CINEMA4Dを買って約1年と2ヶ月・・・・最近やっとまともに人体モデリング出来る様になってきました。
まだ完璧とは言えませんが、この辺でそろそろ今までやってきた人体モデリングの事をまとめて書いてみたいと思います。
いつもブログを書く時は、まず完成モデルを作って、そのモデルをもう一度作りながら説明を書いてたんですが、それをやっちゃうとさすがに時間がかかってしまうので(^^;今回は完成したモデルを作らないで書いていきたいと思います。
今回は最初なので、CINEMA4Dを使った人体モデリングの流れをざっとおおまかに書いていきます。
モデリングの流れを一通り知る事によって、これからやる人体モデリングのイメージが掴みやすくなると思います。
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人体モデリングの方法は人によってみんな違うと思いますが、私の場合いつも頭から作って、それから胴体、腕、手、足を作っていきます。
作り方は2通りあって、1つは立方体オブジェクトや球体オブジェクトから作る方法、もう1つはツールメニューにある”ポリゴンを作成”と言うツールを使って作る方法です。
ポリゴンを作成は、自分で新しいポリゴンを作る事が出来るツールです。
私はこの2つの方法を、作るキャラクターによって使い分けています。
立方体オブジェクトを使う場合、最初にオブジェクトをある程度分割しておきます。
例えば属性オブジェクトのサイズをXを18cm、Yを23cm、Zを23cmにして、分割数Xを2、Yを4、Zを3にします。
最初にある程度分割しておくと、頭のモデリングがしやすくなります。
頭のサイズは作るキャラクターによって色々変わりますが、最初にちゃんとした人間のパーツのサイズにしておかないと、後で背景を作った時にキャラクターがでっかくてびっくりする事になるので、モデリングする前にキャラクターの身長は決めておいた方がいいと思います。
私も最初人間を作る時によく考えないで作っていたら、後で木を作った時にキャラクターがでっかくてびっくりした事がありました
属性マネージャで頭のサイズの設定が出来たら”編集可能にする”をクリックします。
そしてポリゴンモードを選択して、オブジェクトの半分を選択して消去してしまいます。
ここでポイントモードにすると、ポリゴンを消去した所に不要なポイントがたくさん残っています。
これを全部消去します。
消去するには、マウスの右をクリックしてコンテクストメニューを表示させ、その中にある”最適化”のウィンドウを表示させるアイコンをクリックします。
そしてOKをクリックして不要なポイントを消去します。
次にアイコンツールパレットから”対称”を選択します。
対称オブジェクトの機能を使うには、対称にしたいオブジェクトをこのオブジェクトの子にします。
これによって、半分にした立方体オブジェクトを対称にしてもう1つ同じ形のオブジェクトが出来ます。
※写真は立方体オブジェクトの方を選択した状態なので、対称オブジェクトで作られたオブジェクトの方にオブジェクト軸がついていません。
対称オブジェクトのオブジェクト軸はワールドグリッドの中心にあります。
ここでオブジェクトマネージャのファイル名の”対称”を選択してみます。
すると先ほどと違って、オブジェクト全体が選択されています。
一見1つのオブジェクトの様に見えますが、実際は対称オブジェクトの機能でそう見えているだけです。
ですからオブジェクトマネージャにある”対称”の表示を非表示にすると、オブジェクトが半分に表示されます。
これで対称オブジェクトが適用されたので、エレメントを動かすと、対称オブジェクト側のエレメントも同じ様に動きます。
試しに立方体オブジェクトのポイントを選択して動かしてみます。
まずオブジェクトマネージャの立方体オブジェクトのファイル名を選択します。
ポイントモードで動かしたいポイントを選択して-Y方向に動かします。
すると対称オブジェクト側のポイントも一緒に-Y軸方向に動きました。
この様に立方体オブジェクトなどを使ってモデリングする時は、オブジェクトを半分にして対称オブジェクトを適用してからエレメントを動かして形を作っていきます。
これは頭から下のパーツも同じです。
最初に立方体オブジェクトでざっと人の形に作っておいてからモデリングした方が、全体のバランスが取りやすくなります。
私がこの方法で作っているのは、いつもリアルな顔のモデルです。
えっと(=▽=;つるっぱげなのは気にしないで下さい・・・・。
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もう1つ人体モデリングをする方法は”ポリゴンを作成”ツールを使って、新しいポリゴンを1つ1つ作りながら形を作っていく方法です。
