「白蘭紅蘭」 (1952) 後編 | All the best for them

All the best for them

好きな人と好きな人に関連するあれこれ、好きな物、家族とのことを細々と、時間があるときに綴っています。





















 

望月が白蘭・千草から奪い取った翡翠の指輪は、

精作のカフスボタンと対をなすものと鑑定された。

4,500万の夢が近づいたと喜ぶ望月だったが、

紅蘭・千草には英志と結婚する気は全くなく、

又、英志の方も事が簡単に進みすぎることに不審を抱いていた。

英志の思い描く千草像と紅・千草の印象があまりにも違いすぎていたからだ。

危機感を抱いた望月は、色仕掛けで英志と結婚するんだと、

紅・千草に指示を出す。



一方、危ないところを桃太郎姐さんに助けられた白・千草は、

そのまま姐さんのところに泊めてもらった。

翌日、岩本のことが気になり大学に行ってみたが…

じゃあ、今朝お立ちになったんですか?

 急に予定が変更になりましてね。

やはりあちらには一月ほど?

 いやあ、岩本くんの希望で3年間ぐらいは向こうに残ることになりましてね。

はあ、そうですか…どうも失礼しました。

(やっぱり岩本ちゃんは、何も言わずに傷心のまま行ってしまったのね)

気落ちして、姐さん宅に戻った千草…

そんな千草を、姐さんは、

薄情なもんねえ。色恋は単なる物理的現象とでも思ってるんじゃない?

望月って奴にかぎつけられたんじゃ、敵わないわね~

なんたってアメリカの岩本さんがいけないんだわ。

毎日手紙出して脅かしてやんなさいよ! と励ました。

(まったく姐さんの言うとおりで、

私も岩本ちゃん、ちょっとあっさりし過ぎなんじゃないかと思う。

望月の言うことを鵜呑みしてしまって、も少し食い下がればよかったのに~。

なんかもどかしくなってしまいました)



さて、紅・千草は、望月の企てどおりに英志の家に押しかけるんですね~

でもここで英志の優しさに触れて、ちょっと彼に興味を持ち始めたの。

そのまま2人は英志行きつけのカフェ・ミネトンカに流れた。

そしたら給仕してくれたウエイトレスが、なんと白・千草。

働くことを決意した千草は、

姐さんの知り合いがやっているカフェを紹介してもらい、

「タカコ」という名で働き始めていたのだ。

目の前に自分がいるにもかかわらず美しいタカコを目で追う英志に、

紅・千草は結婚話を切り出した。

私と結婚しなければ4,500万は手に入らないわよと迫る紅・千草。

お金は欲しいが、このまま彼女と結婚してよいものなのか、英志は悩んでしまう。

真田がカフェに現われて、一人店を出た紅・千草もまた、

英志を騙していることに、小さな後悔を覚え始めた。



キャバレー「黒水仙」には、

行方知れずになっている白・千草を探す金島と望月の姿が。

千草と結婚したがっている金島は、

千草を見つけてくれれば、礼金をはずむと望月にもちかける。

そして、その白・千草は…この日は1人で両親の墓参り。

その帰り、例の橋の下で釣りをする英志を見かけた。

世間話がちょっとはずんで、なんか楽しげ~な雰囲気?

岩本ちゃんにライバル出現か?

2人して駅に向かうところを、競輪帰りの紅・千草が偶然見かけた。

追いかけてきた彼女を振り切りように電車に乗り込む英志…



ミネトンカにて、英志と話す真田は、彼の理想とする女性はタカコだと気付く。

そこへ桃太郎姐さんが白・千草の様子を見にやって来て…

千草が姐さんに声をかけた。 あの~

 岩本さん?まだ返事来ないのよ。なにしろアメリカじゃねえ。

がっかりする千草…

(エアメール、1週間で届かないのか?何をもたもたしてるの、岩本ちゃんは)

英志と別れた真田は、偶然紅・千草に出会い、

英志の理想のタイプを彼女に教える。

真田の話を聞いた紅・千草、早速英志の働く建設現場に押しかけた。

ヒールを脱いで鉄骨のてっぺんまで登りつめ、

結婚してくれないとここから飛び降りるから~と英志に迫る。

観念した英志は、何でも言うことを聞くから降りてくださいと。



紅・千草は望月に事の成り行きを報告するも、かなり自己嫌悪に陥った。

そして、英志とはミネトンカで待ち合わせして一緒に裁判所へ行くから、

立ち会ってほしいと、望月に頼む。



一方、英志は真田に相談中。

脅されて結婚を約束したものの、タカコのことが気になる。

タカコ嬢が僕に好意を持ってくれるのなら、遺産なんかいらないと。



そして英志は、紅・千草にミネトンカで会う前に、別の場所でタカコに会った。

(恐らくタカコはミネトンカから抜けてきたと思われる)

