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民団・総連会談、韓国外相が評価の姿勢

【ソウル=峯岸博】韓国の潘基文(バン・キムン)外交通商相は17日の記者会見で、民団と朝鮮総連のトップ会談実施に言及し「全般的に肯定的な(関係の)発展だ。お互いに和解、協力の雰囲気がつくられることを期待する」と評価する姿勢を示した。

 同会談は韓国メディアも取り上げ、同日付で経緯や日本政府の反応、今後の展望などを伝えた。大手紙・東亜日報は背景について南北和解ムードや民団指導部の交代に加え「北朝鮮が拉致を認めた後、日本政府の圧力強化で結束力が低下した総連が、民団との協力で突破口を模索する計算がある」と分析。両組織の協力は速いペースで進む可能性が大きいと指摘した。

 京郷新聞は北朝鮮に対話と圧力で臨み、朝鮮総連の動向を十分に注視していくとした安倍晋三官房長官の発言を取り上げ「民団と総連が手を握り、日本政府の総連圧迫に対抗するのを事前に封じる狙いがある」と伝えた。 (14:21)
NIKKEI NET:社会 ニュース

ヒル米次官補が25日に訪韓 6カ国協議の打開目指し (共同通信)

 【ソウル17日共同】韓国の潘基文外交通商相は17日の定例記者会見で、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の米国首席代表を務めるヒル国務次官補が25日から2日間、韓国を訪問し、中断している6カ国協議の再開に向け、韓国側と協議することを明らかにした。

 潘外交通商相はまた、「リビアは大量破壊兵器を自ら放棄し、米国からいろいろな利益を受けることになった」と強調。

 「(北朝鮮が)核を放棄すれば明るい未来があると認識し、核問題解決のため早急に6カ国協議に復帰するよう求める」と述べ、北朝鮮に対し核開発の放棄を呼び掛けた。


[ 2006年5月17日12時54分 ]
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民団総連和解:初のトップ会談へ 組織離れ、双方に危機感

 在日本大韓民国民団(民団)と在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)が17日、歴史的和解へ向け初のトップ会談を行い、共同声明を出すことになった。半世紀以上にわたって対立してきた両団体。なぜ今、和解に動き出したのか。過去の経緯も振り返りながら、その背景を探った。【西脇真一、石原聖】

 ◇「生き残り」へ一歩

 「改革していかなければ在日は生き残れません」。今年2月に対立候補を大差で破り、団長に選出された民団の河丙オク(ハビョンオク、「オク」は金へんに玉)団長(70)は、新執行部の記者会見でそう強調し、朝鮮総連を「できるだけ早く、自ら訪ねて行く」と語った。朝鮮総連との和解にかける強烈な意思表明だった。

 今回の和解について、民主党幹部には思い当たるフシがある。「1週間前から、民団がこれまでやってきた脱北者支援を見合わせたいと言って来ていた。こういうことだったのかと思う」

 和解に向けた背景には、00年の北朝鮮と韓国とのトップによる南北合意がある。在日同胞団体である朝鮮総連、民団も本国の意向や方針を無視できる状況にはない。こうした本国事情とともに、在日社会が抱える危機感も、和解への動きに拍車をかけた。

 法務省によると、韓国・朝鮮籍の特別永住者は00年に51万7787人だったが、03年には47万1756人に減少。年間1万5000人以上が「在日」ではなくなった計算で、結婚などにより日本国籍の取得者は年々増えている。ある在日の歴史研究者も「どうやって民族性を維持するか。それが一番大きな問題だ」と危機感をあらわにする。

 また、民団、朝鮮総連とも、東西冷戦体制の崩壊や在日世代が3世から4世への時代となったことから、組織離れも問題化している。朝鮮総連の場合は、拉致問題などで最悪の日朝関係が輪をかける。公安当局は、朝鮮総連の勢力を約6万人とみており、減少傾向に歯止めがかからない。また、ある公安関係者は「河団長は朝鮮大学校を出た経歴を持ち、朝鮮総連内に関係改善を期待する向きもあった」と話し、新団長就任も和解を後押ししたとみられる。

 歴史的な経緯から民団と朝鮮総連はこれまで犬猿の仲だった。地方組織では民団と総連のメンバーが交流することもあったが、中央本部ではなかった。

 今回の協議について、ある総連関係者は「今まで民団は対立路線を歩み、共同開催の提案も一方的なパフォーマンスだったが、今回は対話する姿勢がうかがえる」と話す。ただ、両組織が互いにどのように協力していくのか大部分は不透明だ。

 このため、ある民団関係者は「まずはトップが対立の歴史を超えて同じテーブルに着くことが重要」としている。

 ◇冷戦下で鋭く対立

 民団や朝鮮総連は、もともと「在日本朝鮮人連盟」(朝連)という一つの団体だった。朝連は、朝鮮半島から日本へ移住し終戦後も日本で生活した在日朝鮮人が45年10月に結成。朝鮮半島への引き揚げあっせんや生活支援などに当たっていたが、共産主義の世界的な広まりを受けて朝連内も左右両派が対立し、46年に分裂。民団の前身「在日本朝鮮居留民団」が結成された。48年に南北双方が政権樹立を表明、民団は韓国、朝連は北朝鮮支持の立場を取った。

