こんにちは

 

今回は、経審の点数の概要について記載しようと思います。

どのような構成で点数がつくか、細かく見るととても複雑にできていますので、

今回は概算ではありますが、記載します。

 

 

 

 

 

まず大事な点として、下記に詳細を記載しますが、雇用保険、健康保険、厚生年金保険に適用除外でなく、加入されていない事業者は、マイナスの評価をされてしまうので、加入をする必要があります。

また、令和2年10月1日建設業法改正により適切な社会保険に加入していることが建設業許可の要件になりました。

建設業許可の更新の際にも社会保険に加入している必要があるので、とても大事なことです。

 

さっそく記載します。

下記が総合評定値(P)の算出方法です。

 

総合評定値(P)=0.25(X1)+0.15(X2)+0.2(Y)+0.25(Z)+0.15(W)

 

X1、X2、Y、Z、Wの5つの基準があります。

ここに0.25や0.15という数字をかけた合計がP点となります。

5つの基準を簡単に記載します。

 

少しずつ詳細を記載していきます。

 

X1=工事種類別年間平均完成工事高の評点

X2=自己資本額及び平均利益額の評点

Y=経営状況の評点

Z=技術力の評点(技術職員の数及び工事種類別年間平均元請完成工事高

W=その他の審査項目(社会性等)の評点

 

そのままではとても文字が長くわかりにくいので、大事な所を太文字にしました。

ここの5つの基準がよければ点数もあがるという仕組みになっています。

 

X1=工事種類別年間平均完成工事高

建築一式、土木工事など、工事種類別の完成工事高を出します。

完成工事高については、2年平均か3年平均をするかどちらか選ぶ必要があります。

ここで基本的には、数字が高くなる年平均を選ぶと、点数も高くなる仕組みになっています。

ただし受けたい業種が複数あり、主力にしたい業種の点数が高くなる年平均を選ぶことも考えられます。

そのためシュミレーションをしてどのようにしたいか検討する必要があると思います。

なお、後述する「Z」で元請完成工事高を選びます。

「X1」の完成工事高で2年平均を選ぶと「Z」も同じ2年平均を選択することになります。

一方が2年平均、他方が3年平均は選択できません。

 

 

X2=自己資本額及び平均利益額

 

自己資本額とは、

貸借対照表の純資産合計の額のことです。

今期の数字を使用するか、今期と前期の2期平均をするか選ぶことができます。

これも年平均して数字のよい方を使うことができます。

 

平均利益額とは、

利払前税引前償却前利益、つまり営業利益減価償却実施額のことです。

営業利益は損益計算書の営業利益のことです。

減価償却実施額は確定申告書の別表16から算出されます。

経営状況分析結果通知書に記載されているので、これを確認します。

 

ここでは、簡単に記載すると資産と利益がどれくらいかを数値化します。


Y=経営状況の評点

分析機関が、建設業財務諸表から経営状況評点Yを算出します。

4つの属性があります。

①負債抵抗力②収益性・効率性③財務健全性④絶対的力量

これらを2つの基準で見て、合計8つの指標を出します。

 

経営の状態を分析機関が判断し、数値化してくれます。

経営状況分析結果通知書に8つの数字を記載してくれますので、ここで確認できます。

 

 

Z=技術力の評点(技術職員の数及び工事種類別年間平均元請完成工事高

 

技術職員とは、

一級監理受講者、一級技術者、基幹技能者、二級技術者、その他技術者の人数の人数のことです。

それぞれ点数があり、一級監理受講者が一番高い点数です。

一級監理受講者とは、1級国家資格があり、かつ監理技術者資格者証があり、監理技術者講習を受講した者です。

審査基準日時点で、有効期限内のものが必要です。

有効期限が5年以内なので、期限が切れていないか確認することも重要です。

 

工事種類別年間平均元請完成工事高とは、

完成させた元請工事金額のことで、元請完成工事高も2年か3年平均のいずれかを選択することができますが、上記Xで2年を選択したら、2年、3年を選択したら3年を選ぶことになります。

XとZを違う年数を選択することはできません。

それぞれの工事種類別に算出します。

 

 

W=その他の審査項目(社会性等)の評点

 

Wは下記の基準から算出されます。

 

W1:労働福祉の状況

W2:建設業の営業継続の状況

W3:防災活動への貢献の状況

W4:法令順守の状況

W5:建設業の経理に関する状況

W6:研究開発の状況

W7:建設機械の保有状況

W8:国際標準化機構が定めた規格による登録の状況

W9:若年の技術者及び技能労働者の育成及び確保の状況

W10:知識及び技術又は技能の向上に関する取組の状況(令和3年4月1日より新設)

 

 

雇用保険、健康保険、厚生年金保険に加入しているかなどが判断されます。

また建退共、退職一時金制度等、法定外労災に加入しているかも判断されます。

 

