From:ななころ
プライベートオフィスより
◆あらすじ
前回の記事では、
・全国の7割の銀行が厳しい現状
・やっぱり銀行は融資したい
・収益不動産融資に対する銀行の3つの問題点
といった点についてお伝えしてきました。
銀行はできることなら今でも融資をしたい。
不動産業者はもちろん融資をつけて物件を売りたい。
そして、不動産投資家は融資を受けて物件を購入したい。
3者の思惑は完全に一致しているはずなのにも関わらず、なかなか融資が下りず、物件が購入できないといった事態になっているのはなぜなのでしょうか?
前回の記事では、「収益不動産融資に対する銀行の3つの問題点」を書きましたが、銀行の問題以前に、私たち不動産投資家にも原因があると感じたのでシェアしたいと思います。
(今日の記事は、失敗している人にとって辛い記事になるかもしれません。受け入れられない方もいらっしゃるでしょうし、心痛めている方は読まないことをオススメします。)
◆なぜ融資を受けられないのか?
銀行から融資を受けられない理由の1つとして、私たち不動産投資家にも原因があると感じています。
その主な原因とは、私たち不動産投資家の勉強不足です。
メルマガではちょくちょくお話ししていますが、ライフデザイン実践会では、S銀行から融資を受けている人たちを中心に、情報交換グループを形成しています。
4月からスタートして、全国からすでに15名以上のサラリーマン不動産投資家が集まり密な情報交換をしているのですが、入会は完全面談制にしています。
それだけ取り扱う情報の質がセンシティブだからです。
そのため、募集サイトは作らず、派手な宣伝広告も一切していません。
それでもメルマガで知った方や知人から聞いた方、何人もの方たちと面談をしてきました。
そして、共通して感じたことがあります。
(面談では、前半40分ほど現状をお聞きして、入会するしないに限らず、改善できる点があればアドバイス。後半20分で入会希望であれば、会の主旨などを説明している。)
共通点とは何かと言うと、とても言い辛いところもあるのですが、どなたも「不勉強」「考えが甘い」ということがあげれます。
そのことが、銀行から融資を受けられない根本の原因の1つでもあると感じています。
◆かぼちゃの馬車で銀行から指摘されていたこと
それは、かぼちゃの馬車の件で大きな問題となったスルガ銀行の第三者委員会の調査報告書にある、スルガ銀行員の一言に表れています。
=== 記事一部抜粋 ===
シェアハウス会議
2016年5月27日に、麻生氏は営業本部(首都圏営業部長ら)、シェアハウスを主に取り扱う営業店の所属長(渋谷・二子玉川・横浜東口)、審査部のメンバーを東京ビルに集めて、シェアハウスの取扱いに関する方向性の協議を行った。
この会議の結果は議事録が残されており、下記のような指摘が行われたことを示す記載がある。
「チャネルが入居まで家賃保証をすると言われ購入を決意した債務者もいると思うが、本当に家賃保証できる財務体質ではないところでも家賃保証を宣言する場合があり、注意が必要なのだが、オーナーはそのリスクを承知していないのではないか。オーナーに相場観があるのか。保証が空手形で終わった場合、そのリスクは債務者・銀行が負うことになってしまう。」
(2018年9月7日「スルガ銀行株式会社 第三者委員会」より)
=== ここまで ===
このような危険性を承知の上で融資を出したスルガ銀行もスルガ銀行なわけですが、それ以前に私たち投資家側にも大きな問題があったと言えるのではないかなと思うのです。
ここ5年ほどは異常でしたからどんどん融資が出ていましたが、今では絶対にありえませんよね。
◆はめ込まれた人たちの共通点
これまでもブログ記事ではいろいろなはめ込まれた物件購入事例を紹介してきましたが、はめ込まれてしまっている人たちに共通するのは、
1.購入基準の軸が無い
2.自身で長期シュミレーションをしていない
ということです。
購入直後のパッと見の手残りの額しか見てないことも多く、不都合なところにフィルターをしてしまっている状態の人も散見されます。
購入基準の軸が無いために、利回り10%未満の物件に対して、オーバーローンで融資を受けてしまうと、金利2%でも収支は厳しいところ、金利4.5%と高い金利で受けていたりするのです。
下記のシュミレーションで見てもらうと分かると思いますが、初めからカツカツの収支です。
累積の赤字は最大2700万円にも達します。
<物件シュミレーション>
(楽待シュミレーションより)
◆銀行融資を受ける上での大前提
ですから、銀行から融資を受ける大前提として、銀行の問題点うんぬんよりもまず、私たち不動産投資家がしっかりと知識武装し、購入の軸を持つことが必要だと感じたのです。
面談に来られる方は、もともと優秀な方ばかりです。
「えっ?なんでこんなに頭が良いのに?」と不思議に感じるほど、数字に強い方もいます。
ですから、適切な情報収集を行い勉強すれば、あっという間に不動産投資で成果を出せる能力を持っている人ばかりだと感じています。
私の大好きな本の1つに「7つの習慣」という名著があります。
その本には、「インサイド・アウト」という表現が出てきます。
簡単に言ってしまうと、相手を”変えよう”とするのではなく、まずは自分の内面から”変わる”という考え方です。
=== 一部抜粋 ===
インサイド・アウトとは、一言で言えば、自分自身の内面から始めるという意味である。内面のもっとも奥深くにあるパラダイム、人格、動機を見つめることから始めるのである。
—「完訳 7つの習慣 人格主義の回復」p.43ー
=== ここまで ===
まずは私たち投資家自身が変われば、騙そうとする業者は去っていくことでしょう。
そして、銀行はあなたをいち事業家として高く評価し、融資をしたくなるはずだと考えている次第です。
(つづく)
◆編集後記
次男の水疱瘡がピークになっています。
体中にボツボツが出てきてしまい、夜には発熱もありました。
とはいえ、日中は結構元気で、エネルギー溢れる5才児です。
家中がひっちゃかめっちゃかになっています。。。汗
午前中は塗り絵などをして大人しくしていましたが、事あるごとに「パパ~」となるので、まるで仕事になりません。
ママが帰ってきたら大丈夫かなと思ったら、今度は妻が「パパ~」となります(笑)。
今日はなんとか2時間だけスキマ時間を見つけてブログ記事を書きました。