From:ななころ
ドトールコーヒーより
◆増える売却相談
ここ最近、物件売却の相談が増えています。
多くの相談が、あまり収支の出ていない(場合によっては赤字)物件の売却相談です。
私はこれまでも相談を受けた方や、ブログやメルマガなどで、
「収支の悪い物件は、高値で手放せる今のうちに売却しましょう」
ということを訴え続けてきました。
2017年は物件価格がそろそろピークだと考えていたので、こんなセミナーを開催したりもしました。
=== 2017年9月開催 ===
第61回 基礎から学ぶ不動産投資予備校
~最初の物件購入で失敗したかな?と思う方へ~
失敗物件をなるべく高値で売却して、
もう一度スタートラインに立つための
不動産投資リカバリー戦略セミナー
=== === === ===
そして、セミナーを受講された人や早めに相談をされた方は、なんとか売却することに成功しました。
ななころが懇意にさせて頂いているいくつかの売却に強い不動産業者につないで、損切りせずに収支トントンか、あるいは少し利益を出して売却することができた人が何人もいます。
(この売却に強い不動産業者は、利益が出すぎて赤字を求めている法人の社長さんなどを多く顧客に抱えている)
ですが、2018年以前は、今ほど相談件数は多くはありませんでした。
むしろ「ななころは投資家をそんなに危険性を煽って会員数を増やしたいのか!?」と一部で言われたこともあるほどでした。
なぜここにきて急に相談が増えているのでしょうか?
◆多くの人が気づき出した
これは、2018年以降スルガ銀行の不正融資が明るみになるどで、
「あぁ~、私も(俺も)はめ込まれていたんだ・・・」
ということに気がついたサラリーマンが増えてきているからだと私は考えています。
2018年までは、たとえはめ込まれていても、
1.自分には当てはまらない(自分には関係ない)
2.薄々気がついていても事実だと認めたくない
と考えていた人だらけでした。
ですから、あんまり物件単体は収支出ていないけれど問題ないと考えていた人が多かったのです。
物件を買い増せば収入も積み重なっていくし、融資がでるうちに買えるだけ買えばいいと考えていた人が多かったのです。
以前、記事に書いた通り「正常性バイアス」がかかってしまっていたのです。
2019年10月16日「台風で多摩川が氾濫!不動産投資で危機を回避できる人、できない人」
しかし、残念ながらバイアスは解けてしまいました。
かぼちゃの馬車問題、スルガ銀行の不正融資問題、レオパレス問題、、、
日々不動産投資に関する暗いニュースが飛び交います。
Yahooのトップニュースにでも出るようになり、嫌でもニュースを目にするようになります。
「あっ、もしかしたら私も(俺も)???汗」
否応なく気が付かされます。
(もしこれで未だに気がつかない人がいるとしたら、手の施しようがないかもしれません)
ですから、ここ最近ななころの元に急激に売却相談が増えてきているのだと思います。
◆売却に強い不動産業者も苦戦
とはいえ、さすがの売却に強い不動産会社もここ最近は売却に苦戦しています。
これまで1棟ものから区分まで手広く売却してくれていましたが、売却のペースが極端に遅くなっています。
この業者は、売却の専任契約を結ぶ前に、物件の査定を行い詳細なレポートを提出してくれるのですが、査定の段階でアウトとなるケースが多いようです。
査定で損切り額が大きくなりすぎて、手放せない事例が増えているからです。
(よく高値の査定を出して、専任を結ばせて、それから徐々に売値を下げていって売却させる業者が多いですが、この業者は最初から正直な売値を伝えてくれる。)
◆それでも早く手放した方が良い理由
それでも、収支の悪い物件は、今のうちになるべく早く手放すことをオススメします。
この先の不動産を取り巻く環境は、暗くなる方の可能性が高いからです。
たとえば、サブリース付きの儲からない区分を所有している場合は、サブリースを解除して、高値で売り抜ける可能性が残されています。
なぜなら、都心であれば数年前に比べて家賃相場が上がっているケースが多いため、サブリースを解除して普通に募集して家賃を上げれば、高値で売れるからです。
(例)3000万円で購入してしまった都心の区分を売却する場合
現在入居中の家賃8万円だとすると、買い手には「利回り3.4%」と見える
→ 周辺の家賃相場が上がり9万円になっていると、買い手には「利回り4.0%」に見える
※このブログを以前から読んでくださっている方は、「利回り3.4%」でも「利回り4.0%」でも買わないという判断になるかと思いますが・・・苦笑
実際に東京都墨田区の押上の区分マンションを購入して苦しんでいる方から相談を受けていたところ、5年前と比べて家賃相場がかなり上がっていました。
とはいえ、今後は分かりません。
特に東京オリンピック開催後はどうなってしまうんだろうと・・・
ですから、繰り返しになりますが、もしあなたが収支の悪い物件を所有しているのであれば、なるべく早く物件を手放すことをオススメします。
◆編集後記
今日は「収支の悪い物件はなるべく早めに手放すことをオススメ」しました。
しかし、もしあなたがスルガ銀行から融資を受けて、儲からない物件を掴まされているのだとしたら戦略は異なります。
今すぐ売却を進めるよりも”別の手順”を進む方が良いです。
この辺はもし興味のある人がいれば、次回にでも記事にしたいと思います。
(匿名でも良いので「興味あり」コメントを寄せてもらうと反応が分かっていいですね)