From:ななころ
プライベートオフィスより
◆パニックになるレベルなのか?
志村けんさんが新型コロナウィルスが原因で亡くなり、世の中に大きな衝撃が走りました。
社会のムードは一気に悲観的に。
新型コロナウィルスに対してパニックのような状態になってきました。
楽観的な人を非難するなど、ネガティブキャンペーンも沸き起こっています。
そこで、不動産投資家なりに数字で分析。
ななころ自身に湧き上がってきた5つの疑問を検証してみました。
疑問1.新型コロナウィルスの致死率、重症化率は高いのか?
疑問2.なぜオリンピック延期決定後、急激に感染者が増えているのか?
疑問3.なぜ東京都で感染者が急増しているのか?
疑問4.なぜここ1週間で感染者数が増加しているのか?
疑問5.なぜ外国籍の感染者割合が増えているのか?
厚生労働省の発表データを使って「致死率」「重症化率」「回復率」を独自に調べてみると、興味深い結果が浮かび上がってきました。
◆疑問1.新型コロナウィルスの致死率、重症化率は高いのか?
まず最初の疑問ですが、新型コロナウィルスの致死率、重症化率は高いのでしょうか?
昨日のデータからも分かる通り、致死率、重症化率は、2020年3月30日時点で、おおよそ「3%」だということが分かります。
インフルエンザが致死率0.1%ということを考えると、3%というとかなり高い数字ですね。。。
しかし、実際には無自覚の人もいるでしょうし、PCR検査していない人がほとんどでしょう。
日本は圧倒的に検査数が少ないとも言われています。
そのため実際は感染者の母数がもっと増えますから、確実に致死率は下がります。
おおよそ「1%」ぐらいではないかとも言われています。
中国や世界各国のデータを見ても、おおよそ0.5%~1%です。
それでも、インフルエンザの10倍の致死率ですから、高いですね。
一方、重症化率は、2020年3月1日時点と比べて、右肩下がりだということも分かりました。
・重症化率・・・3月1日時点「10.3%」 → 3月30日時点「3.2%」
致死率も、3月23日時点をピークに下がってきています。
・致死率・・・3月23日時点「3.9%」 → 3月30日時点「3.0%」
そして、順調に回復して退院した人も、確実に増えています。
・退院者数・・・3月1日時点「27人」 → 3月30日時点「408人」
・退院率・・・3月1日時点「12.1%」 → 3月30日時点「22.4%」
この分析の結果、新型コロナウィルスによって、100に1人が亡くなり、3人が重症化し、22人が回復して退院しているということが分かります。
(クリックするとグラフが拡大)
◆疑問2.なぜオリンピック延期決定後、急激に感染者が増えているのか?
3月24日(火)の夜、安倍首相がオリンピック延期を発表。
それから、感染者が急増している報道が目立つようになります。
政府が感染爆発の重大な局面として「不要不急の外出自粛」を求めます。
連日のように、「感染者が初めて〇〇人確認」といった報道されています。
まるでオリンピック延期が決まった途端、急激に感染者が増えているかのような印象です。
それでは、本当にオリンピック延期決定後、急激に感染者が増えているのでしょうか?
グラフを見ると、確かに24日以降に増加率は上がっているようです。
一日当たりの感染者数も増えていることは間違いないようです。
しかし、一日当たりの感染者数は増えているものの、増加率で見ると波があり、報道のように劇的に増えているようなグラフにはなりませんでした。
(クリックするとグラフが拡大)
◆疑問3.なぜ東京都で感染者が急増しているのか?
政府が不要不急の外出自粛が表明すると、小池都知事も緊急会見を行い同調します。
「東京都内で感染者が急増」しているという報道が目立つようになります。
それでは、東京都で感染者が急増しているのでしょうか?
東京都の新型コロナウィルス対策サイトのデータを引用すると、確かに3月24日以降に感染者が急増していることが分かります。
・3月24日以前の一日の最大感染者数・・・17人(3月24日)
・3月25日以降の一日の最大感染者数・・・68人(3月29日)
(クリックするとグラフが拡大)
◆疑問4.なぜここ1週間で感染者数が増加しているのか?
それでは、なぜここ1週間で感染者数が増加しているのでしょうか?
もう少しデータを分析していくと、驚くべきデータが浮かび上がってきました。
なぜここ1週間の感染者数が増加しているかというと、大きな要因は「外国籍の感染者数が激増」しているからのです!驚
外国籍の感染者数が、3月1日→30日で激増しています。
・外国籍感染者数・・・3月1日時点「44人」→3月30日「788人」
オレンジの縦棒が外国人の増加数を表していて、グレーの折れ線が外国籍の増加率を表しています。
グラフを見ると一目瞭然です。
(クリックするとグラフが拡大)
そして、外国籍の感染者数の割合も急増しています。
3月1日時点で「19.6%」だった割合は、3月30日時点で「43.3%」となっています。
感染者のほぼ半数は、日本人ではなく、外国人なのです。
・外国籍割合・・・3月1日時点「19.6%」→3月30日「43.3%」
3月1日時点の感染者数224人に対して、以下の割合です。
・日本国籍・・・180名
・外国籍・・・44名
・外国籍割合・・・19.6%
(クリックするとグラフが拡大)
それに対して、3月30日時点の感染者数1820人に対して、以下の割合です。
・日本国籍・・・1032名
・外国籍・・・788名
・外国籍割合・・・43.3%
(クリックするとグラフが拡大)
日本人の感染者数も増えていることはたしかですが、なだらかです。
一方で、外国籍の感染者数が急増していることが分かるのです。
◆疑問5.なぜ外国籍の感染者割合が増えているのか?
