見て利用者がケアマネの良し悪しを判断できるようなシステムが必要だと私は考えます。』



************************


⑦有料老人ホームの立ち上げや運営に関して



■苦労したところは?


・申請書の書き方など役所に聞いても、具体的に教えてくれない。「色々ですね」としか教えてくれなかったり・・・。

・何度も役所に足を運ばないといけなかったり。

・スタッフが、前職場のやり方を主張してまとまらなかったこと。

・逆にある程度やり方が固まってくると、「いまさら変えるのも・・・。」と言われ、改善しようと思ってもなかなか進まなかったり。

・本社との関係も難しい。好き勝手言ってきますから。入居させろとか。職員の確保と営業活動(利用者の獲得)とのバランスが難しい。



■レクはどんなことを?


・カラオケ。陶芸とかも。土から練って、全員で植木鉢を作ったり。石鹸をつくったり。

・カレーライスを作ったり、菜園から野菜を取ってきて漬物作りとか。

・レクにはあまり参加しないですね。15人くらい。部屋でゆっくりしたい、という人も多い。



■利用料は?


・管理費・共益費込みで14万円強。

・おむつに関しては、特養では施設の負担だが、有料では別料金を徴収する。原則として生活必需品は施設が準備する。

・退去の時に、画鋲の穴でもダメだと言っておくと、保証金返還に関する退去時のトラブルはあまりない。

・80歳以上の方は年金で賄えるが、それ以下の方は厳しい。



【後藤の個人的意見】


『有料老人ホームの立ち上げに関わった参加者がいらっしゃったので、後藤が個人的に聞きたいことを聞いてみました。施設の立ち上げに関わったという経験は、とても貴重な経験ですので、今後もぜひシェアしていただきたいと思っています。』



**************************


⑧その他:結婚歴のある方々と、独身を貫いている方々との性格的傾向の違いとか、精神疾患(パニック障がい)に関する話題、仕事が趣味のリーダーが休日まで出勤してきたり夜勤明けも18時頃まで勤務しているという困った話などなど・・・。話はつきませんでした。



**************************



■今回の参加者から寄せられた声です。


・「参加の一番の理由は、みなさんがどんな所で働いているのか、また、どんな悩みを抱えているのかを聞いてみたかったので参加しようと思いました。」


・「後藤さんなので参加しようと思いました。違う職場の人の意見は参考になります。」


・「初めての参加の方々がいらっしゃったので、新しい情報収集が得られると思い参加しました。」


・「さまざまな職場の生の声や情報が聞けるので参加しました。


・「施設によっていろんな特色があり、いろんなスタッフがいらっしゃるんだなあ~と感じました。」


・「有料老人ホームの事とか、介護報酬のことなどが聞けてよかったと思います。」


・「介護福祉経営士の資格について聞けたことがよかったです。」


・「有料、特養など、自分が知らない分野で働いていけるかどうかが悩みでしたが、今日色々知ったことで少し不安がとけました。」


・「どの施設でも同じような問題がある、ということを知り、少し安心しました。」


・「とても楽しい時間でした。食事会も楽しそうなので開催して下さい。」



■編集後記

『いやあ、参加いただいた皆様、ありがとうございました。今回も、会はとっても盛り上がったのですが、その盛り上がりをブログに表現するのが本当に難しく・・・(^^;)。ご参加いただけなかった方に上手く伝えることができていないのかなと思います。
今回ご参加いただけなかった方、ぜひとも参加してください。どんな研修会よりも、勉強にも刺激にもなること請け合いですよ!』




****************************

★お問合せや参加申し込みは下記まで。

goto●aqua-brain.co.jp (●を@に置き換えて送信してください)

****************************



■次回の開催概要


【日時】平成27年1月16日(金) 13:15~16:30(13:00開場)


【場所】<上前津>名古屋市 中生涯学習センター(第3集会室)



<地下鉄>名城線「上前津」下車6番出口より南へ約250m
<駐車場>20台(30分以上1回300円)

【参加費】500円


【定員】15名


【主催】TSC事務局(こころLink内) 後藤 剛



★こころLink公式サイト

http://www.kokorolink2.jp/