From:ななころ
図書館 個室研究室より
このブログは図書館の個室研究室で書いています。
鍵をかけられる個室で、誰にも邪魔されずに、ゆっくり本を読んだり、ブログを書いたりしています。
最近の図書館、ほんと良いですよ~!
◆健美家の意図とは?
収益物件検索サイト大手の健美家の全株を、LIFULL(ライフル)が7月31日付け取得をしたことが報じられました。
前回のブログの通り、表面上としては、両社理念が近く、ノウハウやマーケット情報を共有することで、不動産投資家や不動産投資感企業へ更なるサービスを提供できるとしています。
しかし、健美家の意図は、私たち不動産投資家も考えておかないといけない、「もっと深いところにあるのではないか」とななころは考えています。
健美家の意図とはどんなところにあるのでしょうか?
◆健美家の生い立ち
健美家が立ち上がったのは今から16年前の2004年。
現代表取締役会長である萩原知章さんが立ち上げました。
10年以上前から不動産投資に携わっている人ならご存知かと思いますが、萩原さんは不動産投資家です。
私たちと同じように、不動産投資に興味を持ち、セミナーにも参加されたりして勉強されていました。
※萩原さんは不動産投資の本も出されています
「一番確実なのは不動産投資だった!」
ところが、サラリーマン投資家という言葉も無い時代。
収益物件を探そうにも上手に探せません。
まだ楽待も無い時代です。
そんな時に、頭の良い萩原さんが、「もっと収益物件を検索しやすいサイトを作ってみては!?」と考えて設立したのが健美家です。
ななころ当時、物件探しは苦労しました。
不動産投資連合隊というドンキホーテの陳列のようなごちゃごちゃサイトで、くまなく物件をチェックしたりもしていましたので、検索しやすい健美家は重宝していました。
萩原さんは、どこかで一度?お見かけしたことがありますが、真面目で誠実そうな方だなという印象が残っています。
その萩原さんが立ち上げた会社ですから、創業当時から変わらない理念で、派手さがなく、不動産投資家に寄り添った会社だなというイメージです。
このあたりの経緯は、健美家の会社ホームページにも書かれています。
(健美家「会社設立・起業物語」より)
◆なぜこのタイミングだったのか?
ですから、そんな頭の良い不動産投資家である萩原さんが、健美家をLIFULLの傘下にしたという意味を、もっと噛みしめる必要があるとななころは感じました。
単純に「大手企業に会社を売って、莫大な利益を得た」という話だけではないと思うのです。
なぜ会社を子会社化しようとしたのか?
なぜこのタイミングだったのか?
萩原さんの事業家としての考えだけでなく、”不動産投資家として”の考えがあっての子会社化だったのではないかだろか?
ニュースを読んだとき、そんなことが頭をよぎったのです。
◆祭りの終焉
収益物件の価格は、2012年を底に、何年も右肩上がりを続けていました。
1棟マンションや1棟アパート、平均2000万円以上も高騰しました。
この上昇気流に乗っかって健美家も一気に成長していきました。
ライバル楽待が一部上場を果たしたことからも分かるかなと思います。
このことは、健美家レポートを読んでも明らかです。
しかし、2018年。
かぼちゃの馬車問題をきっかけに、不動産業者の悪行と不正融資問題が明らかになります。
融資は一気に厳格化していき、悪徳不動産業者は淘汰され、自己破産するサラリーマン大家も増えてきています。
お祭は終わりを告げようとしているのです。
◆成功者のタイミングを味わう
セミナーで良く言っているのですが、不動産賃貸業は「斜陽産業」だとななころは考えています。
これから日本の急激な人口減少や世帯数減少の加速。
本格的な高齢化社会へ突入していくからです。
不動産賃貸業自体は、もう何百年という歴史を持つ業種ですから、これから先も「消えて失くなる」ということはないでしょう。
ただ、「バカスカ建てて貸して儲かる」といった単純なものではなくなっていくと思っています。
大家同士のライバル競争は激しくなり、立ち行かなくなっていく大家も増えていくと考えています。
そして、コロナが今後どのような影響を及ぼすか未知数です。
しばらくインバウンドをあてにできないとなると大きな影響があることでしょう。
祭りの後にはどんな世界が待っているのでしょうか・・・。
そのタイミングでの、健美家の子会社化。
「不動産投資家として、なんて絶妙なタイミングなんだ!?」だと、ななころは驚きました。
成功者に共通する点の1つとして、「波に乗るのが上手い」ということが挙げられます。
事業家としてだけでなく、不動産投資家としても優秀な萩原さんが下した“このタイミング“を、しっかりと吟味しておかないといけないとななころは感じた次第です。
◆編集後記
明日からお盆休みに入る人も多いのではないでしょうか。
とはいえ、いつも言っていることなのですが、「秋の夕焼け鎌を研げ」です。
(秋に夕焼けがあると、翌日は天気が良くなるから、鎌を研いで農作業の準備をしたほうがよい。)
幸いなこと(?)に、今年は帰省を諦めた方も多いでしょうから、しっかりと自宅で鎌を研いで準備しておきたいところですね。
たとえば、銀行の休みは暦通りですので、次の融資に向けて、普段できない銀行周りをしたり。
普段忙しくて手の回らなかったコロナ関連の給付金や補助金に目を通したり。
売買は活発になってきているため、不採算の売却するために行動するには最後のチャンスになるかもしれません。
また、自己資金づくりに励んでもいいかなと思います。
コロナでUdemyというオンライン講座のポータルサイトが、急激に注目されてきています。
あなたの強みを活かして、たとえばピアノ講座とか郷土料理講座とかを提供してみても面白いかもしれません。
年初にブログに書いた通り、今年は大変革の年。
「新しいことを始めると上手くいく、大吉である」とされる年です。
どんどん新しいことに挑戦していきましょうね!
2019年12月30日「ななころの2019年のトピック、収入は?物件購入は?」
2020年01月08日「2020年はどんな年になる?不動産投資をするには?(2)」