タカコが本当の名前を打ち明けようとしたとき、金島が現われた。

英志が金島ともみ合っている隙に逃げ出した白・千草。

ミネトンカに戻ろうとするも、ガラス越しに望月の姿を目撃し、店内に入れず。

店で英志を待つ紅・千草と望月だが、

なかなか現われない英志に業を煮やし、望月が探しに外へ出た。

そこへお姐さんが白・千草を訪ねて店に現われた。

待ちに待った彼氏からの便りがやっと来た! と。

姐さんとマダムのやり取りを聞いていた紅・千草は、

タカコが実は竹村千草であることを知った。



行き場を失った白・千草は街をさまよう。

千草の帰りを待つ姐さんは、彼女の身を案じた。

夜、与太者に絡まれていた白・千草を見つけた紅・千草は彼女を救って、

キャバレーに連れて行った。

先に望月に連絡をとってから、白・千草の話を聞く紅・千草。

~千草の両親・竹村夫妻は高利貸しの井筒精作の執拗な取立てに

途方に暮れていた。血も涙もない精作を鬼と恐れていた夫妻。

その彼が玄関先で倒れて、千草が部屋に入れて看病をする。

彼女の心根の優しさに触れた精作は、感謝の気持ちとして

彼の翡翠の指輪を差し出した~という話に、いたく感動した紅・千草。

そして自分の行動を恥じ、彼女を井筒の元へ連れて行こうとする。

現われた望月・金島を振り切って、指輪も返し、英志の家へ。

2人の訪問に驚く英志。

紅・千草は自分は偽者で、タカコが本当の竹村千草であることを告げる。

彼女の告白にとまどう英志だが、

今日までだまし続けたけど、あなたを好きだってことだけは嘘じゃなかった

との紅蘭の言葉に嬉しさを隠せない。

(と私は思ったのよ。英志の笑みはタカコじゃなくて、

紅蘭に向けられたものだろうと思ったんだけどなあ)

だけど紅蘭は、英志の笑顔は千草へのものと思い込んだようで、

告白した後、いたたまれなくなって家を飛び出してしまったのだ。

(英志の家に残った千草がどうしたか?それは謎)



自宅へ戻った傷心の紅蘭は、思いっきり泣きはらした後、ある決心をした。

警察に出頭したのである。

ほどなく望月も詐欺横領未遂で連行された。



翌日、桃太郎姐さんが再びミネトンカを訪ねた。

マダムと2人、いまだ帰らぬ千草を心配していると、そこへ電話が。

今、井筒さんと一緒だという千草からであった。

姐さんが興奮する。

あんたの今一番大事な人から手紙が来たの!アメリカから!

千草の心がはずんだ。

開封して姐さんが目を通す。あ~よかった、やっぱり吉報よ!

あなたの真心が通じたんだわ!(私も胸をなでおろしたわよ~)

姐さんは水を一杯飲んで続けた。

~お便りたびたびありがとう。お返事が遅れてしまったこと、重々おわびします。

僕はキミをもっと信じなければいけなかったと思います。

僕も苦しみましたが、キミはきっとそれ以上に苦しんだと思います…

千草の頬を涙が伝う。そして、彼女の側にいた英志は、全てを悟った。

4,500万の夢は散ったが、意外にも英志の心はさっぱりしていた。

(それはもう1人の女性、紅蘭の心が分かったからか?)



桃太郎姐さんや真田らに見送られて、

千草は晴れやかな表情で愛しの彼の待つアメリカへ立った飛行機

(パンナムのプロペラ機が超・レトロ!)

一方、保釈になって出てきた紅蘭はというと…

ヒールを脱ぎ捨て、愛しの英志のいる建設現場のてっぺんへと駈け上がる。

そして…笑顔で待つ英志と熱い抱擁を交わすのだった。



最後は、うまいこと帳尻合わせたなと思ったハッピーエンド。

結局、岩本ちゃんの登場はほんまになかった~

せめて手紙が岩本ちゃんの声に切り替わってくれればよかったんだけど…

まあ、2人の誤解が解けたから良しとしましょう。

今のドラマだったら、

アメリカで待ち受ける岩本ちゃんと千草のラブラブなシーンというのも

ありそうかな?見たかったなあキスマーク

これを見ていて思い出したのは、

松嶋菜々子さんがアメリカへ旅立った数学者の堤さんを追いかけて、

東・助さんの運転する車で成田へ向かい旅立った「ヤマトナデシコ」よ。

あれはアメリカでの2人のシーンが確かエンドロールのバックで流れたっけ。

あれみたいにね、2人のシーン、あれば良かったなあ。



ところで、根上さんのリアルタイムを読んでいたら、

何?「子連れ狼」の8話に出ていたの?

わたしゃ、wikiに9話となっていたからそれは予約しているんだけど、

8話に出ていたとは、う~ん不覚であった…9月の再放送まで待ちきれん!