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横田めぐみさんの夫とされる韓国人拉致被害者金英男(キムヨンナム)さん(44)と韓国の家族が28―30日、北朝鮮・金剛山で「離散家族対面」という形で28年ぶりに再会する。北朝鮮が金さんの存在と面会を突然認めた背景、意図は何なのか。韓国有力各紙の分析をまとめた。(ソウル・原田正隆)
■批判かわしか
「16歳の高校生(金さん)を拉致して対南工作教官として活用、日本人女性拉致被害者(めぐみさん)と結婚させた行為を隠しておくことが、もはや困難になった」と指摘したのは中央日報。
同紙は、日韓両国のDNA鑑定結果の一致が「北朝鮮にプレッシャーを与え、家族再会という収拾策に乗り出させた」と分析。「まずは金さんの拉致問題を正面突破し、金正日総書記に対する国際社会の非難や圧力がこれ以上高まるのを防ぎたいとの意図がうかがえる」と伝えた。
■再会時には…
各紙とも、再会に際しての金さんの言動は容易に想像される、としている。
「共和国(北朝鮮)では将軍様(金総書記)のおかげで、米飯や肉を食べて元気だ」。東亜日報は、過去13回の南北離散家族再会行事で、北朝鮮から参加した計29人の拉致被害者や朝鮮戦争捕虜が一様にそう語ったことを指摘。その上で「北朝鮮は、金さん家族の再会を体制宣伝と、(韓国人)拉致問題終結を図る一石二鳥のカードと考えている」と推察している。
朝鮮日報も「北朝鮮の意図は、金さんに再会場面で『自分は自発的に共和国に来た。生活にも問題はないので心配するな』と語らせ、(韓国人)拉致問題を決着させることにある」との専門家の分析を掲載した。
■日本に逆攻勢
各紙は、拉致問題での「日韓連携分断」を狙う北朝鮮が、金さん家族の再会を利用して日本に「揺さぶり」をかけてくる、とも報道。中央日報は「金さんに、めぐみさんが『死亡した』と発言させる」ことで、日朝国交正常化交渉の最大の懸案となっている日本人拉致問題の幕引きを狙う可能性がある、と指摘する。
また、東亜日報は「北朝鮮が金さんを通じて、めぐみさんの『遺骨』の返還を日本に要求し、遺骨捏造(ねつぞう)問題の終結も図る」と予想。朝鮮日報も「北朝鮮は『拉致問題で最大限の誠意を見せたのに、日本はとんでもない主張を続けている』などと、日本に対し逆攻勢を試みるだろう」と分析している。
■帰国は難しく
「拉致問題は南北和解と平和構築プロセスの障害物」とさえ言い切ってきた韓国政府。北朝鮮の反発を招く同問題に深入りしたくないのが本音だが、このところの国内、国際世論に配慮し「拉致問題が解決すれば、思い切った対北経済支援を検討する」と表明した。
朝鮮日報は「北朝鮮がこうした韓国政府の立場を見越して直接的、間接的に支援を要求してくるだろう」と警戒。中央日報は、韓国の拉致被害者家族会が求めている金さんの帰国について「対南工作と日本人拉致の実像を詳細に知っている金さんを北朝鮮が自由にするわけはなく、韓国政府が要求するのも容易ではない」と指摘し、今回の再会を「歓迎する」とした韓国政府が苦境に立つ可能性に言及している。
=2006/06/12付 西日本新聞朝刊=
西日本新聞 / アジア・世界 [拉致被害者・金英男さん 月末に家族と再会 韓国有力各紙が分析] 自民党の逢沢一郎拉致問題対策本部長は11日、韓国の統一省当局者が逢沢氏とイ・ジョンソク統一相との会談を取り消すと表明したことについて「韓国の国会議員との意見交換が訪韓の目的であり、その上で政府関係者と会えれば有益と思っている」と述べ、予定通り12日から訪韓する考えを強調した。都内で記者団に語った。
統一省当局者の対応について逢沢氏は「今月末に南北の離散家族再会事業もある。慎重に事を進めているという立場だと推測する」と指摘。その上で「統一相とは面識もあり、拉致問題は置いておくとしても旧交を温めたい」と述べ、会談実現に向け、再調整する考えを示した。〔共同〕 (13:58)
NIKKEI NET:政治 ニュース 【ワシントン10日共同】ブッシュ米政権1期目の国務副長官だったリチャード・アーミテージ氏は10日までに共同通信と会見し、米政府に対し、イランとの直接交渉を決断したように、対北朝鮮でも包括的見返り案を提示し、核問題で交渉を進めるよう提言した。
アーミテージ氏は政権内で米朝協議の必要性を主張した対話促進の穏健派。米国による北朝鮮への金融制裁問題を機に6カ国協議が機能不全に陥ったと指摘される中、大胆な柔軟姿勢をとることでブッシュ政権に局面打開を求めたといえる。
同氏はイラン政策での方針転換を評価した上で「類似した方式で北朝鮮とも対話しなければ、米国は愚かに映りかねない」と言及。ブッシュ政権が今後も強硬姿勢をとれば「イランと対話しているのに北朝鮮とは対話しない」との批判を浴びる恐れがあると指摘した。
さらに、対イラン提案に軽水炉提供などが含まれていることから「北朝鮮は『イランが軽水炉を持てるのに、どうして自分たちはダメなのか』と言い出しかねない。イランに見返り提案を示したのに、北朝鮮に示さないわけにはいかなくなるだろう」と言明。
「米国が北朝鮮に(見返りを含む包括的)パッケージを示していたら、事態は改善していただろう」とも断言した。
同氏は、米国の対イラン政策転換が北朝鮮核問題でも「前向きな効果」を生み、6カ国協議が再開する可能性があるとの展望を示した。また、クリントン政権と北朝鮮が「米朝枠組み合意」をまとめた後に、北朝鮮がウラン濃縮型核開発計画を進めたことを教訓にすべきだと指摘した。
=2006/06/11付 西日本新聞朝刊=
2006年06月11日00時06分
西日本新聞 / アジア・世界 [アーミテージ氏 北朝鮮にも見返り案を 米政権に包括交渉提言]
