From:ななころ
プライベートオフィスより
◆前回のあらすじ
前回の記事では、金融庁のアンケートより
・銀行の融資姿勢が激変
・融資に積極的な銀行が減り、消極的な銀行が増えた
・実は融資姿勢に「変化なし」は「8割」
・一部の異常に積極的だった銀行がなくなっただけ
といった内容をお伝えしました。
たしかに融資書類のチェックは厳重になり、時間もかかるようになりました。
不動産投資家の間で、「積極的」と有名だった銀行は、軒並み消極的になりました。
しかし、今でも変わらず融資してくれる銀行はあります。
実際に今でも融資を受けて物件を購入している人はたくさんいます。
それでは、今後、銀行とはどのように付き合っていけばいいでしょうか?
どのように付き合っていけば、銀行から融資を受けることができるのでしょうか?
◆「銀行は不動産業者が紹介してくれる」リスク
ここ5年、銀行と不動産業者との黒いつながりによって、投資家がはめ込まれるケースが多発しました。
スルガ銀行と、かぼちゃの馬車を販売していたスマート社や販社とのつながりは、第三者委員会の報告によっても明らかにされています。
かぼちゃの馬車だけでなく、1棟アパートや1棟マンションにおいても、スルガ銀行の融資ありきで物件を販売し、投資家をはめ込んでいったのです。
また、TATERUと西京銀行とのつながりも取り沙汰されました。
(現在は、西京銀行はTATERUとの縁を切り首都圏から撤退。)
そこまであからさまでなくても、不動産業者が銀行と組んで、はめ込んでいるケースはあちこちで見られます。
ですから、不動産業者から物件とセットで紹介される銀行は、注意しなければいけないのです。
一部のコンサルも要注意です。
◆銀行は不動産業者が紹介してくれるもの?
そもそもの話なのですが、「銀行は不動産業者が紹介してくれるもの」と考えているサラリーマン不動産投資家がいることに驚くことがあります。
たしかに不動産業者が、付き合いのある銀行を紹介してくれることはよくあります。
収益物件を専門に扱っている不動産業者の場合、これから顧客に紹介する物件を先に銀行に評価してもらっておき、スムーズに売買まで持っていくケースもあります。
また、通常ではありえないような条件を、その業者経由だと引き出ししてくれる場合もあったりします。
ですから、銀行を紹介してくれることはありがたい話しでなのですが、頼り切ってしまうのは危険過ぎます。
銀行を自ら開拓する力も必要なのです。
◆15年以上も前の本にヒントがあった!
それでは、どうやって銀行を自ら開拓していけばいいでしょうか?
「一見客は詐欺師だと思え!」
そう教育する銀行もあるぐらいです。
ましてや今回のような不動産投資にまつわる不祥事が取り沙汰されて、銀行はより慎重になっています。
どうやって疑ってくる銀行の心を開かせたらいいのでしょうか?
今から10年ほど前までは、まだそこまでサラリーマン不動産投資が一般的ではありませんでした。
言うなれば、今まで以上に、銀行は「サラリーマンが不動産投資をする」ことを怪しんでいたのです。
その時は、サラリーマン投資家はどのように銀行を開拓していたのでしょうか?
現在にも通用し、銀行開拓のヒントとなる本が、今から15年以上の前に書かれていました。
その本の中にはこう書かれています。
~ 一部抜粋 ~
メインバンク作りのベスト戦略
メインバンクの候補が決まったら、今度は融資をしてもらえるよう働きかけをしなければなりません。
この「ベスト戦略」は、銀行の融資担当者が半年以内にあなたを信用し、あなたへ融資枠を設ける最強の戦略です。
当然のことながら、かたくなな融資担当者を攻略するためには事前の準備が必要です。そこであなたは融資担当者を思わず驚かせる次の5つの書類を用意してください。
・2軒以上の抵当権がついていない貸家の登記簿謄本
・建物賃貸借契約書と家賃振込みを証明する預金通帳
・2期分の確定申告書
・固定収入のあるサラリーマンを証明する源泉証明書
・身分を明らかにする住民票や運転免許証
あなたはこれからの書類とそのコピーを一式揃えて、融資担当課長に講座を開きたいと申し入れてください。もちろんそのとき、将来は貸家購入のために融資をお願いしたいと伝えるのです。
~ ここまで ~
10年ほど前まではこのように銀行開拓をしてきたのです。
なお、この書籍では、この「ベスト戦略」の他に、貸家もまだ入手していない場合の「ベター戦略」も紹介しています。
(すでに廃盤になっている書籍ですが、知りたい方がいらっしゃるようでしたら、コメントなどいただければと思います。)
◆この戦略の眼目となるポイント
どうでしょうか?
「えっ、そんなことしないといけないの?」
「えっ、そんなの無理」
といった声も聞こえてきそうですね。
しかし、この戦略の眼目となるポイントがあります。
そのポイントとは、ブログやメルマガ、セミナーで私が度々口にしている「参入障壁を築ける」ところにあります。
「融資を引きやすい」というのは、一見すると良さそうに思われるかもしれませんが、ライバルが増える可能性があります。
かぼちゃの馬車が120棟以上に急増した足立区や、新築アパートが急増した神奈川のエリアでは、ライバルが増えすぎて、首都圏とは思えないほど賃貸需要が激変してしまました。。。
ですので、私は「融資ありき」では絶対に物件を買わないのです。
つまり、「融資が厳しい」と思われている今は逆にチャンスですし、「そんなの無理、できない」と思うサラリーマン大家が増えれば増えるほど、シメシメと思うわけです。
自ずと「参入障壁が高く」なり、ライバルが激減しますから、ゆっくりと物件を見定めて納得のいく適正な価格で購入することができると考えている次第です。
メルマガも合わせご参考ください。
◆編集後記
4月からホームステイしている子から昼間に突然LINE電話。
滞在中に電話がくることなんて滅多にないので、急いでたずねてみると、
私「どうしましたか?」
(日本語がまだあまりできない子には、Google翻訳しやすいように丁寧な日本語で返す)
返信「すみません、かしつです」
私「えっ?かしつ???」
一瞬、火事でも起こしたのかと焦りましたが、すぐに日本語の変換ミスだなと分かりました。
日本語を学ぶ子たちに、ちゃんとした日本語を教えるのも、私たちホストファミリーの重要な役割です笑