希望の街 【破】25 | 時空省 時をかける者達

時空省 時をかける者達

時は25世紀、設立から数百年たつ時空省は2度目の危機を迎えていた。その中で、地球時空省次官【山本誠一】と、臨時副次官【辻谷広行】は、時代や世界観を超えた仲間たちと共に、強大な敵と戦っていく。

一人は、20代半ばの女性であるアジア時空省日本支部時空観測室室長【宇和島 光】。もう一人はアメリカ時空省超能力研究室室長【ジョージ・マクミラン】である。

 

奇抜な格好をした童顔の日本人女性と、一見堅物そうに見えるが、意外とそうでもない20代後半のアメリカ人男性。そして、几帳面だが意外とユーモアたっぷりのおじさま【カント】という凸凹そうな三人組が行くことになった。ちなみに、三人ともお互いに面識があり、存外仲が良い上、それぞれがうまいこと役割分担できるということでこのメンバーになった。

 

時空省本部に集まった三人は、時空移動機【過去未来だけではなく、パラレルワールドにも行くことができるタイムマシンを進化させたもの】で阿僧祇の闇に潜入を成功させたようだ。初めは、なんの妨害も無いことに困惑したものの、こうして今無事に潜入できたので一応今のところ順調である。

 

話を戻そう。カントは、受付のケットシーとメイリィに目配せする。一見、ピシッとしている彼だが、意外とおちゃめな表情をしながら話をするので、会話はスムーズに進んでいる。そんな彼は、この街の情報を聞き出したいということで、まず一体どのくらいの者たちがこの街に迷い込んでくるのかを尋ねることにした。