浅草をお嘆きになる
大お母様のお話です
ひょんなことから、
とらんくすや。
店先での出来事です
何時ものように、午後も3時過ぎ、
店先の清掃を致していた時でございます
品の良いお年を召された女性との
立ち話となったのです
「まあ、お掃除御苦労さまです」
「店主さん 自らやっているのですか?
廻り近所までねえ」
「向こう三軒両隣、お互い様ですからねえ」
とらんくすや。親父の行動を、
ずうっと見ておられたようですね
新仲見世通りにお店を持たれる
大お母様でございました
「可愛がって育ててしまって、
丁稚奉公に出さなかったから
何も出来ない、頭でっかちで、
どうしようもないのよ
商品の事等、さっぱり解らない、
覚えようとしないのだから」
「浅草の息子さん達は、
親が、お金が有り余っているのか、
皆さん、私学に小学生から通わせるのよ」
「甘えが有って、お店の事も出来ないし、
まして、お掃除などしてくれません・・・・」
話が、どんどん続きます
とらんくすや。親父
どの様に返事していいやら・・・
戸惑います ・・・トホホ・・・
お客様商売
挨拶に始まり、挨拶に終わります
私チェーンストア時代に、
オーナー二世に、関西弁で、
「挨拶して、なんぼに(いくらに)なるねん
無駄と違うか」
と言われ、吃驚しました。
おぼっちゃま なのだと思いました
丁稚奉公(でっちぼうこう)が
足りなかったのでしょうか?
挨拶は、計算するものではないのです
人として、躾、気配り、思いやり、
おもてなし なのです
日頃から、買い物をして頂ける
お客様のお蔭を知っていれば
その様な言葉は、出てくるはずが有りません
現場の実践を踏まえず、頭だけで経営する
これほど怖い事は、ありません
お客様商売は、
挨拶、お掃除など、基本の上に成り立っている事を
知るべきであると感じました
丁稚奉公(でっちぼうこう)
いわゆる 商店主育成制度でございます
江戸時代から近年の第2次世界大戦終結まで
続いていたものです
住み込みで働きます
番頭さんや手代から礼儀作法を教えられます
また、商人の「いろは」を叩き込まれるのです
勿論 挨拶、掃除は基本です
店の仕事を終えると、
読み書きや、算盤を教わるのです
さて・・・
浅草も若返り、代替わりがどんどん進んでいます
大お母様を嘆かさない代替わりが良いですね
頭で計算してしまうと、
商売を辞め、物件を貸してしまう
と言うようなことになりかねません
老舗が、伝統を守り、
お客様を大切にする心を忘れず
日本の風情ある浅草で有り続けて欲しいと
願う とらんくすや。親父でございます