
まずは口からスタート

作るボーンとジョイントの位置は写真の通りです↓。
赤い点がジョイントで線がボーンです。
頭のボーンの付け根から上唇と下唇に向かってボーンを作っていきます。

何で頭の付け根からボーンを作るのかというと、頭のジョイント(写真赤丸のジョイント)を動かした時に口のボーンも一緒に動かすためです。
頭の付け根のジョイントを選択した状態で口のボーンを作っていくと、このボーンが頭のボーンの子になります。
そうすると頭のボーンと口のボーンが1つのグループになって、首の付け根のジョイントを動かした時に口のボーンも一緒に動くようになります。
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カメラの表示を左面にして、ボーンを作りやすい向きにしておきます。。
ジョイントツールを選択して頭の付け根にあるジョイントをクリックして選択します。
(※オブジェクトマネージャにあるファイル名”head”をクリックしても選択することが出来ます。)

後は、先ほどの写真と同じようにボーンを作っていきます。

オブジェクトマネージャを確認すると、作ったボーンがheadの子になっていることが分かります。

このファイル名を英語に直しておきます。

ここで口のボーンを作る時に注意しなければいけないことがあります。
それは上顎と下顎のボーンの位置を口の中心にするということと、ボーンの向きを真っ直ぐにするということです。
例えば上顎のボーンの向きが斜めになっていると、バインドして口の開閉をした時に噛み合わせが悪くなったりします。
私も口のボーンを作る時は、いつもこの点を注意しながら作っています。

これで体のボーンが出来ました。
キャラクターを非表示にしてみると、ボーンはこんな感じになっています↓

後は髪の毛にボーンを入れて完成です。
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髪の毛のボーンは、今まで作ったボーンの作り方とちょっと違います。
体のボーンは頭の先からつま先まで全て繋げて作りましたが、髪の毛のボーンは体のボーンと繋げずに単独のボーンにします。
つまり体の子にしません。
「あれ?(==;でも頭のボーンと繋げないと、頭を動かした時に髪の毛のボーンも一緒に動かないんじゃないの?」
と思ったかもしれませんが、今回作る髪の毛のボーンは頭を動かした時に髪の毛が一緒に動くようには作りません。
この髪の毛はIKチェーンという機能を使って動かします。
IKチェーンについてはブログの後半の方(ウェイト設定が終わった後)で書こうと思っていますので、お楽しみに~(=▽=)☆
ボーンを入れるのは前髪と横の髪です。
今回は後頭部の髪とお団子の髪にはボーンを入れないので、オブジェクトを非表示にしておきます。

髪のボーンとジョイントの位置は写真の様になります↓。
髪の長さによってボーンが4つになるところもありますが、ほとんど3つあれば十分だと思います。
(※ボーンをたくさん作ればそれだけ細かい動きをつけることは出来るんですが、ボーンが増えるということはそれだけキャラクターのデータが重くなるということなので、作る時はあまり過剰に使い過ぎない様に注意しています。)

最初に一番左の髪の毛からボーンを作っていくので、それ以外の髪は非表示にしておきます。
あっそれから(=▽=;b
ボーンを作る時は、ボーンを入れる髪の毛のオブジェクトを必ず選択した状態で作ってください。
そうしないとボーンを作った時に、髪のオブジェクトの子になりません。
カメラを左面にしてジョイントツールを選択して、属性マネージャのオプションにある投影にチェックをつけます。
そして髪の毛の付け根から先まで1本ボーンを作ります。
カメラを前面で見てみると、ボーンがちゃんと髪の付け根から毛先までついているのが分かります。
ただし投影を設定して作っても、時々ボーンがうまく髪のオブジェクトに沿って出来ないことがあるので、そういう時は投影のチェックを外して作ってみたりオブジェクトの角度を変えながら作ってみて下さい。

