枯葉に火をつけて | 名盤アーカイヴ ~JAZZ・FUNK・FUSIONを中心に~

名盤アーカイヴ ~JAZZ・FUNK・FUSIONを中心に~

管楽器が活躍するジャズ・ファンク・フュージョン・ブラスロックなどを紹介します。更新はゆっくりですが、いずれは大きなアーカイヴに育てていきたいなと思います。好きな音楽を探すのにお役立ていただければ幸いです。なお、過去記事はちょいちょい編集・加筆します。

 深し。皆さんいかがお過ごしでしょうか。

 私はというと相変わらず本業が忙しいので、3か月ぶりの更新と相成りました。

 あと、忙しいのでお手軽に投稿できるX(旧ツイッター)へ出没が増えてますのでよかったらそちらも覗いていただけたらと思います(私のamebaのプロフィールからSNSをクリックしていただくか、もしくはXで「らっぱ小僧」と検索していただければたどり着けると思います。)。

 

さて、今日は久々にJAZZの話でもしてみましょうか。

 

  定番中の定番だけど...

 

 今の季節に合うJAZZの名曲と言えば、とりあえず「枯葉」でしょう。

 枯葉といえばジャズの代名詞と言っても過言ではないスタンダードナンバーです。元はLes Feuilles mortesというシャンソンですが、アメリカでポップソングAutumn Leavesとしてヒットしてからは、数多くのジャズメンに取り上げられてきました。Ⅱ-Ⅴのシンプルな進行が初心者にも取り組みやすく、教則本にも必ずと言っていい程載っていますね。

 

 枯葉はベタ中のベタ、定番中の定番だけに、それこそ星の数ほど色んな人の色んな演奏があります。しかしながら今日取り上げたいのは、「色んな演奏があるとはいっても、それは無いだろ!」と言って炎上しそうな異色の「枯葉」です。SNSで非難轟轟!的な意味だけでなく、熱いパッションを込めて一気に燃え上がるような文字通りの「炎上」する枯葉を2曲ご紹介したいと思います。

 

 

  火をつけて、燃え上がる「枯葉」

 

ひとつ目はジョニー・グリフィンの「枯葉」

ライオネル・ハンプトンのバンドやジャズ・メッセンジャーズで活躍したジョニー・グリフィンは60年代以降はヨーロッパに拠点を移します。60年代にアメリカでジャズが下火になったときに仕事の無くなったジャズメンが活躍の場を求めてヨーロッパに渡るパターンは結構多かったのです。この枯葉はそんなグリフィンが15年ぶりにアメリカに戻ってレコーディングした『リターン・オブ・ザ・グリフィン』(1978)の1曲目に収録されてます。15年の想いを込めた渾身の一撃という感じでしょうか。

 冒頭のテーマのキメの連発はもはやギャグっぽいんだけど、やっぱアガるし格好いいっす。まるで「邪道で行くけど、文句あっか!?」という宣言のよう。一方で、その後の高速アドリブは速いけど決してクリエイティブではありません。しかし私はそれでも格好良いと思うんです。吹いて奏でる楽器にとっては「勢い」っていうのもまた魅力だと思います。

 

お次はサラ・ヴォーンの枯葉

個性的でパワフル!彼女のスキャットはブリブリ鳴りまくってる管楽器にも決して引けを取りません。この時彼女は50代の後半。ジャズが下火になるにつれて一度はキャリアも下降線を辿っていましたが、これより少し前から盛り返して、ジャズシンガーの女王ここにあり!を見せつけています。

 そしてYouTubeで動画を漁っていたら、この枯葉を若き日のウィントン・マルサリスと共演している動画を見つけました。当時のジャズを全て背負って立つ勢いだったマルサリスと女王とのバトルはなかなか見ものです

 

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