2018年12月の読了本 | 食べたもの・行ったとこ・作ったもの

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わーわーわー!!!

十二国記の新刊が、2019年に発売

2015年末に2016年に新刊発売と発表されてから、はや3年、やっと!

小野主上、待ちわびておりました。

待ちすぎちゃって、もうこれ以上待てないです。

このニュースを知ったからには、1日も早く読みたい!!!

戴国かぁ、泰麒♡

『風の海 迷宮の岸』、読み返さなきゃ!!!

2019年は十二国記の新刊を楽しみに生きていきます!(2018.12.12)

 

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2018年12月に読んだ本・マンガ

 

○小説その他

・インヴィジブル(ポール・オースター 柴田元幸訳)

・ムーン・パレス(ポール・オースター 柴田元幸訳)(※再読)

・つまみぐい文学食堂(柴田元幸)

・ミセス・キャリバン(レイチェル・インガルス 古屋美登里訳)

 

○マンガ・絵本・その他

・前略、前進の君(鳥飼茜)

・こぐまのケーキ屋さん そのさん(カメントツ)

・ほんやのねこ(ヒグチユウコ)

・はじめて台湾料理(星野奈々)

 

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ポール・オースターは無条件に大好き(先月、岸本佐知子さんの訳が好きと書いたけど、柴田さんの訳も好き)。

というわけで、今月はポール・オースター(柴田元幸)祭り。

無条件に好きなのは、ポール・オースターだけではないの。

吉野朔実先生も!!!

柴田さんのエッセイのイラストが吉野朔実さんだった!!!!!!

中学生という多感なときに『少年は荒野をめざす』を読んで、狩野に共感し、陸に憧れ、日夏さんに恋をした。それから、吉野さんの漫画はずっと私のそばにあった。

新しい本ではないのだけど、私が読んだことないだけなんだけど、予期しないところで吉野朔実さんのイラストを目にすることができて、嬉しいのと同時に、もう新しい漫画は読めないのだ…と寂しさもこみ上げてくる。

 

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・『インヴィジブル』:不可視。物語は最後まで不可視だった。結末もなにが真実なのかも不可視。でもそれがいやではないの。語り手が代わり、(物語の中の)物語なのか、語り手が語ってる部分なのか、入れ子というか複雑に混じり合って、構造的にも不可視。でもね、全然、読みにくくないの。どんどん先に進みたくなって、大好きなオースターだからじっくり読みたいのに、がつがつ読んでしまった。久しぶりに『ムーン・パレス』、読み返してみようかな。オースター、超オススメです。

 

・『ムーン・パレス』:というわけで、『ムーン・パレス』を読み返してみた。何年ぶりだろう?徹底的な不可視とは真逆に、今まで知らなかった過去が徹底的に可視化される過程が読者にも徹底的に可視化。見える方が、わかる方が、なんとなく安心する。私に想像力がないからかもしれないけど。私、漫画は割とよく読み返すのだけど、小説ってあまり読み返さないの。だから、読んだっきりで記憶が曖昧(なうえに、自分で勝手に補強したりしてる)。この小説では徹底的に可視化するので、キティの出自も明らか。なのに、最初に読んだときは、なんにも引っかかってこなかった。自分の生い立ちと似てるのにね(我が家は名家ではないので、家柄ではなく、流れ着き方だけどね)。最初に読んだときはそれをさけてよけて通ってたから、自分から不可視にしてたのかもしれない。

 

・『つまみぐい文学食堂』:というわけで、『ムーン・パレス』を再読するために区の図書館の蔵書を検索したら、『ムーン・パレス』って入力してるのに、『つまみぐい文学食堂』が候補に挙がった。うちの区の図書館の検索アルゴリズムがよくわからん。オースター作品の翻訳のほとんどを柴田さんが手掛けてるからだと思うけど。で、この本の表紙も中のイラストも全部、吉野朔実さんだったの。柴田さんと吉野さんが交流があったことは知ってたけど、翻訳以外に柴田さんの本を読むことがなかったからか、こういう風に結びつくと思わなくて、思いがけず吉野さんの絵を見ることができて嬉しい反面、吉野朔実ロスが半端ない…。改めて、新作を読むことはもうできないという現実を思い知る(泣)。