冒頭で記載しましたが、

もし、雇用保険、健康保険、厚生年金保険に適用除外でなく、加入されていない場合は、加入をする必要があります。

-40点になるので注意が必要です。

H30.4月に経審の改正があり、このようにマイナスで計算することになりました。

 

建退共、退職一時金制度等、法定外労災は加入すると加点になるので、検討をされるとよいと思います。

 

他にも営業年数、防災協定の締結をしているか、営業停止等がないなど、法令を守れているか、建設機械の保有状況等で判断されます。

 

 

沢山ありますが、経審の点数の構成はこのようになっています。

難しいですが、5つの基準から判断されます。

 

X1=工事種類別年間平均完成工事高の評点

X2=自己資本額及び平均利益額の評点

Y=経営状況の評点

Z=技術力の評点(技術職員の数及び工事種類別年間平均元請完成工事高)

W=その他の審査項目(社会性等)の評点

 

その1つ1つにもさらに基準があります。

そして、W点の社保関係のように特に大事な点もあります。

 

もし、弊所であれば経審を受けるときに、大事なことや、今後点数を上げるためにやっていくとよいことなども、お話することもさせて頂きます。

 

 

 

こんにちは、本日は建設業の許可を持っている会社が受けることができる経審(経営事項審査)について記載しようと思います。

 

経営事項審査という名前は長いので、経審と呼ばれることが多いです。

 

 

経審とは

建設業法27条の23第1項に

公共性のある施設又は工作物に関する建設工事で、政令で定めるものを発注者から直接請け負おうとする建設業者は、国土交通省令で定めるところにより、その経営に関する客観的事項について審査を受けなければならない。

 

つまり、建設業の許可もっている事業者が京都府、大阪府などの自治体や防衛省、総務省、経済産業省等の国の機関から公共工事の仕事を請け負う場合に、受けなければならない審査です。自治体等に入札をするために必要です。

 

 

審査の内容としては、

 

経営状況の分析と経営規模等評価の2つに分かれます。

 

経営状況分析とは、

登録分析機関(登録経営状況分析機関)に提出します。

例えば、ワイズ公共データシステム(株)、(一財)建設業情報管理センターなどがあります。

このような機関に申請書、建設業許可通知書の写し、当期減価償却実施額の確認書類、決算書、審査の費用等を提出します。

そして、登録分析機関から経営状況の点数が返却されるます。。

 

経営規模等評価とは、

国土交通大臣又は都道府県知事に提出します。

自社の建設業許可が、大臣許可か知事許可になっているかで異なります。(許可行政庁)

大臣許可の会社は大臣へ、知事許可の会社は知事へ提出します。

 

ここに提出する資料が多くあります、

上記の登録分析機関から返信された、経営状況分析結果通知書や、決算変更届の写し、雇用保険の加入の有無が分かる資料、健康保険及び厚生年金保険の加入が分かる資料、工事経歴書、注文書原本とその請書(写し)、建設機械の書類、技術職員の資格者証、合格証など必要な書類が多くあります。

 

必要書類詳細は、申請する都道府県知事、国土交通大臣のHPより調べることができます。

 

そして、資料を全て用意して、予約をして行政庁へ訪問します。

 

訪問し、書類を申請すると、その書類のことについて行政から質問をされます。

それについて、返答をして書類を受け取ってもらい完了です。

 

自治体にもよりますが、申請して、1か月後に、結果通知書を頂くことができます。

 

 

発注者と請負契約を締結できる期間は、経営事項審査の審査基準日(決算日)から1年7カ月です。

会社の決算日から1年7カ月が有効期限です。結果の通知が来た日ではありません。

そのため、決算終了後、迅速に手続きが必要です。

まずは、決算終了後の4カ月以内に上記に記載した、決算変更届を提出し、受付印を貰い、登録分析機関に経営状況分析をします。

次に、決算日から遅くても6か月以内に許可行政庁に経営規模等評価申請を行うことが必要です。

このようにして、期限が切れて公共工事を請け負えない期間を無くすことが大事になります。

 

 

経審はこのように手間がかかります。

 

必要書類詳細は、申請する都道府県知事、国土交通大臣のHPより調べることができます。

書類は書いていますが、実際に必要な書類が多岐に分かれて、大量にあり、よくわからないことが多いと思います。

 

建設業者さんが行政庁に資料を持参しても色々と質問されて、返答に困ることもあるようです。

それで、いったん会社に帰ることもあるとのことです。

 

私も行政書士ですが、弊所であれば、お客様の所に訪問して、質問も致しますが、

申請ができる会社様であれば、申請をできる方法を提案しますので、

かなり気が楽になると思います。

建設業で経審を行いたい方は、ご対応をさせて頂きます。

 

