前回のエントリでも書いたが、数年前、僕が生まれて初めて心療内科を受診したとき、最初に処方されたのは以下の薬だった。
ドグマチール50mg/day
メイラックス1mg/day前回のエントリでは、ドグマチールについて書いた。今回はメイラックスについて書く。
メイラックスは、ジェネリック製品(最初に発売されたときの製薬会社の特許が切れ、同成分で後発として他の製薬会社が発売している薬。だいたい先発の薬よりも薬価が下げられていて、患者の経済的負担が減らせる)が多数発売されており、僕は正確にはメイラックスのジェネリック製品であるロンラックスを飲んできている。
メイラックスは、向精神薬のなかでは、不安や焦燥感に対して効き目のある、抗不安薬に分類されるものだ。抗不安薬の良いところは、即効性が高いことといわれている。
抗うつ薬は効き目を実感できるまでに要する服用期間が長く、個人差はあるものの1ヶ月ほどは服用しないと効果が感じられないものが多いとされており、初診のうつ病・うつ状態の患者に対してはまずは抗不安薬の処方で症状を抑えることから開始することが多いようだ。さて、僕にはドグマチールの効き目がほとんど感じられなかったため、1週間程度で服用中止となったが、メイラックスについては、特別副作用らしきものも見受けられないため、最初の処方から数年が経った現在でも服用を継続している。
メイラックスは、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬の中でも特に作用時間が長く、即効性は低いものの、依存性も発生しにくいと言われている。
2度目の心療内科受診の際に、ドグマチールの中止と同時に1mg/dayから2mg/dayへ増量されたのだが、数日後には、作用が自覚できた。イライラ考え事をする思考回路から切り離され、「ぼーっとしている時間が増えた気がする」という感覚だ。
具体的にいうと、自宅で食事をしている時に妻に注意されたのだが、無表情になって、目の焦点がテレビや話し相手に合っていないように見えると言われた。実際そのような時にはテレビから受け取る情報は少し遮断されていたし、話し相手の言葉も全部は聞き取れていなかったと思う。
2mg/dayまで増量したことで、寝付きもかなり良くなったのだが、問題もないことはなかった。次の日にまで眠気が残り、朝から日中ずっとあくびが出る状態になってしまったのだ。
次の心療内科の受診時にその旨を伝え、いったん1.5mg/dayに減らしてもらった。
(その後に飲むことになった抗うつ薬のほうが眠くなる効果は強かったため、後に2mg/dayに戻したときには何の変化も感じられなかった)
依存性が発生しにくいとはいっても、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬であるので油断してはいけない。
一時期、個人的に減薬を試みようとして、医師に相談することもなくメイラックス2mg/dayの服用をいきなり中止した時には、中止して3日目ごろから離脱症状と思われる軽度の頭痛・めまい・倦怠感がでてしまった。素直に担当医に謝り、減薬について相談して、1mg/dayに減らしてもらい、現在でも服薬を続けているが、今では主作用も副作用もほぼ自覚できないようになり、ラムネを飲んでいるような感覚である。