前回の記事に書いた、友人で医師のAさんに対するキネシオロジー・セッション(私の第一号クライアント)の記録。本人の許可を得て、匿名にて公開。

 

Aさんは通常の医学を実践してきた人ですが、いわゆる代替医療も全否定するべきではないだろう、という考えの持ち主です。ただし、実際に代替医療(と言っても多種多様ですが)とはどんなものかという知識はあまりお持ちでなく、関心があるので聞かせてくれということでお話の機会を設けました。以下はその中で起こったことです。

 

憑依霊への祈り

「信じなくてもいいんですけどね」と前置きをして、筋肉反射テストが出来るようになってから、私が渡英直後に体調が最悪だった時について調べると、6人に憑依されていたと言う結果を得たという話をAさんに聞かせました。さらに私の上司が病で倒れた時のことを調べると、彼もやはり憑依されていたと語りました。その上司は、以前はそんなことはなかったのに、その当時、話をしていても本人に話が通じている感じがなくて、私の言葉が表面の方で跳ね返されているように感じており違和感を覚えていた、という話もしました。

 

すると、医師のAさん自身が、「このところずっと自分が自分自身でないような感じがあるので、自分は数年前から憑依されていると確信している」と告白しました。

 

実際、私の指示筋この言葉は一度解説が必要ですね。英語では indicater muscle, IM と言います。正常に動作している筋肉であれば何でも指示筋として用いることができ、他の筋肉の状態を調べたり、質問に対する反応を調べたりすることに用いることができます。)を使って筋肉反射テストで調べると、男性の霊一名が5年前から憑依しているとの結果でした。「どうしたい?」と聞くと、「できればもう出ていってもらいたい」というAさんの返事。そこで私の編み出した祈りの方法を伝授しました。

憑依霊への祈り

  1. 横倒しの8の字(無限大のマーク ∞)を自分の正面にイメージでグルグルと描きます。このときに右回りでも左回りでも良いようです。イメージで描くだけでもよし、実際に指で横倒しの8の字を描いても良いです。一点が移動して、その軌跡が無限大のマーク ∞を描くというイメージです。
  2. さらに、その横倒しの8の字(無限大のマーク ∞)の中央部分を、自分の体の中心軸に合わせて、自分の体の周りにイメージで回転させます。そうすると、一点の移動の軌跡がトーラス(円環体)を自分の体を軸として描きます。これも右回りでも左回りでも良いようです。これは一旦イメージするとしばらくの間回り続けるので、ずっと一生懸命回し続ける必要はありません。
  3. トーラスが回転している状態で、「憑依霊に高次元からの愛と光によって気付きを与え、できるならば成仏を助けて下さい」と念じます。

 

 

簡単すぎると思われるかもしれませんが、これをやって貰った後で筋肉反射テストで再び調べると、憑依は解消したとのこと。さらに筋肉反射テストで調べると、この男性霊は成仏されたとのことでした。

 

Aさん本人は、このときにはっきりとスッキリしたという変化は感じない、と語りました。特に状態が悪いときを選んで行ったわけでもないし、before/afterの状態比較をするつもりで事前の状態をちゃんと調べなかったので、そのせいかもしれません。

 

私自身の場合、多く経験するのは瞬時に感情が安定化することと、視界の見え方が鮮やかかつクリアになること、体が軽くなるのも感じます。筋肉反射テストの結果と、この主観的経験の変化から、恐らく本当に作用しているのではないかと考えています。

 

この祈りの方法を思いついたのは、キネシオロジーでよく用いられる Lazy 8 (横倒しの8の字を描いて目で追う)という体操・調整法がなぜ8の字を基本としているのかがずっと不思議だったのですが、トーラス(円環体)の断面が横倒しの8の字になるということにある時気づいたのがきっかけです。

 

Thriveという動画で紹介されているのですが、トーラス(円環体)は神聖幾何学フラワー・オブ・ライフと密接な関係があり、特別な力を宿すようです。であれば、宙に描いたLazy 8をグルグルと回転させてトーラスを描けばもっとパワフルなのでは、と単純に考えたのでした。別の記事にも詳しく書きましたが、上記の手順1,2だけを行うと、道具も何も使わずにあっという間に「スイッチング現象」(体のエネルギー状態の異常で、筋肉反射テストができなくなることが知られている)を解消することができます。

 


 