ポリゴン作成ツールはメッシュメニューの中にあります。
ツールを選択したら、ポリゴンを作りたい場所で時計周りにマウスをクリックしていきます。
そして最後に、始点のポイントの所でもう一度クリックすると新しいポリゴンが出来ます。
何でマウスを時計回りにするのかと言うと、ポリゴンを作る時にマウスを反時計回りにしてしまうと、法線が裏返しになってしまうからです。
これを忘れて作業してしまうと、後で法線の向きを直すのが大変なので、ポリゴンを作る時はマウスを動かす方向に注意しましょう。
それから上の写真のポリゴンを見ると、きれいな四角形に見えますが、実はビューの位置を変えて見てみるとこんなに歪んでいるんです(-▽-;
何でこんな事になったのかと言うと、ポリゴンを作った時にビューが”透視”の状態だったからです。
これだとうまくポリゴンを作る事が出来ないので、ビューを”前面”にして同じ様にポリゴンを作ります。
ビューを透視に戻してもう一度確認すると、今度はきちんと四角形になっています。
板ポリゴンを作る時は、カメラの方向にも気をつけないといけません。
このツールを使って板ポリゴンを作り、押し出しツールなどでポリゴンを広げていきながら、目、口、鼻などの形に作っていきます。
体のパーツは立方体オブジェクトで作ります。
そして作った板ポリゴンを、立方体オブジェクトと同じ様に対称オブジェクトを使って対称にします。
するとこんな感じになります↓
この顔を作る方法は、立方体オブジェクトなどから作る方法よりも難易度がちょっと高いかもしれません。
ポリゴンを作成で作ったポリゴンは板状のポリゴンです。
それを1つ1つ顔の形にして、立体的に押し出しながら作っていくとなると結構手間がかかります。
私がこのモデリング方法を使う時は、大体漫画っぽいキャラクターを作る時です。
何となく立方体オブジェクトから作るよりも作りやすいんですよね(^^;
なぜかは分かりませんけど・・・・。
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ではここで、先ほどの立方体オブジェクトのモデルに戻ります。
今度は、体のパーツが全てモデリング出来た後の作業の流れを書いていきます。
今、このモデルの体はバラバラのパーツで出来ています。
これらのパーツが全てモデリングし終わったと仮定して、その後はどうすればいいのかと言うと、ツールを使って切れているパーツを繋げると言う作業をします。
それで1体の人間モデルが出来るわけです。
それではこのモデルを使って、肩と腕を繋げてみたいと思います。
ポリゴンモードを選択します。
写真の右側が腕、左側が肩になります。
ポイントを繋げる時はその繋げるポイントが対称になっている事を確認します。
この写真の場合肩と腕の上にある3つのポイントを見ると、ちゃんと対称になっているので繋げる事が出来ます。
エッジも対称になっているので問題ありません。
しかし下の3つのポイントを見ると、肩の方のポイントとエッジが足りません。
これでは繋げられないので、写真赤丸の位置に↓ナイフツールのでエッジを作ってポイントを増やします。
ナイフツールの”ループ”を使ってカットします。
これによって肩の方にもポイントとエッジが出来たので、腕の下のポイントとエッジに繋げる事が出来ます(^^)
エレメントを繋げる前に余計なポリゴンを消去します。
上の写真の↑オレンジに選択されている部分が、消去するポリゴンです。
このポリゴンを残すと、後でキャラクターを動かすためのボーンを入れた時に、ポリゴンが歪んで変な形になったり、色々面倒な事が起こります。
それに、この部分はカメラから見えないので結局いらないポリゴンになります。
余計なポリゴンを消去する事で、ポリゴン数を減らす事も出来ますから、この向かい合ったポリゴンは選択して消去してしまいます。
次に腕のオブジェクトを肩に近づけてから、繋げたいポイントを選択します。
マウスの右クリックでコンテクストメニューを表示させて、そこから”縫い合わせ”ツールを選択します。
縫い合わせツールは、同じ数のポイントを持つオブジェクトのエッジ同士を繋ぎ合わせるツールです。
このツールを使って、先ほどのポイントを繋げたいと思います。
写真右の腕のポイントから肩のポイントの方向に繋げるので、ビュー上でマウスの左クリックを押したままマウスを左に動かします。
すると写真の様に白線が右から左へ伸びるので、対称のポイントに繋がった所でクリックを止めます。
これでポイントが繋がりました。
しかし!安心するのはちょっと待ってください
この腕のオブジェクトを選択して移動してみると・・・・・・・
繋がってないんです!
