エレクトーン・ピアノの演奏上達法ブログ -42ページ目

楽曲と調性のお話し

先日生徒さんに説明したことの
備忘録です。

 エレクトーンを弾く人は
 どちらかというと♯の曲が苦手

 ピアノを弾く人は
 どちらかというと♭の曲が苦手

これは理由があります。

文章にするとややこしいのですが
一応説明してみます。
 

エレクトーンはもともと
ポップスの曲を弾くことが多いです。

インストルメンタルなものだと
主旋律がトランペットやサックスで
演奏されるものがたくさん見受けられます。

これらはB管やEs管
つまり楽譜にドと書いてあっても
実音がシ♭やミ♭が鳴るので
それに合わせて
作曲者はBdur(変ロ長調)や
Esdur(変ホ長)で曲を書くことが多いです。

必然的に調号が♭のものが増え
それを鍵盤で再現する楽譜を弾く
エレクトーンを学ぶ人は
♭に触れる機会が♯より多いのです。
 

では同じ鍵盤楽器のピアノは
なぜ♯の曲が多いのか。

カデンツ上重要なⅠ度とⅤ度の和音を弾くとき
1と5の指が白鍵を弾く方が
しっかり音が鳴ります。

♯の曲は4つついてもホ長調
この調のⅠ度とⅤ度は
ミソ♯シミとシレ♯ファ♯シなので
1と5の指は白鍵上にあります。

音楽を支えているバスも然り。

ところが♭の曲は二つ付いただけで
Ⅰ度がシ♭レファシ♭になり
1と5の指が黒鍵に乗ってしまいます。

ということで
クラシックのピアノソロは
♯の調の方が圧倒的に多いです。
 
これを逆手にとって
ベートーヴェンは月光を
Cismollで書いています。
 
あの揺蕩う(たゆたう)ような伴奏は
黒鍵を多用することによって
表現できるからだと思います。
 
 
あまりうまく書けませんが
ピアノの演奏をする方は
♯の曲の方を多く弾いている
ということですね。
 
余談です。

短調は♭が4つついたFmollでも
Ⅰ度Ⅴ度ともに主音が白鍵なので
曲に♭の調号のものが
少なくありません。
 
短調は長調ほど
♭の曲が苦手ではないという方が
多いと私は思っています。

余談その2
 
またピアノの楽曲は
オーケストラの楽器をイメージしながら
書かれたものも多く
ホルンをイメージさせるような伴奏の曲は
ホルンがF管であることから
ヘ長調で書かれることが多いと
作曲学の授業で習いました。
 
楽曲の調性は
様々な理由から決められているのですね。
 

この手の話を書き始めると
キリがない私ですので
このあたりでやめておきます。

要は調の得手不得手は
弾いたものの数に左右されますよ
ということです。
 

グレードで即興や初見で
苦手な調がある方は
自分が受けたい級より
少し優しい級の楽曲を
どんどん弾いてみてください。

経験値が増えると
徐々に苦手意識が消えていくと思います。
 

さてなぜこの話を生徒さんと
することになったかというと
この本が原因です。

とにかくよく売れているらしい。
 
調性で読み解くクラシック
本の紹介サイトに飛べます。

  

 

大河ドラマ「平清盛」の音楽担当の
作曲家・吉松隆さんの書籍です。

吉松さんについても語り始めたら
やはりキリがない私です。
 
この人の作品すべて大好きです。
 
サイバーバードとか
近現代曲の中で
多分一番好きな曲だと思う…。
 
 
まぁ難しいことを抜きにしても
楽しく読める本だと思います。

調性について
またはクラシック音楽について
興味がおありでしたら
ぜひご一読ください。
 

あと実際に書籍に登場する
楽曲の一部を試聴することもできます。
 
これもお勧めです。
 
ヤマハミュージックメディア
https://www.ymm.co.jp/feature/chousei.php

 

(これはWebからどなたでも
聞くことが出来ます)

以上です。