ちょっと貧弱ですがとりあえずの仮説としては、この想像上のトーラスを回している状態は一種の特殊な瞑想状態・エネルギー状態を作り出すのではないでしょうか。祈りの言葉が特に働きやすい状態を作り出しているのかもしれません。

 

なお、この方法ですと、プロの祈祷師などに頼まずとも、あまりにも簡単に憑依を解消できてしまうように思います(もっとも執筆時点ではサンプル数が私とAさんの n = 2 に過ぎませんから、データがもっと必要です)。しかし、そもそもなぜ憑依が成立したかと考えると、その憑依霊と自分の間に波動の共鳴があったからだと考えるべきです。つまり同じようなことを考えていたので、親しみをもって憑依霊がやって来てくれたわけです。引き寄せの法則で、霊を引き寄せてしまったわけです。

 

対症療法的に憑依の解消だけしても、ご本人の思考の中身がもし何も変わらなければ、入れ替わるようにして他の霊がいずれ憑依するのではないでしょうか。そうだとしても、その憑依霊にとってはこの祈りが成仏されるチャンスになるかもしれないので、無意味とも言えませんが、やはりご自身の思考の中身を入れ替えていくということが大切だと考えます。

 

「努力が成果に結びつかない」というテーマ

次に現在の状態についてテーマを決めると、努力が成果に結びつかない、ということが浮上しました。14経脈の対応筋の状態を調べていくと、左の心経の対応筋である肩甲下筋のスイッチオフが発覚しました。

 

 

これはタッチ・フォー・ヘルスのマニュアルに出ている心経・肩甲下筋の図。左上の囲みの中の小さな絵に肩甲下筋のテスト方法が示されています。

 

 

このときに、私の筋肉を指示筋として使うだけではなく、Aさんにも体験してもらうために、実際にAさんの筋肉で筋肉反射テストを行いましたが、他人の筋肉で筋肉反射テストを行うのは、ほぼ初めてなので、力加減や、反応の違いの区別などさすがにぎごちなさが否めませんでした。実際には自分の筋肉で筋肉反射テストを行ったほうがよほど正確に早く取れるのですが、ご本人により納得してもらうためにはご本人の筋肉でテストするほうがよいので、両方を適宜用いました。

 

いつ頃からこの状態なのかを筋肉反射テストで調べると7年前。Aさんによると、その頃、奥さん(左半身に象徴される)に対して、自分の心を殺す(心経がスイッチオフ)ことを選択したそうです。つまり、もう自分自身の言いたいことややりたいことはすべて押し殺してやっていこうと決めたということでした。

 

これでメタファーの解釈は充分のようだったので、次は調整。左の心経をご本人に三回なぞってもらうことで調整。知っている人からすれば当たり前ですが、これで肩甲下筋にスイッチが入り、腕がバシッと止まるようになりました。(単純に手で正しい方向に経絡をなぞるだけで、経絡の上の気の流れを整えることができます

 

そして、どう感じ方が変わったかを聞いてみました。あまり分からない、というような返事を半ば期待していたのですが、豈図らんや、もう自分の心を殺さなくてもいい、という気持ちが本当にするんだそうです。

 

反応筋の解消

これは私自身の経験から分かるのですが、人間関係がこじれている時はほぼ間違いなく反応筋というのが自分の中にできていると考えられます。これは体の内側で、筋肉と筋肉の間でエネルギーの奪い合いが起こって、いじめっ子筋という強い筋肉が他の筋肉のスイッチを切ってしまう(いじめられっ子筋)という現象で、内側と外側が鏡のようになっているのです。逆にこの反応筋を解消してやると、外側の人間関係の方へも影響が出ると期待することができます。

 


 

Aさんが奥さんと対峙する状況を思い浮かべると、反応筋あり。

 

反応筋の有無は、頭の上に手の平をかざすことでテストできます

 

これは本人の手の平でも、検査者の手のひらでもよいのですが、Aさん自身に手の平を頭の上にかざしてもらい、その上で奥さんと向き合っているのを想像してもらいます。すると、この場合は私の指示筋で調べていたのですが(ご本人のもう片方の腕を使って調べても良い)、これがスイッチオフになったので、反応筋あり、と判断します。この方法はタッチ・フォー・ヘルスのマニュアルにも載っています。

 

Aさんが奥さんと対峙する状況を思い浮かべると、任脈・督脈以外の40筋がすべてスイッチオフ。文字通り、手も足も出ない、という感じのようでした。

 

