From:ななころ
プライベートオフィスより
◆代物返済実施で問題はすべて解決?
昨日の記事では、スルガ銀行の2020年3月期の決算より、代物返済が本当に行われていることを確認しました。
かばちゃの馬車オーナー等257名分、437億円の代物返済が本当に実施されているのです!
一人当たりにすると、単純計算で1.7億円。
1.7億円の借金がチャラになっているのです。
あらためて数字を見るとすごいことですね!?驚
2020年5月28日「かぼちゃの馬車オーナー等の代物返済は本当に行われたのか?スルガ銀20年3月期の決算から読み取る」
それでは、この代物返済を実現したことで、不正融資問題はすべて解決されたのでしょうか?
すべてが円満解決となったのでしょうか?
実はこのかぼちゃの馬車問題から明るみになった不正融資問題は、何一つ解決していません。
「何一つ解決していない」とななころが考える理由は何でしょうか?
◆理由1.まだ1500億円以上残る
今回代物返済によって減少したシェアハウスローンの融資残高は437億円。
437億円というとすごい額のように感じるのですが、実はシェアハウスローン全体のたったの1/4です・・・汗
まだシェアハウスローンの融資残高は1500億円以上残されているのです。
そして、1500億円のうち400億円以上がすでに延滞状態。
(支払いできなくなっている or 支払停止)
シェアハウスローンで「正常先」として考えられているのは、たった165億円です。
びっくりしますよね。
どれだけ無茶苦茶な融資をしていたんでしょうか。。。
今回ごく一部のシェアハウスオーナーに対しては元本カットを実施しましたが、残りのシェアハウスオーナーにも同様の対応が迫られます。
いくら「個別対応」といっても、声の大きいオーナーだけは対応して、その他は何も対応しないとなれば、あまりにもおかしな対応だと考えられるからです。
残りの1300億円以上の融資先に対しては、まだ何1つ解決していません。
◆理由2.一棟収益ローン1.2兆円は何1つ解決していない
さらに、みなさんもご存知のように、シェアハウスローンはスルガ銀行の不正融資問題のほんの一部に過ぎません。
本命は「一棟収益ローン」です。
その融資額、1.2兆円。
シェアハウスローンの融資残高の約8倍です。
「一棟収益ローン」においても大規模な範囲で不正融資が行われていたことは、第三者委員会の調査でもすでに明らかにされています。
シェアハウスローン特有の問題ではありません。
そのため、シェアハウスローンと同様の対応が求められるのも当然と言えば当然です。
決算書を読むと、すでに1.2兆円の3.3%が延滞状態。
割合は低く感じますが、額にすると400億円近くにのぼります。
元本カットや金利による対応をしているとのことですが、ななころの知る限り「一棟収益ローン」に対しては、何も進んでいません。
1.2兆円あまりの「一棟収益ローン」に対して、まだ何1つ解決していないのです。
◆今後は団体交渉が活発化か!?
これからスルガ銀行は、残りのシェアハウスローン1500億円以上の融資先と、1棟収益ローン1.2兆円の融資先に対しても、同様の対応に迫られてきます。
今回の代物返済は、ごく一部のシェアハウスオーナーが団結して成し遂げられましたが、同様の動きが活発化しています。
今回代物返済を勝ち取った団体が、その他のシェアハウスオーナーや1棟オーナーに対しても、団結を呼びかけていると聞きます。
また、その他にも弁護団を組織して団体交渉を行おうとしている団体があります。
それはそれで、当然の流れかなと思います。
スルガ銀行の言う「お客さまの個別の状況に応じて真摯に対応」では、とても真っ当な対応は望めないとオーナー側が気づきだしているからです。
また、スルガ銀行は、今回の代物返済を勝ち取った団体のように一斉に返済をストップされたら、ひとたまりもありません。
「個別」よりも「団体」を優先するしかないからです。
ですので、弁護士費用等それなりに費用がかかりますが、スルガ銀行の不正融資で悩んでいる人は、どこかの団体に所属した方が交渉を有利に進めるのではないかとななころは考えています。
◆怪しい団体に注意!
とはいえ、詐欺のような怪しい団体もあります。
かぼちゃの馬車でも、「被害者救済」と謳って、二次被害に合った人までいます。
=== 記事一部抜粋 ===
「かぼちゃの馬車」問題で謎の団体が暗躍か? トラブル頻発で二次被害の恐れも
投資に失敗し、わらにもすがる思いで救いを求めた相手から、さらに搾り取ろうというのか-。投資向けの女性専用シェアハウスを販売・運営していた不動産会社「スマートデイズ」(破綻)をめぐる物件購入者への賃借料支払い停止問題で、“二次被害”とも呼べる問題が起きている。「被害者救済」をうたう団体が購入者に接触。購入者が問題解決を期待して金銭を支払っても、具体的な支援を得られず、返金にも応じてもらえない-。そんなケースが相次いでいるという。過去に発生した巨額の消費者被害問題でも同様の二次被害が起きており、専門家が注意を呼びかけている。
(2018.4.23 産経新聞記事より)
=== ここまで ===
疑心暗鬼になっていて誰も信じられない状況の中で、信用できる団体を探すのは難しいことではありますが、くれぐれも慎重に探されるといいかなと思います。
私たちも、信用できる団体なのかどうかは、慎重に慎重に精査しています。
(それでも本当に信頼できる団体か、成果を成し遂げられる団体かの答えは判断が難しいため、情報交換を大切にしています。)
そのため、団体選びは、先輩大家や大家仲間にも相談してみることをオススメします。
◆編集後記
緊急事態宣言が解除され、みなさんの日常はどうなったのでしょうか?
コロナ前に戻った感じでしょうか?
それとも大きく変わった感じでしょうか?
ななころは相も変わらず、サラリーマンを止めてから行動範囲は半径2Km程度の日常なのですが(笑)、コロナで大きく変わったのは電車にまったく乗らなくなりました。
ここ2ヶ月電車に乗ってません。
たぶん高校を卒業してから初めてのことだと驚いています。
コロナによって、コロナのおかげで、より効率的、より生産的になっています。
毎月定例の勉強会もオンラインになりました。
面談も打ち合わせもオンラインになりました。
ネット環境さえあれば済んでしまっています。
この調子でいけば、本当に海外半分・日本半分のデュアルライフを実現できそうです!
実際のところ、子供の学校がオンライン化されれば、今すぐにでも実現できます。
(ななころ的には子供たちは別に学校にいかなくてもいいと思ってるのですが、子供同士の友達付き合いは大切だなと思うので、あとはそこをどうするか・・・悩
昔、親の都合で頻繁に転校する岬くんみたいな子がいましたけど、そういう人たちはどうだったんだろう?やっぱり子供の頃寂しい思いをしていたんだろうか・・・)
そういう意味で、コロナはいろいろなことに気づかせてくれて、いろいろなことを変えてくれていると考えている次第です。
もし今までの常識に囚われた生活をしなくてもいいとなったら、あなたはどんな生活を描きますか?