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特定失踪者問題調査会の荒木和博代表が兵庫県三木市で講演し、松本京子さんだけでなく、政府は拉致認定基準を拡げて、拉致の疑いが濃い失踪者をより多く認定すべきだと訴えました。
「今の認定の基準を大幅に下げてもらわないといけない。(2002年以降の)4年間で(拉致認定が松本さんで)2人ですから、2年に1人のペースで、こんなことでやってたら、とても間に合いませんので」(特定失踪者問題調査会・荒木和博代表)
このなかで荒木代表は、20日に政府が正式に拉致認定する松本京子さん失踪について、「松本さんと同じ1977年で、かつ、横田めぐみさん、拉致の前日に鳥取・米子市で旅館の仲居の女性が失踪したケースなど、鳥取だけでも3件の拉致の疑いがある事件が起きている」と述べました。
そのうえで、政府が松本さんだけではなく、ほかの拉致の疑いが濃い失踪者についても、政府の拉致認定基準を拡げて認定を急ぐべきだと訴えました。(19日16:08)
拉致認定基準拡げるべき、荒木代表訴え新たに拉致被害者と断定された鳥取県米子市の松本京子さんが、29年前失そうしたあと最後に目撃された現場で、近所の男性が悲鳴に近い声を聞いていたことが新たにわかりました。警察は松本さんが拉致されたことを裏付ける証言とみて調べています。
昭和52年10月、当時29歳で自宅を出たまま行方不明になった鳥取県米子市の松本京子さんについて、警察庁は北朝鮮による拉致被害者と断定しました。これまでの調べで、事件が起きた夜、自宅近くで松本さんが2人の男といっしょにいるのを、近所の男性が目撃していましたが、この時の詳しい状況について、男性は「女性の悲鳴に近い声を聞いたので家の外に出た」と家族や近所の人に話していたことが新たにわかりました。また男性は「外に出ると、女性はうめき声のような声を上げていた」とか、「男のそばでしゃがんで泣いていた」と話していたという情報もあるということです。男性が「何をしているのか」と声をかけると、2人の男は松本さんを海岸のほうに連れ去ったということです。警察は悲鳴に近い声を聞いたという男性の話は松本さんが拉致されたことを裏付ける証言とみて、当時の状況をさらに詳しく調べています。
NHKニュース【下】「救出」こそ最終目的
2006/11/19の紙面より
米子市の元縫製工場従業員、松本京子さん=失跡当時(29)=の拉致被害者認定は、真相究明を求め続ける家族らに一筋の光明をもたらした。しかし、関係者は「認定」ではなく「救出」が目的だと強調する。政府は拉致問題解決を重視する姿勢を打ち出しているが、具体的な道筋が見えないからだ。
■詰めが問題
拉致被害者と認定されるとの情報を受け、鳥取県人権局の磯田教子局長は十七日、米子市内の京子さんの実家を訪れ、母の三江さん(83)らに国へ支援を働き掛けるなど、引き続き広くサポートしていくことを約束した。
京子さんの家族らの要望により、県や米子市は、国に対して拉致認定を求めてきたが、最近まで政府の動きは何も伝わってこなかった。それだけに、関係者には「今になって」との思いも強い。
これに対し、自民党拉致問題対策委員会委員長代理の石破茂衆院議員(鳥取1区)は「手の内をさらして救出できるとは思わない」と国家間の駆け引きへの理解を求める。
ただ、経済制裁など北朝鮮に対する強硬姿勢を強める政府に対して苦言も呈す。「何が起こるか考えないまま崩壊に追い込めという議論は無責任だ。安倍首相は拉致問題に正面から取り組んできたが、詰めが問題だ」。
■高まる期待
二十日の政府による正式認定後、関係者は京子さんの早期帰国に向けた取り組みを本格化する。京子さんの兄、孟さん(59)は二十二日に上京し、特定失踪(しっそう)者問題調査会のメンバーとともに内閣府にあらためて救出を要請。また、同調査会の短波放送「しおかぜ」で北朝鮮に向けて流すメッセージを収録する。
二十六日には米子市立図書館(米子市中町)で、同調査会の荒木和博代表、「家族会」の増元照明事務局長を招いた集会を開き、さらなる世論の高まりに期待する。
同調査会が「拉致の疑いが濃厚」と判断した失踪者リストから拉致被害者の認定を受けたのは、一九七八年に消息を絶った神戸市の田中実さん=同(28)=に次いで京子さんが二人目。これが全国で相次いだ失踪事件の拉致認定への突破口になるのでは、と関係者は期待をつなぐ。
「すべての被害者家族にとって早期解決が望まれる。いつまでも待てるものでない」(同調査会の妹原仁常務理事)
緊急連載 取り戻すまで -松本京子さん拉致被害者認定