頑張りすぎている「いじめっ子筋」がどれかを筋肉反射テストで調べると、左の督脈の対応筋である大円筋でした。督脈というのは、変化・向上を象徴するので、変えたいという気持ちが強すぎるのでしょう、と言うと、子どもたちに対する父親としての役割を取り戻したいという焦りというのが浮上してきました。このときは左側の意味をあまり深く考えませんでしたが、子どもたちを象徴していたようです。

 

反応筋の解消は、いじめっ子筋の筋紡錘をちょんちょんとつまむ(これによっていじめっ子筋のスイッチを一時的に切ってしまう)だけでよいのですが、大円筋の場所はちょっと自信がなかったので、裏技を使うことにしました。実際の筋肉に対して筋紡錘をちょんちょんとつまむ代わりに、筋骨格図の絵の上でちょんちょんとつまむことをイメージするという方法です。

 

 

実際、絵を見ながらちょんちょんとイメージすると、左の大円筋のスイッチが切れて、それと同時に他の筋肉すべてスイッチが入りました(左右の40筋いちいち調べずに木火土金水、とまとめて調べること出来るので時間はかかりません)。深呼吸をしてもらうと、左の大円筋のスイッチが再び入りましたが、他の筋肉はスイッチが切れること無く、正常を保ちます。これはまさに教科書通り、期待通りの変化です。

 

さて、ではどう感じ方が変わったか?

 

これも出来過ぎのようですが、Aさんによると、奥さんと対峙した状況を想像してもこれまでと違って落ち着いていられるとのこと。頑張りすぎの部分は、そんなにムキにならなくても大丈夫、と思えるようになったそうです。

 

目標設定

これで以前よりも少しは関係が取り戻しやすくなったと期待されますが、これまでの所、問題を問題として取り上げてそれを消すような方向で調整をしてきてしまいました。このまま行っても、何も感じない、のっぺらぼうができてしまうかもしれず、目的地が今ひとつです。

 

タッチ・フォー・ヘルスでは「問題を問題として取り上げない」というのを重視しており、それではどうするかというと「目標設定(ゴール設定)」を行います。積極的に自分はどういう未来像を望んでいるのかを思い描いてもらい、そのゴールへ向かうように経絡のエネルギーを調整するわけです。

 

話を聞くと、奥さんがAさんを脅威に感じている、ということが浮上してきました。脅威に感じるので一緒に暮らしたくない、と繋がるわけです。Aさんはこの奥さんの恐怖反応が何とかならないものかと考えていましたが、この場では奥さんを変化させることはできないので、その代わりにAさん自身を変化させる事を考えるべきだと言いました。するとAさんはどうしたものか考え込んでしまったので、「Aさんがもし、一緒にいても奥さんに脅威を与えないような存在になったならばどうですか?」と助け舟を出しました。それなら上手くいくかも、ということだったので「奥さんに脅威を与えること無くお互いに理解し合って一緒に暮らす」というのをゴールに設定しました。

 

このゴールを唱えると、任脈(自ら選択する)・督脈(変化向上)、火(心経・心包経、情熱・性エネルギー)、土(脾経・胃経、理解・共感)、金(肺経・大腸経、罪悪感・自己防御)、水(腎経・大腸経、本質・恐れ)がスイッチ・オフとなりました。目標設定の際に、任脈のスイッチが切れるというのことは、この目標が重要かつよい目標だということを一般には示すようです(タッチ・フォー・ヘルスのマニュアルに書かれています)。

 

だいたいそれぞれの意味する所は明らかなので、メタファーの読み解きは比較的簡単に済ませ、レイキの第四シンボルを用いて「五行の調整」とアファメーションを唱えました。その後で、再度筋肉の状態を調べましたが、すべてスイッチが入りました。このように靈氣のシンボルを使うと、一瞬で全身の経絡を調整することができます

 

もう一度、家族で一緒にいる所を想像してもらうと、奥さんの顔も優しくなり、子どもたちの顔も柔和になり甘えているのが見えたということでした。

 

過去の職場に対する負の感情の解放

最後に、Aさんの過去の職場について、後悔の念が強く残っているということを前々から聞いていたので、これをどうしますか?と尋ねました。後悔の念も思い出として持ったままでもいいし、もしもう要らないと思うならばこれを解放することもできますよ、ということを言ったのですが、もう充分だから手放したいということでした。