それでは、なぜこんなにも外国籍の感染者が増え、割合が増えているのでしょうか?
ここからは予測となりますが、3つのことが考えられます。
1.帰国する際の検査で判明
世界中の国が新型コロナウィルスに対してセンシティブになっている中、外国からの帰国者に対しては特に慎重になっています。
ほぼすべての帰国者に対して検査を行っています。
そのため、帰国時に検査し感染が判明し、その感染者数を国内の感染者数にカウントしているのではないかと思われます。
一方で、日本人は無自覚な人も含めて検査している人の数が圧倒的に少ないのは周知の通りです。
2.外国籍の人は日本人よりも検査しやすい環境
現在、日本ではなかなか「検査してもらえない」といった問題が出ていますが、外国籍の人は検査キットなどを入手しやすく、検査しやすい環境にあることが考えられます。
3.外国籍の人の方が感染しやすい
イタリアやスペインの事例を見ても分かるように、日本と比べて、欧米の方が濃厚接触しやすい環境にあります。
また、手洗いやうがいやマスクなどの習慣も、日本と欧米とでは大きく異なります。
そのため、外国籍の人の方が感染しやすいという可能性が考えられます。
こう考えると、東京都で感染者が急増している理由として、外国籍の人が帰国する際に検査し判明した感染者数の数を、都内の感染者数としてカウントしているのではないかとも考えられます。
なぜ政府や都やメディアはこの事実を公表せず、あたかも感染者数が激増しているように毎日発表するのだろう。。。
もしくはデータそのものが誤っているのか・・・
(国の一部の信頼性の問われるサイトで、そんなずさんなことをしますかね。)
◆まとめ
以上まとめますと、データを分析してみると、次の答えが分かってきました。
疑問1.新型コロナウィルスの致死率、重症化率は高いのか?
→ 現時点ではワクチンも開発されておらず、致死率や重症化率はインフルエンザなどに比べて高い。一方で、回復して退院している人も多い。
疑問2.なぜオリンピック延期決定後、急激に感染者が増えているのか?
→ オリンピック延期決定後に感染者数は増えている。一方で、増加率は急激に上がるなどの傾向は見られない。
疑問3.なぜ東京都で感染者が急増しているのか?
→ 都内の感染者は急増している。特にオリンピック延期決定後からは急激に増えている。
疑問4.なぜここ1週間で感染者数が増加しているのか?
→ オリンピック延期決定後から感染者数が増えている大きな要因の1つは、外国籍の感染者数と割合が増えているため。
疑問5.なぜ外国籍の感染者割合が増えているのか?
→ 外国籍の人の感染が帰国時などに判明した割合が増えている可能性がある。さらに、その数を都内の感染者数にカウントしていることが考えられる。
ここまでデータを分析してきた結果、ななころの所感からすると、まだそこまで悲観的になるほどではないのかなと思います。
ましてや、報道に煽られてパニックに陥る方が危険だと感じます。
たしかに新型コロナウィルスの感染力は強く、不安は残ります。
慎重に感染防止に努めることは大切です。
しかし、不要不急の外出を控える必要があるのか?
ロックダウン(自宅待機)まで出す必要があるのか?
イベントをすべてなんでもかんでも自粛する必要があるのか?
恐ろしいほどの経済的な損失を抱えてまで、恐れる必要があるのか?
もう少し数字的な根拠や科学的な根拠を元に、専門家を交えて議論して、政府は見解を出してほしいなと思います。
そして、私たちは不動産投資家です。
世の中の一辺倒なネガティブキャンペーンに同調せず、数字をしっかりと分析して冷静に判断していきたいなと感じた次第です。
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◆編集後記
サラリーマン時代、ななころは入社から2年目で現場→本部に異動させられ、それから10年以上マーケティング本部というところに所属していました。
主な担当は、ITセキュリティ機器、ハード機器で、過去のデータを分析して「なぜ売れた?」「どうやったら売れる?」を、毎日のようにエクセルを使って分析していました。
この時に身についた数字による分析力が不動産投資にも活きているので、大嫌いだったサラリーマン時代の経験が、ななころの人生に大きな役割を果たしてくれているとも言えます。
そう考えると、「社畜」と揶揄されるサラリーマンも、一度は経験したことは良かったなと思います。
(もう二度とサラリーマン生活には戻りたくないですが笑)
さて、ななころが沖縄に行っている間、スルガ銀行の元本カットの件などでも動きがあったようです。
次回以降でこちらにも触れていきたいなと思います。