 

 

 

こんにちは。

 

今回は民事信託の「指図権」について記載したいと思います。

指図権はどのような場合に使うかを紹介します。

 

 

 

 

前回で認知症になれば、認知症になった人の銀行口座などの資産が凍結されること、

不動産の売買が自由にできなくなることなどを記載しました。

 

もし、会社を経営し、自社の株式を持っている人が認知症になると、議決権の行使が不可能になり、

株主総会で議決ができないなどの問題が発生します。

 

ここでも認知症対策に自社株を民事信託する対策があります。

 

(例)委託者:父、受益者:父、受託者:長男  信託財産:自社株

 

このように対策をすると、受託を受けた長男が代わりに議決権の行使などをしてくれます。

こうして会社としては経営できることになります。

 

 

ただ、もし今長男に任せて、経営は大丈夫かな?と心配があったり、

もう少し経営の経験を積んで、それから経営して欲しいと思うことはないでしょうか。

 

そのように思うのであれば、今回の「指図権」が活用できると思います。

 

指図権があれは、自社株は長男に信託して、長男が行使しますが、

どのように行使するか、父が長男に「指図」できます。

長男としても大事な決定をするときは父の「指図」を受けることになります。

 

 

例えば、自社株は長男にあるが、役員の選任のことや、役員報酬なども会社の経営状態に基づき、指図をすることができます。

 

このように指図権者を父に設定すると、自社株は長男に信託するが、父がまだ「指図」はできる権利があります。

 

このように、長男は会社の経営をしてくれると思うけど、まだ指示する権利を残したい、ときなどはこの指図権を検討するとよいと思います。

 

指図権などを活用しつつ、認知症対策、事業承継をしていくことが大事だと思います。

 

 

 

 

 

こんにちは。

 

以前、任意後見と成年後見の違いについて記載しました。

 

 

 

 

そのときに任意後見や成年後見は依頼人の財産を守ることが仕事なので、積極的に運用などは仕事の範囲外と記載しました。

もし、財産を積極的に運用する場合は民事信託(家族信託)の利用を検討することも書きました。

今回はその民事信託(家族信託)について記載したいと思います。

 

 

民事信託は何のためにするか?

目的の1つに、認知症対策があります。

他にも民事信託の目的はありますが、認知症対策として活用する例があります。

 

もし、認知症になると何が起こるかご存じでしょうか?

預貯金と不動産について記載します。

 

預貯金・・

銀行が認知症であるを知ると、認知症になった人の預金口座は凍結されていまします。

トラブルを防止するために、銀行は口座を凍結し、引き落とせなくなります。

引き落とすときは、「成年後見の申立てを家庭裁判所に行い、家庭裁判所から選任された後見人が引き落とすようにしてください」、ということになります。

しかし、前述したように成年後見人は、認知症になった本人の財産を守るために仕事をします。

孫に小遣いをあげたい、旅行に行きたい、など本人の財産を減らすことは行いません。

財産は守ってくれるが自由には使わせてくれない可能性があります。

 

不動産・・

認知症になると判断能力が低下しているので、不動産の売買契約を締結することができません。

またリフォームなどの契約もできません。

もし不動産を販売して現金に換えたいと思っても、成年後見人に相談をしなくてはなりません。

成年後見人も不動産が居住用であれば、家庭裁判所の許可が必要になります。

裁判所が売却の必要性など判断をします。

このように、認知症になる前であれば、自由に売却もできましたが、

認知症が発生して何も対策をしていない場合は、かなり不自由になる可能性があります。

 

 

ここで認知症対策として民事信託が使えます。

 

民事信託の簡単な登場人物について記載します。

 

委託者=財産管理を依頼(委託)した人

受益者=利益を受ける人

受託者=財産管理を受託された人

 

 

アパート経営をしている場合は、民事信託を行い、管理運用は父が長男に委託します。

そこから出る利益は父が受け取ります。

 

委託者=父

受託者=長男

受益者=父

 

という構造ができます。

 

この構造で、賃貸不動産と預貯金を信託財産とします。

 

もし父が認知症になったとします。

民事信託をすると、不動産の管理運用は長男が行いますので、長男が売却もできます。

その売却益は受託者の父に入ります。

また、リフォームの契約も長男ができます。

このように認知症対策ができます。

 

 

また銀行預金の場合も記載します。

 

預貯金も信託すると、信託財産として新しい口座(信託口口座)を作ります。

もし認知症になれば父の名義の銀行口座は凍結されます。

しかし、信託して新しく作成した口座は凍結されません。

これも長男が管理してくれます。

そして、旅行に行くことや何かお金が必要なときにも長男からこの口座から引き落として欲しいことを伝えます。

 

このように、認知症になっても信託財産した不動産、預貯金は不自由にならずに済みます。

これが民事信託のよいところです。

 

