「日本におけるキリスト教 105 聖書のキリストの使徒たちと現在のクリスチャンの違いについて」 | ルーク4のブログ

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「日本におけるキリスト教 105 聖書のキリストの使徒たちと現在のクリスチャンの違いについて」

 

前回の続きです。クリスチャンにとっても未信者にとっても見過ごすことはできない非常に重要な教えについてみていきます。

 

「イエスは彼らにこう言われた。『全世界に出て行き、すべての造られた者に、福音を宣べ伝えなさい。

信じてバプテスマを受ける者は、救われます。しかし、信じない者は罪に定められます。

 

信じる人々には次のようなしるしが伴います。すなわち、わたしの名によって悪霊を追い出し、新しいことばを語り、

蛇をもつかみ、たとい毒を飲んでも決して害を受けず、また、病人に手を置けば病人はいやされます。』

 

主イエスは、彼らにこう話されて後、天に上げられて神の右の座に着かれた。

そこで、彼らは出て行って、至る所で福音を宣べ伝えた。

 

主は彼らとともに働き、みことばに伴うしるしをもって、みことばを確かなものとされた。〕

 

 

このイエスさまの教えだけを切り取れば、イエス・キリストを信じた人々(クリスチャン)は救われて、イエスの御名によって悪霊を追い出し、新しい言葉を語り、蛇をもつかみ、毒を飲んでも決して害を受けず、病人に手を置けば病人はいやされるという「しるし」が伴います。

 

さらに全世界に出て行って、すべての造られた者に、福音を宣べ伝えなければなりません。

 

それから、その福音を聞いて、イエス・キリストを信じた人々も当然に同じ「しるし」が伴います。

 

そして、イエス・キリストを信じない者は罪に定められます。

 

つまり、イエス・キリストを信じないまま死んでしまえば、最後の審判で永遠の火に投げ込まれる運命という解釈が成立します。

 

 

さて、前回記事で、このイエスさまの教えは誰に教えられたのか?ということが最も重要だと言いました。

それは「イエスは、その十一人が食事に着いているところに現れて、」と書かれてある通り、11弟子に教えられたことです。

 

その11弟子は、全世界に出て行ったのでしょうか?

 

また、11弟子たちが福音を宣べ伝え、その福音を聞いて信じた人々は、11弟子と同じ「しるし」が伴ったでしょうか?

 

 

まずは、11弟子たちがイエスさまから全世界に出て行きなさいと命じられてから、全世界に出て行ったのかを見てみます。

 

日本人が「全世界に出て行って」と聞けば、世界中の各国を行き渡ったと思います。

 

ですが、聖書が教えていることだけで判断すれば、11弟子は日本人が思うような全世界を行き渡ったわけではありません。

 

また、その後、異邦人に福音をゆだねられた「使徒パウロ」もそうでした。

世界地図で言えば、地中海周辺の一部の地域という印象を持ちます。

 

(使徒ペテロと使徒パウロの宣教に行った各地の画像を最後に載せます)

 

 

そして、「全世界に出て行って」と命じられてから後、一同は聖霊に満たされてからも、エルサレムにとどまり続けたのです。

 

それから大迫害が起こりますが、それでもまだ11弟子たち(使徒たち)はエルサレムにとどまりましたが、使徒たち以外のクリスチャンは皆、ユダヤとサマリヤの諸地方に散らされました。

 

「サウロは、ステパノを殺すことに賛成していた。その日、エルサレムの教会に対する激しい迫害が起こり、

使徒たち以外の者はみな、ユダヤとサマリヤの諸地方に散らされた。使徒の働き8章1節」

 

その後、11弟子の1人ヤコブはヘロデ王が手を伸ばして剣で殺されました。(使徒の働き12章1~2節)

 

結局、ヤコブは全世界に出て行くことはなかったのです。

 

また、ガラテヤ書2章7~8節には使徒パウロはこのように教えています。

 

「それどころか、ペテロが割礼を受けた者への福音をゆだねられているように、私が割礼を受けない者への福音をゆだねられていることを理解してくれました。

 

ペテロのみわざをなして、割礼を受けた者への使徒となさった方が、私にもみわざをなして、異邦人への使徒としてくださったのです。」

 

割礼を受けた者とは「ユダヤ人」です。

使徒ペテロはユダヤ人への福音をゆだねられているので、全世界に出て行って、異邦人へ福音を伝えて行くことは使徒パウロにゆだねられているという理解でした。

 

 

その後、使徒ペテロは四散したユダヤ人(ダイアスポラ) にもっぱら福音を宣べ伝えたと言われています。

 

また、イエスさまが来臨される場所で待ち続ける必要がある弟子もいました。

そして、イエスさまが望まれた通りに、使徒ヨハネはイエスさまの来臨まで生きながらえたことでしょう。

 

ですから、11弟子たちに命じられた「全世界に出て行き、すべての造られた者に、福音を宣べ伝えなさい。」というイエスさまの教えは、現代の日本人の思考で考えると矛盾することになります。

 

この「全世界」という意味は「ユダヤ人世界」という意味だと解釈すれば、11弟子がエルサレムにとどまり続けたことと矛盾はなくなります。

 

次は、使徒パウロの異邦人への福音宣教について、「しるし」について見ていきます。

使徒ペテロが巡回した町や地方

 

使徒パウロの第一次~第四次伝道宣教地