ドギュ~ンΣ(゚д゚;)
・・・びっくりしますよね。
ビューを見たら繋がってるのに、オブジェクトを動かしたらプチ☆って切れちゃうんですよ。
でもポイントが繋がった状態でオブジェクト軸を移動させてみると、ちゃんとポイントが繋がったまま動くんです。
だから縫い合わさってると思うじゃないですかでも縫い合わされてないんです。
これが縫い合わせツールのびっくりポイント・・・・このままじゃ何度やってもエレメント同士が繋がってくれません。
それは何でか?
繋がらない理由を調べてみたら、どうやら異なるオブジェクト同士のポイントは完全に結合されないみたいなんですよ(=▽=;
つまりこのポイントを完全に繋げる為には、腕と体のオブジェクトを1つのオブジェクトにしないといけないみたいなんです。
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ではここで異なるオブジェクト同士を1つのオブジェクトにする方法を書いていきます。
まずファイル名の”腕”と”胴体”だけを選択します。
そしてそのファイル名の上でマウスの右をクリックして、コンテクストメニューから
”オブジェクトを一体化+消去”を選択します。
これで二つの異なったオブジェクトが1つになり、元のオブジェクトは自動的に消去されました。
そしてファイル名も”腕.1”と言う新しい名前になっています。
このファイルの下にある”対称.1”はもう使わないので消去します。
モデルモードを選択してビューを見てみると、胴体と腕が1つのオブジェクトになっているのが分かります。
オブジェクト軸も1つだけです。
では先ほどと同じ様に縫い合わせツールを使って、向かい合ったエレメントを全て繋げてみます。
すると今度はちゃんと繋がりました♪
一体化したオブジェクトは、まだ対称オブジェクトの機能が適用されているので、エレメントを自由に動かして形を作る事が出来ます。
しかしこれで終わりではありません。
まだこのパーツのオブジェクトは半分だけしか出来ていません。
今は対称オブジェクトの機能で半分あるように見えているだけですから、この半分を実態化させる必要があります。
今度はその方法を書いていきます。
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オブジェクトマネージャの”対称.4”と”腕.1”を両方選択します。
この状態で”編集可能にする”をクリックします。
すると対称オブジェクトが消えて、代わりにヌルオブジェクトが現れます。
これで対称側のオブジェクトが実態化されて、エレメントの編集も出来る様になりました。
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今までの流れををもう一度まとめてみると、
オブジェクトを半分→対称オブジェクトを適用→全てのパーツをモデリング→オブジェクトを一括して消去→エレメントを縫い合わせる→対称オブジェクトを”編集可能にする”で実態化・・・これが人体モデリングの流れです。
今回は、ざっと簡単にモデリングの流れだけを書いたので、顔の凹凸はどう作るのか、目玉はどうするのか、髪の毛はどう作るのかと言う細かい所は書いていません。
それはこれから少しづつ書いていく予定です。
出来ればボーンの入れ方まで書けたらいいな~と思っているんですけど、そこまで書くにはまずちゃんとした人体モデルを作らないとダメですね。
う~ん・・・先は長い(=▽=;
でもそれだけ人体モデリングは複雑で難しいものなんですよね。
おっと、もう1つ大事な事を忘れてました
初めて人体モデリングをする人は、人間の関節や筋肉、骨のつき方などをある程度勉強しておいたほうがいいかもしれません。
私も人体図鑑などを見て、改めて体の構造の勉強をし直しました。
その辺の基礎をしっかり理解しておかないと、どんなにCINEMA4Dの機能が優れていても、モデルが残念な事になってしまいます(T_T)。
そうなるとやる気がダウンして、途中で挫折しちゃうかもしれませんので、人体構造の基礎はしっかり身につけておいた方がいいと思います。
ちょっとハードルが高い人体モデリング・・・でも苦難を乗り越えてモデリング出来るようになったら、その先に待っているのはむちゃくちゃ楽しい世界です。
人体が作れる様になれたら色々応用が利くので、動物っぽい架空のキャラクターでも作れる様になります。
例えばこんな感じのキャラクターとかね↓
このキャラクターの場合、頭は動物で体は人間っぽいですが、人体モデリングの基礎が出来ていれば、ちょっと人間とかけ離れた体のパーツでも作るのは難しくないはずです。
出来上がったモデルに、関節を動かす為のボーンを入れて動かすと、キャラクターの動画だって作れる様になります。
自分で作ったキャラクターに初めてボーンを入れて、腕の関節をむにっと曲げた時の衝撃は凄いですよ。
もう「うぎゃ~~~~っ!曲がった~~~~っ!」って、一人で大興奮する事間違いなしです。
・・・と言う事で次回から、頭のモデリングをしていきたいと思います。
<うひ~~~。ちゃんと書けるかな~。