話が逸れた。

英米文学はほとんど読まないので、恥ずかしながら、この本の中に出てきた作品で読んだことがあるのは、オースターを除けばほとんどない。が、タイトルを知らなくてもあらすじを知らなくても作者を知らなくても、食べ物に関することなので、するする読めてしまう。でもって、ここに出てくる食べ物のほとんどが、食べたくないというかおいしそうじゃないというか、目の前に出てきたら嫌だなぁと思うものばかり。だから、食欲は満たされないけれど、英米文学にほとんど興味のない私でも、読んでみようかなぁと検索して、実際、図書館で予約した本も何冊かあった。つまり食欲は満たされないけど読書欲は大いに刺激されます。

柴田さんの翻訳は好きだけど、柴田さんという人には興味がなかったのけど、柴田さん、変わってるよね。で、興味がないので、どんな人相かも知らず、吉野さんが描く柴田さん(だよね?)は、安西水丸が描く村上春樹的に似てるのかと思って検索したら、まったく似てなかった(笑)。でもいいの。吉野さんのイラストが見れたし、ゲテモノ喰いは嫌いじゃないから。

 

・『ミセス・キャリバン』:『つまみぐい文学食堂』で柴田さんが面白いと言っていた小説。『ミセス・キャリバン』、『聖ジョージとナイトクラブ』、『置き去りにされた男』の3編が入った短編小説集。『ミセス・キャリバン』、読んでいて「シェイプ・オブ・ウォーター」を思い出した。と言っても映画は見てなくてTV CMだけど。レイチェル・インガルス、お初の作家だけど、とにかくとても面白かった。なので、『悲劇の終り』も借りてみた。まだ読み終わってないけど、こちらもとても面白い。

私、最近物忘れが激しいので、さまざまなアプリを使ってログを取っているという話を書いたけど、読書は「読書メーター」を使ってます。で、レイチェル・インガルス、すごく面白いと思ったのに、登録してた人がすっごく少ないの。でね、うちの区の図書館、『ミセス・キャリバン』も『悲劇の終り』も閉架にあったの。人気がないのかしら?すっごく面白いのに。レイチェル・インガルス、オススメです。

 

・『前略、前進の君』:主人公が若すぎるからか、現代的だからなのか、あまりのめり込めず。鳥飼茜は『先生の白い嘘』が一番かな。

 

・『こぐまのケーキ屋さん』:文句なく無条件にかわいい。殺伐とした毎日を送ってるので、ほっこりする♡

 

・『ほんやのねこ』:ヒグチユウコの描く絵は、文句なく無条件に大好き!思わずLINEスタンプ買っちゃった。ふふふ。

 

・『はじめて台湾料理』:作り方がわかりやすいとか分量が作りやすいとか写真が見やすいとかじゃなく、一番いいのは、本にビニールカバーがかかってることかもしれない。汚すつもりはないけれど、キッチンに置くとついうっかり汚しちゃうことってよくあるじゃない。もちろん、作り方はとってもわかりやすいし、作ってみたい!と思える台湾料理レシピ本です。

 

 

 

作ってみた:芋頭酥

作ってみた:魯肉飯

作ってみた:麻油鶏

作ってみた:鹽酥雞・鹽酥杏鮑菇

作ってみた:банш(バンシ)(←いわゆる水餃です)

 

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いくら頑張って模写しても、吉野さんが描く髪の長い天使のような女の子は描けないまま今に至って、結局イラストを描くこともほとんどなくなってしまったけれど、高校のころは同人誌作ったりしてたことを思い出した。

吉野さんの新作が読めなくてとても悲しくて寂しい。