遺品を哀しむアイテムにしたくない | あなたが幸せで在りますように

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人と違う個性を輝かせて、自分も人も許し愛し、せっかく生まれて来たこの人生を幸せに生きていけるように応援しています。

こんにちは。心理カウンセラーのさおりです。


早いものでもう3月。


3月は天国の息子の命日の月でもあり


毎年少しさみしいような気持になる時期なのですが


今年は息子が卒園することもあり、いつもよりも感慨深い月になりそうです。


智大が亡くなった後、


もう一度子供を持つことを目標にしてきた私のもとにやってきてくれた息子。


なくなった息子が教えてれた


ただそこにある命を愛する、ありのままの姿を愛することを


忘れずにこの子を育てていこう!


そう思って今まで接してきました。


いつも私のそばにいてくれる子。ほんと、ありがたいです。


そして、何よりも智大の時には経験できなかったことを


私にどんどん体験させてくれました。


おめでとうと無条件に祝福され、お宮参り、お食い初め、毎年の誕生日をケーキでお祝いする


入園式や幼稚園での行事、七五三もうれしかった。


お弁当を作ることや、喧嘩して言い合いをすること


どれもこれも子供と一緒に親として初めて体験させてもらったことばかり


ほんと息子に感謝です。けど、その反面こうも思ったりしました。


「智大にも同じ経験をさせてあげたかったな」


って。


幼稚園にも行かせてあげたかったな


誰一人として友達を持たぬまま亡くなった智大にも


沢山のお友達を作ってあげたかったな


って。


だからね、息子には言っていないけれど


息子が入園した時から


密かにその思いを叶えてきた母です。


それはね、幼稚園に持っていく絵本袋や、ランチョンマット


などの備品を亡くなった息子が使っていたものをリメイクして


今の息子に持たせていました。




えば、この絵本袋。


これはもともと入院が頻繁だった天国の息子の入院一式道具を入れる袋でした。


もっと大きくてマチが大きくとってあり、ボストンバック型の袋でした。


それを絵本サイズに直し


3年間使いました。




そして、このランチョンマット。


これはアップリケを再利用しました。


天国の息子が生まれた時に初めて着せたロンパースの胸元についていた刺繍。


初めて着せた洋服だったこともあり、思い出が深くて用途が終わっても


捨てられずにいました。けど、いつまでもとっておいても


悲しみの思いでとして残るだけ。


だったら、このアップリケだけとっておき


楽しい気持ちになれる使い方をしようと


幼稚園グッズに変身させました。


そのほかにもちょこちょこ、


これ天国のおにいちゃんのだよ~~


というものを着せたりしていました。


天国の息子には幼稚園は経験させてあげられなかったけれど、


こうして時を超え、形を変えて今の息子に使ってもらうことで


一緒に幼稚園体験ができたのではと思っています。


きっと智大も喜んでくれただろうと思います。


親の勝手な思いですが、


こんな風にすることで、少しでも哀しみを軽減させることができるなら


とてもよいと自分では思っています。


遺品は、時を止めるだけの物、悲しみを増長させてしまう物として残るよりは


残された人を幸せにするような使い道をしてくれたら


きっと、天国の大切な人も


喜んでくれると思います。


そして、明るい気持ちで目的を果たしてくれた物達に


感謝の心をこめて手放すことができたなら


物も喜んでくれると思います。


思い出は物だけに残すのではなく


記憶の中にこそ残したいですね。


それも、素敵な思いでとともに。