念のために、長男がしっかり動いてくれるか気になるときは、信託監督人を置くことができます。信託監督人は受託者(長男)がちゃんと仕事をしているか監督する人なので、配置することで心配も軽くなると思います。

 

このように、認知症対策は何もしなければ、預金が凍結される可能性や、不動産は自由に売却できなくなる可能性があります。

 

一方、民事信託などの対策をすれば、上記のように信託財産は長男が管理してくれるので、認知症になっても凍結はされません。

 

画期的な制度だと思いますので、気になる方はご利用を頂けたらと思います。

こんにちは。

 

前回、遺言書が無い場合の相続手続の流れを記載しました。

 

 

 

 

今回は遺言書がある場合の一般的な相続手続について記述したいと思います。

 

遺言書にも主に、公証役場で作成する公正証書遺言と自分で作成する自筆証書遺言があります。

公正証書遺言は、依頼人と行政書士が打ち合わせをします。

依頼者のご意向を聞いて、遺言のアドバイス等を行います。

そして文案を作り、公証役場で作成します。

弊所では行政書士も公証役場に一緒に行きます。

今回は公正証書遺言の相続手続の流れについて説明します。

 

 

 

相続手続の流れ(公正証書遺言あり)

 

遺言者(遺言を作成した人)の死亡→

遺言執行者(この遺言書に書かれている内容を実現する人)が指定されているか確認→

遺言執行者の就職(遺言執行者がこの地位に就くことを就職といいます。)→

遺言執行者が相続人を確定し、遺言執行者の就職と、相続人に遺言書の写しを通知する→

遺言執行者が財産を確定し財産目録(相続財産の内容をまとめた書類)を相続人に送る→

遺言執行者が財産の名義変更を実施→

任務完了を通知する

 

 

このような流れで進みます。以下詳細に記載します。

 

・遺言者(遺言を作成した人)の死亡

公正証書遺言を作成した人が逝去し、相続手続が発生します。

 

・遺言執行者(この遺言書に書かれている内容を実現する人)が指定されているか確認

遺言を確認し、遺言執行者が指定されているか確認します。

遺言執行者がいれば今回の手続きを遺言執行者に行ってもらいます。

もし遺言執行者が指定されていない場合は、相続人全員で手続きを行うか、家庭裁判所に遺言執行者を選任してもらう申請をします。

 

民法1012条1項に遺言執行者の定義がありますので、参考にアップします。

<参考。遺言執行者は、遺言の内容を実現するため、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有する。

 

・遺言執行者の就職

遺言執行者が今回の相続手続きを担当します。

遺言執行者の地位に就くことを就職という言葉を使います。

 

・遺言執行者が相続人を確定し、遺言執行者の就職と、相続人に遺言書の写しを通知する

遺言執行者になると、相続人を確定する必要があります。

そのために遺言者の出生から死亡までの戸籍を入手します。

そして、遺言執行者に就職したこと、相続人に遺言書の写しを通知しなければなりません。

2019年以前はこの規定がありませんでした、法改正により民法1007条に規定されました。

 

<参考>

1007条 遺言執行者が就職を承諾したときは、直ちにその任務を行わなければならない。

2 遺言執行者は、その任務を開始したときは、遅滞なく、遺言の内容を相続人に通知しなければならない。

 

・財産目録(相続財産の内容をまとめた書類)を作成し、相続人に交付する。

遺言執行者は遺言者の所有していた財産を調べます。

財産には、預貯金、株式、車、不動産、現金などがあります。

それを書面一覧にまとめます。

これらを作成し、相続人に交付します。

 

・実際に、遺言執行者が財産の名義変更を実施。

遺言執行者が遺言書の内容通り、財産の名義変更をします。

例えば不動産は、妻に相続させる。A銀行の預金分を全て長男に相続させる。

B銀行の預金分を全て長女に相続させるなどです。

この遺言書に書いている通りに実現します。

 

・任務完了を通知する。

実際に遺言執行者として、遺言に記載されている内容が実務し、任務が完了したら、その旨を相続人に通知します。

これで業務が完了です。

 

 

公正証書遺言がある場合は、このように手続きが進みます。

2019年の法改正もあり、1007条等の遺言執行者の義務も増えました。

そのため、遺言執行にも法令を理解していることが必要です。

 

遺言執行者を選ぶときに注意点があります。

 

それは、未成年者と破産者は遺言執行者になれません。

<参考>

民法1009条 未成年者及び破産者は、遺言執行者となることができない。

 

 

そのため、これら以外の人を遺言執行者に選ばなければなりません。

親族でもなることができますが、親族以外の士業も遺言執行者になってくれ方もいます。

遺言執行者は大事な仕事があるので、しっかり仕事をしてくれる人に任せることが大事です。