「有終の美」と
「謙遜、謙虚、謙譲」?
「有終の美」
言葉の意味は、詩経 からです
靡不有初 鮮
初め有らざるは靡(な)し、
克(よ)く終わり有るは鮮(すく)なし
物事の初めはみな努力するが、
その努力を維持して
有終の美を飾ることができる者は、稀である
大変です 有終の美
なかなか飾る事は難しいようです
有終の美 のお話 実は、・・・
殷の紂王(ちゅうおう)のお話からなのです
暴虐な政治を行なった帝とされ、
周の武王に滅ぼされたのです
以下のように言われました
義を残(そこ)ない、
善を損なうを紂と曰う
この紂王(ちゅうおう)、実は、・・・
美貌で、弁舌に優れ、頭の回転が速く、
力は猛獣を殺すほど強いという
素晴らしい人だったのです
しかし、あまりにも頭が良すぎ、
臣下が、皆、馬鹿に思えたのです
挙げ句の果て、重税を科し、
天下の宝物を一人占めにし、
佞臣(ねいしん)を重用し、
妲己(だっき)という愛妾(あいしょう)に溺れ、
日夜宴会三昧です
宴会の為に行った、出来事が有ります
酒を池の如く溜めたのです
⇒ 酒池
肉を天上から吊るし、林の如くにしたのです
⇒ 肉林
この様に、度が過ぎた享楽を
酒池肉林(しゅちにくりん)
と呼ばれるようになったのです
義を残(そこ)ない、善を損なう
駄目ですね
ちょっと偉くなったり、昇格したりすると、
突然人が変わったような行動をするお方は、
周りにおられませんか?
地位や、お金が出来ると陥る
人間の習性かもしれませんね
それでは、
有終の美を飾る為に、
何が必要なのでしょう?
その答えは・・・
易経 六十四卦 地山謙(ちざんけん)
の中に見る事が出来ます
謙 とは
謙遜、謙虚、謙譲 のことでございますが、
謙は亨(とお)る
君子有終 吉
地山謙の時、通じる
君子は終わりを全うすることができる 吉
高くて、尊いものが頭を低く、
実るほど頭を垂れる稲穂かな
能ある鷹は爪を隠す
と言うように、
謙虚に進んで有終の美を飾るべき時
となっています
有終の美 最後は、
謙遜、謙虚、謙譲
でなければ,と言う事でしょう
とらんくすや。親父
決して偉くは有りませんが・・・
人生最後まで、謙遜、謙虚、謙譲の精神で