緊急連載 取り戻すまで -松本京子さん拉致被害者認定 2 | trycomp2のブログ
【下】「救出」こそ最終目的
2006/11/19の紙面より
米子市の元縫製工場従業員、松本京子さん=失跡当時(29)=の拉致被害者認定は、真相究明を求め続ける家族らに一筋の光明をもたらした。しかし、関係者は「認定」ではなく「救出」が目的だと強調する。政府は拉致問題解決を重視する姿勢を打ち出しているが、具体的な道筋が見えないからだ。
■詰めが問題
拉致被害者と認定されるとの情報を受け、鳥取県人権局の磯田教子局長は十七日、米子市内の京子さんの実家を訪れ、母の三江さん(83)らに国へ支援を働き掛けるなど、引き続き広くサポートしていくことを約束した。
京子さんの家族らの要望により、県や米子市は、国に対して拉致認定を求めてきたが、最近まで政府の動きは何も伝わってこなかった。それだけに、関係者には「今になって」との思いも強い。
これに対し、自民党拉致問題対策委員会委員長代理の石破茂衆院議員(鳥取1区)は「手の内をさらして救出できるとは思わない」と国家間の駆け引きへの理解を求める。
ただ、経済制裁など北朝鮮に対する強硬姿勢を強める政府に対して苦言も呈す。「何が起こるか考えないまま崩壊に追い込めという議論は無責任だ。安倍首相は拉致問題に正面から取り組んできたが、詰めが問題だ」。
■高まる期待
二十日の政府による正式認定後、関係者は京子さんの早期帰国に向けた取り組みを本格化する。京子さんの兄、孟さん(59)は二十二日に上京し、特定失踪(しっそう)者問題調査会のメンバーとともに内閣府にあらためて救出を要請。また、同調査会の短波放送「しおかぜ」で北朝鮮に向けて流すメッセージを収録する。
二十六日には米子市立図書館(米子市中町)で、同調査会の荒木和博代表、「家族会」の増元照明事務局長を招いた集会を開き、さらなる世論の高まりに期待する。
同調査会が「拉致の疑いが濃厚」と判断した失踪者リストから拉致被害者の認定を受けたのは、一九七八年に消息を絶った神戸市の田中実さん=同(28)=に次いで京子さんが二人目。これが全国で相次いだ失踪事件の拉致認定への突破口になるのでは、と関係者は期待をつなぐ。
「すべての被害者家族にとって早期解決が望まれる。いつまでも待てるものでない」(同調査会の妹原仁常務理事)
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