 朝連は「日本の民主革命」「朝鮮の統一と独立」などを掲げて闘争を繰り広げたため、49年に団体等規制法令により解散させられた。朝鮮戦争(50~53年)後の55年、共産主義路線から北朝鮮に直結した民族団体とする路線を採択し、朝鮮総連が発足した。以後、朝鮮半島が東西冷戦の影響下にあるのと歩調を合わせるように、双方は鋭く対立した。

 初の南北首脳会談(00年)直後に、当時の民団団長が朝鮮総連議長に初の公式対話を呼びかけ、朝鮮総連側が「思想と団体の所属の差を超えた協調」を表明するなど歩み寄りの姿勢を見せていた。

 ◇拉致問題への影響ない

 小此木政夫・慶応大教授の話 民団と朝鮮総連の接近は、韓国が北朝鮮に手を差し伸べている状況を反映したものだろう。韓国側のアプローチに北朝鮮が対応していると思われる。

 韓国は南北縦断鉄道の試験運行や金大中・前大統領の訪朝計画をめぐり、この時期に接近しているのかもしれない。

 民団と総連はともに組織率の低下が著しく、組織の在り方を模索している。そのため日本国内で対立していられなくなっている。総連が北朝鮮への資金供給源の役割を果たせなくなっていることから、北朝鮮は、総連が日本社会と調和するような活動を指示しているのかもしれない。

 今後、両団体が在日朝鮮人の権利拡大などで協力していく可能性は十分にある。ただ拉致問題への影響はないと思う。

 ◇どれだけ歩み寄れるか

 朴一・大阪市立大大学院教授(東アジア経済論)の話 改革派の団長が当選し、公約は和合だった。だから第一課題が敵性団体との関係改善。最大の宿敵は総連だった。その関係改善、第一歩が実現したことは評価する。

 トップが具体的に何を話すかは未知数だが、今回歩み寄ったのは、民団も総連も課題があったからだ。総連は組織の弱体化。民団も若手が組織離れしている。お互い、イデオロギーや思想で対立している時代でなく、在日に根ざして生き残りを考える段階に入った。

 在日高齢者の社会保障や無年金問題、参政権にしても、民族教育のあり方にしても、互いの組織が団結しないことには前に進展できない。それをトップ同士がどれだけ煮詰めるか。教条的な握手でなく、第一歩となるか。大同団結の歩み寄りがどれだけ出来るかが問われる。今回、民団が手を出した。それを受け、総連がどれだけ変われるかだろう。

 ◇本国支援金減少背景に

 北朝鮮にとって朝鮮総連は「我々の外交代表部」(金桂冠(キムゲグァン)外務次官)であり、今回の和解協議受け入れは、北朝鮮最高指導部の意向が働いている可能性が極めて高い。

 さらに「朝鮮総連は本国の指示に無条件で従う在外財政部」(北朝鮮からの脱出住民)と言われるほど北朝鮮財政を強固に支えてきた存在だ。このため今回の動きには、韓国側の支援を受けて総連組織の立て直しを図り、同時に北朝鮮の経済再建につなげたいとの意図がうかがえる。

 北朝鮮と総連の関係は極めて密接で、総連幹部は本国の最高人民会議代議員を務め、金正日(キムジョンイル)総書記ら指導部とも密接な関係だ。

 金総書記が今年4月に総連の民族教育発展のため2億3450万円の教育援助費と奨学金を送ったことが伝えられたが、総連関係者の中には「総連側の送金を元手にしている」と解釈する人が少なくない。

 バブル崩壊で総連系金融機関の破たんが相次いで総連の財政が大きな打撃を受けている。さらに02年の日朝首脳会談で金総書記が拉致問題を謝罪したことにより総連メンバーの組織離れが進行した。その結果、朝鮮総連から北朝鮮への水面下での支援金が激減したと言われ、北朝鮮としても抜本的な組織再建の必要性を認識していたようだ。

 その一方、南北首脳会談(00年6月)をきっかけにした南北融和ムードは現在、最高潮に達しており、北朝鮮経済の対韓国依存度も年ごとに高まっている。

 朝鮮半島での良好な南北関係と同様に、在日社会でも民団側の支援を受けて総連組織を再建することに北朝鮮側の抵抗感も比較的少ないようだ。また、南北和解ムードを演出することは、韓国を北朝鮮側に強く引き付けることにつながり、核問題をめぐる6カ国協議などで北朝鮮に有利な環境を整えることにもつながると考えている可能性が高い。

 ただ、今回の在日社会の和解により、南北のイデオロギー対立の構図が解消されるわけではない。また、北朝鮮の対日、対米政策に変化が生じる可能性はほとんどなく、今後も拉致問題や核問題でのこう着状態が続くことが予想される。【北京・西岡省二】

毎日新聞 2006年5月17日 0時49分
民団総連和解:初のトップ会談へ 組織離れ、双方に危機感-話題:MSN毎日インタラクティブ