この日はガッツリ食べる気満々でした。
ただし、昼ではなく夜に。
昼は控えめというより、美味しいものをちょこっと食べて、「美味かった!でも、もっと食べたかった!」みたいに盛り上がりたかったわけです。
微妙なオジサン心をご理解ください(笑)
以前、食べたこちらのばらちらしがまさに美味しくて、お上品なボリュームだったことを思い出しました。
創業120余年、まさに老舗のお寿司屋さんです。
落ち着いた店内。
威圧感のある老舗はボクは苦手なのだが、こちらのお店の自然な接客、応対はホッとできます。
黙々とした店主さん、職人さんもいい。
個人的には威勢のいい大将とか、口数が多いよりも黙々と仕事をされる方にシンパシーを感じます。
隣席は目視年齢40歳くらいの男性と、そのお母さまと思われる2人組。
男性は慣れた感じだが、お母さまは明らかに慣れていない感じ。
男性がお母さまを気遣っているのが伝わり、ボクも親孝行しなきゃと反省したり。
老舗のばらちらしはこんな感じ。
彩りもお見事!
そしてボク的にはこちらの酢飯が好き。
おそらく砂糖は使っていないと思う。
すっきりした味わいの酢飯です。
(好き嫌いはほぼないボクですが、白砂糖を多く使った甘さだけはやや苦手です)
酢飯のボリュームはやや上品ですが、ボク的にはこのクオリティのばらちらしが980円というのはとてもリーズナブルというか良心的な価格に感じます。
この汁も味わい深い。
こういうところまで油断がないのはさすがの一語。
創業120余年のこちらを愛した文人をご存じでしょうか?
小説の神様、志賀直哉です。
ボクの記憶がどこまで正確かわかりませんが、こちらのお店、もともとは蛇の目鮨という屋台のお店だったと聞きました。
初代が市太郎さんという方で”蛇の目の市ちゃん”みたいな言い方を志賀直哉にされていてそれが店名になったそうです。
志賀直哉の出世作はもちろん「小僧の神様」
お鮨屋さんがモチーフになった話でしたね。
このお店がどこか背景にあったのかと思いを巡らせるのも楽しい。
会社に帰るとボクの前の席の女の子がおっとりと「今日はなにを食べたのですか?」と聞いてきた。
「紳士の昼食って感じだよ」と答えたら ・・・・
隣席の女の子が噴き出した(・・;) ・・・ 「え?紳士?」って(-_-;)
目指せ紳士である(笑)