From:ななころ
ルノアールカフェより
◆息子の運動会で感じた違和感
「あれ?あんまり楽しそうじゃない?」
先日、小学生の息子の運動会に行ったときに感じた違和感です。
徒競走や綱引きや騎馬戦をやっている子たちの表情を見ていると、全体的にあまり盛り上がっていないのです。
勝負を初めから諦めているというか、「別に勝たなくてもいいや」といった冷めた表情の子たちもいます。
ましてや「ライバルを蹴落としてでも、なんとしてでも勝つ!」という子は今やほとんどいないです。
一方で、「パプリカ」のようなみんなでダンスをする時には、応援している子たちも含めて、大盛りあがりになったりするのです。
一年生が「チェッチェッコリ♪」と可愛くダンスをしているのを、上級生たちは応援しながら、一緒に踊ったりしているのです。
このような運動会の風景を見て、
「あぁ~、時代は変わっているんだなぁ」
ということを強く感じました。
「競技の勝ち負け」や「チームの勝ち負け」は二の次で、どちらかというと「仲間と楽しさの共有」を目的にしている子が多いなと感じたのです。
◆これがポケモン世代の特徴
神田昌典さんは著書「インパクトカンパニー」の中で、以下のように触れています。
=== 一部抜粋 ===
ダイバーシティを根付かせた「ポケモン」の功
この「ポケモン」の世界観を見ていくと、明らかに1986~87年生まれの世代の価値観と一致している。まずは、「周囲を敵視しないで、一緒に遊ぶ」という価値観だ。
ポケモンのゲームでは、野生のポケモンと戦うことはあるけれど、それらを完全に叩きのめすのではなく、「仲間」にしていく。そして、みんなで遊び、楽しむのである。
1986~87年生まれのポケモン世代は、こうした世界観の中で育っているので、誰かを蹴落とそうとするのを好まない。先で述べたように、皆で共生できるよう、「世の中をどのように作り上げていくか」という社会変革に強い興味を示すのである。また、さまざまなポケモンと触れあうことで、「多様性・ダイバーシティを認める」という考え方も当たり前のように備わっている。
(PRESIDENT Online2019年03月13日記事より)
=== ここまで ===
今や世界的な大ヒットとなったポケモン。
著書の中では、「1986~87年生まれ」の世代の特徴としていますが、その後の子どもたちの価値観にも大きな影響を及ぼしていると私は考えています。
私の小学4年生の息子やその友達を見ていると、いまだにポケモンは大人気だからです。
ゲームだけでなく、いつでも放送を観れるYoutubeやAmazonプライムビデオ、スマホでできる「ポケモンGO!」もあり、一層広がっていると考えています。
ですから、今の子供達の世代が「勝ち負け」よりも「仲間と楽しさの共有」を目的とするのは、ポケモンの世界観から来ているのではないかなと考えているのです。
◆不動産投資でも価値観が変わり出す!?
そして、不動産投資の世界も、子供の運動会の変化と似てきているなと、私は感じています。
たとえば、不動産投資家の意識です。
ここ最近までの不動産投資の傾向として、
「ライバルと差を付けて、できるだけ短期間で一気に規模拡大すること」
ばかりに注目が集まってきました。
なかには、仲間を蹴落としてまで利益をあげようとする人もいたほどです。
しかし、「1986~87年生まれ」のポケモン世代が30代となり、不動産投資に興味を持ち出します。
するとこの世代の投資家は、規模拡大よりも不動産投資や人生そのものを楽しむことを目的として、不動産投資をし始めました。
激安ボロ戸建ての再生が流行っているのは、その特徴の1つかもしれません。
仲間とDIYを楽しみながら再生していくのです。
さらに、かぼちゃの馬車の問題が昨年(2018年)1月に噴出して、変化が加速しました。
融資が厳しくなったことで、短期間での規模拡大思考はすっかり影を潜めていきます。
そして、不動産投資家の価値観も、「勝ち負け」よりも「仲間と楽しさの共有」にシフトしているのです。
「ともに情報共有をして、一緒に成長していこう!」と考える人ほど、どんどん成功していっているのです。
息子の運動会に参加して、そしてライフデザイン実践会に所属する若いメンバーのLINEのやり取りを読み、そんな風に感じた次第です。
◆編集後記
今夜の記事は、息子の運動会を見に行って感じたことを書いてみました。
4年生の息子に「運動会、何が楽しかった?」と聞くと、学年の出し物でみんなで踊る「ソーラン節」と答えます。
昭和時代に生まれ育った私などには考えもつかない答えだったりします笑
もちろん「徒競走が楽しい」「選抜リレーが楽しい」と答える子もいると思います。
しかし、時代は確実に変わってきているんだなということを感じました。