希望の街 【破】53 | 時空省 時をかける者達

時空省 時をかける者達

時は25世紀、設立から数百年たつ時空省は2度目の危機を迎えていた。その中で、地球時空省次官【山本誠一】と、臨時副次官【辻谷広行】は、時代や世界観を超えた仲間たちと共に、強大な敵と戦っていく。

その人物は、青色に水色が混ざった、後ろに流れるような髪をしており、厳しさと優しさ、そして荘厳さが表情に出た顔つきをしている。また、中世貴族と裁判官を思わせる、襟を正した服装がより彼の人となりを引き立たせる。山本も思わずかしこまりそうになる。

 山本「あ、いえいえ。いつの間にかこのようなところまで連れてこられたとはいえ、粗相があったら申し訳ありません。」

 

しかし、その人物はきっちりとした言い方ではあるが、相手を慮った言い方で空気を和らげようとする。

 ?「ふふっ。お気になさらずとも構わない。かくいう自分もここを訪れるようになって一週間弱なのだ。私もこの場所を初めて訪れたときは驚愕だった。おそらく、そのときは私も同じ反応をしていただろう。」

 

成程、この人は意外と堅苦しそうに見えて実際は優しい人なんだなと言うことがよく分かる言葉だった。そんな彼は、そのまま山本が座っている席の横に座る。一旦、正面にある舞台と会議場を模した荘厳な設備を一瞥した彼は、すぐさま山本に自己紹介をする。

 

 ?「自己紹介がまだだったことをお詫びする。私の名は【ヌヴィレット】。フォンテーヌ最高裁判官兼エスペランサ特別裁判官として現在は活動している。よろしく。」