 

筋肉反射テストを用いて、その職場について、感情の蓄積具合を調べました。

 

  • 負の感情チャージ80%
  • 正の感情チャージ100%

 

つまり、決して悪い思い出ばかりではなくて、実はAさんはすごく楽しかったのだということが分かりました。本人も同意していました。ですが、その楽しい思いの上に、後悔や罪悪感が覆い被さっているような状態のようでした。

 

この職場のことを思い浮かべてもらって、筋肉反射テストを行うと、火(三焦経、ストレス反応)、土(胃経・脾経、理解・共感)、金(大腸経・肺経、罪悪感)、水(膀胱経・腎経、恐れ)がスイッチオフでした。金の大腸経・肺経がスイッチオフなのは罪悪感を意味するので、元々Aさんの話と合致して理解しやすいところでした。

 

感情解放の定番としておでこに手を当てるESR(感情ストレス解放)を行うかなと思っていたのですが、Aさんの希望でpain body情報を記憶している経穴・奇穴。iPadのアイコンのように、クリックされると全画面に広がるような性質を持つ。何かの刺激に反応してこれが活性化すると、記憶されている情報と同じ状態を体・経絡に再現してしまい、そのために同じような問題が繰り返し発生し得る。pain bodyというのは痛みを記憶している体の部位を意味するエックハルト・トールの用語ですが、私が筋肉反射テストで調べると、同じことを指しているということなので、これをここで用いました)を同定すると、右の眉の直上にある魚腰経絡に所属しない奇穴)でした。

 

 

治療効果のある部位を調べるため、筋肉反射テストを用いて体をスキャンすると、調整部位として見つかったのは右の隠白脾経の始点・親指の爪の外側近位部角)。魚腰を触ると当時のネガティブな記憶が蘇りやすいのに対し、隠白を同時に触れるとその瞬間になんだかスッキリしてしまってあまり気にならない、つまりCircuit Locating (CL, 回路同定)が成立。この現象は、調整効果のプレビューのようなもので、右の隠白に右の魚腰の情報を解放する治療効果があるということが、あらかじめ確認できたわけです。

 

 

実際の調整ですが、右の隠白をAさんに自分でグリグリと押して貰いました。

 

その後、過去の職場の嫌な思い出を思い出してもらいましたが、もうぼんやりしてうまく思い出せないとのこと。筋肉反射テストで測ると負の感情チャージは0%。

 

このときAさんから質問を受けたのは、こんなことで簡単に罪悪感が消せてしまうのなら、悪用する人が出てくるんじゃないですか、ということでした。ごもっとも。たとえばとんでもない殺人鬼がこれを利用して罪悪感を消してどんどん殺人を続けるということが考えられます。しかし、筋肉反射テストは、本人の波動や、意図の波動が低いとスイッチングを起こしてしまって利用できなくなるので、pain bodyやその調整部位の同定ができなくなる、という安全装置が内蔵されているといえます。

 

それでも、おでこに手を当てるだけのESRであれば、悪人であっても恩恵に預かってしまうかも、と私も思いました。ところが後で筋肉反射テストを用いてこの件を調べてみた所、そのような悪人が仮にESRで罪の意識を消してさらに悪事を働こうとしても、そのような時はESRは機能しない、という結果でした。つまりESRの効果も、本人の意図の波動の影響を受けるようです。もっと調べたほうが良いとは思いますが。

 


 

キネシオロジー代として、レストランの料金を多めに払ってもらいました。こうしてエネルギー(お金もエネルギーですから)のキャッチボールをしたほうがよいと考えてのことです。

 

 

いかがでしたでしょうか。

 

私も他人様にキネシオロジーを行うのは初めてなもので、うまくいく筈だと思いつつも、何か予想外の理由で思うように行かないかもしれない、という心配はありました。しかし、結果的には、自分で自分を調整している時とほとんど同じ感覚で、期待通りの結果が得られました。

 

Aさんにも話したのですが、これほど信頼性の高い技術体系が、何十年も前から誰でも学べる状態にありながら、ほとんど知られておらず、学校教育の内容や、常識と合わないと言うだけの理由から社会に広く認められていない、というのは、私個人にとっては驚きであり、ショックでもあります。もし、誰もがキネシオロジーとはどういうものかという理解が一般のものとなっていたら、一体どれだけの人の人生が恩恵に預かれるでしょうか?

 

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