ボーンがちゃんとついたら、Shiftキーを押しながら2箇所クリックしてジョイントを増やして、髪の毛に沿うようにジョイントの位置を直していきます。
直した後はそれぞれのボーンを選択して、属性マネージャの軸を”Z”のままで”整列”をクリックしてボーンの向きを直します。

これで最初の髪の毛にボーンが全て出来ました。
オブジェクトマネージャを見てみると、作ったボーンがちゃんと髪のオブジェクトの子になっているのが分かります。

こんな感じで他の髪の毛も同じ様にボーンを入れていきます。

これで前髪と横の髪にボーンが入ったので、オブジェクトマネージャにあるヘアーオブジェクト(hair1~hair7)の子の名前を全て英語に直しておきます。

英語の名前にする時は、ボーンの名前が同じにならない様に注意します。

これで髪の毛のボーンが出来ました。

さあこのボーンがちゃんと動くかどうかは、バインドしてみないと分かりません。
ぬおおお~

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次にこのボーンを動かすための設定をやっていきます。
ジョイントを動かしてキャラクターの関節を動かすためには、動かしたいキャラクターのオブジェクトとボーンを全て選択してバインドと言う機能を使います。
バインドは、キャラクターを動かすために必要な準備をしてくれる機能があります。
オブジェクトマネージャの状態を確認してみると、子のファイル名は全て閉じている状態になっています。
このファイルを全部開いて、親と子のファイルを選択しやすい状態にします。

子のファイルを開くためには親のファイル名(+の部分)をクリックすれば表示されますが、ファイルが多いとそれを1個1個開くのはちょっと大変なので、一気に開く方法をやってみます。
オブジェクトマネージャにある”編集”の”全てを展開”をクリックします。

すると親と子のファイル名が全て開いて表示されるので、ファイルが選択しやすくなります。
この状態でファイル名のwaist~head topまでの全てのジョイントとbodyのファイルを選択します。
ここで1つでも選択漏れがあると、後で関節が動かないなどのトラブルが起きるので、全部選択されているかどうかしっかり確認しておきます。
※ファイルが選択されていると、文字が濃いオレンジ色になっています。薄いオレンジ色の文字はちゃんと選択されていないので、そいういうファイルを見つけたらCtrlキーを押しながらクリックして選択しておきます。

↓

メニューのキャラクターにあるコマンドからバインドを選択します。

バインドをするとbodyのオブジェクトにスキンデフォーマとウェイトエクスプレッションタグというものが出来ます。

スキンデフォーマと言うのはスキンオブジェクトのことで、アニメーションを作るために作られた特別なデフォーマです。
このデフォーマを使うとモデルの形を簡単に変形させたりすることが出来ます。
スキンオブジェクトは単独では何も起きませんが、変形させたいオブジェクトの子にするとその機能が発揮されます。
ウェイトエクスプレッションタグ(ウェイトタグ)はバインドすると自動的につきます。
このタグがつくとオブジェクトの形を変えることが出来るようになって、ジョイントからの影響度がポイントのメッシュに割り当てられます。
(※影響度に関しては、次回のウェイトの設定に出てきます。)
これでキャラクターの関節を動かすことが出来るようになりました。
(>▽<)/

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後は回転ツールを選択して動かしたい関節のジョイントを動かせば、キャラクターを自由に動かすことが出来ます。
しかし!
写真を見ても分かる様に↓今は関節を動かしても、曲げたところ以外の体がびよ~んと伸びたりして変な形になってしまいます。
これは関節のウェイトの調整をしていないのが原因です。

「ところでウェイトって何(==)?」
と思ったかもしれませんが、それは次回から詳しく書きたいと思います。
ウェイトの調整はとても根気のいる作業なので、もしかしたらブログを2回ぐらいに分けて書くかもしれません。
大変な作業はまだまだ続きます。
このキャラクターが無事に動くかどうかどうか色々不安要素は残っていますが、頑張って作っていきたいと思います。
うひ~

