キリスト教と政治と統一教会(現 世界平和統一家庭連合)について | ルーク4のブログ

ルーク4のブログ

神様がクリスチャンに与える愛、夢、希望、信仰の証を中心に書いています。

「キリスト教と政治と統一教会(世界平和統一家庭連合)について」

 

以前にも書いた記事の追記になります。

 

先日の参議院選挙において、福音派の牧師が「維新の会」の比例6番目で当選されました。数年前から維新の会の勢いはすごく、ついに野党第一党になりました。

福音派の牧師が既成政党の「維新の会」から出馬するということで、多くの福音派の牧師とクリスチャンたちが支援協力しました。

そして、当選して「主の御計画は必ず成就します」などと喜びに満ちています。

 

 

この参議院選挙期間中には、統一教会(現 世界平和統一家庭連合)に家族を崩壊させられたという恨みをもつ人によって、安部元総理が狙撃されて命を落とすという痛ましい事件がありました。

 

それについて、統一教会の被害者たちを弁護する「全国霊感商法対策弁護士連絡会」が記者会見を開きました。

 

弁護士が言うには、安部元総理が統一教会やダミー組織のUBFのキャンペーンなどでメッセージを発信することは、統一教会のために人生や家庭を崩壊させられた人たちにとって、大変な衝撃を与えるものだったので、当会としても厳重な抗議をしていたそうです。

 

 

 

 

また、安部元総理だけでなく、自民党や野党の議員が統一教会と関わってエールを送っていることにも「どんなに被害者が悲しみ苦しみ絶望するか、政治家が統一教会にエールを送ることによって新たな被害者が生み出しかねない」などと抗議していたそうです。

 

野党では以前から「維新の会」と統一教会の関係が問題視されて、マスコミをにぎわしたこともありました。

 

ちなみに、維新の会は、カジノを中核としたIRの誘致に全力を注いでいますので、「カジノ反対 維新の会に反対」というプラカードを首からぶらさげた高齢者の方々が、この暑さの中をとぼとぼと歩く姿を見かけました。

 

今回、維新の会は倍増して、その中にキリスト教の牧師もいるので「イエス・キリストもカジノに賛成している」と落胆されている人もいるでしょう。

 

「カジノ反対 維新の会に反対」という署名が21万人も集まっています。

その大勢の人々の中で、維新の会にキリスト教の牧師が属することは「イエス・キリストもカジノ誘致に協力しているのか」というように衝撃を受けている人たちもいます。

 

 

話は元に戻ります。

 

「政党」にとって、選挙に勝つことが最も大切です。そのためには宗教も利用します。世の中では「統一教会」もキリスト教です。

文化庁が毎年公表する「宗教年鑑」のキリスト教に分類される宗教団体には「統一教会」も含まれています。

 

 

今回、福音派の多くの牧師やクリスチャンたちが、福音派の金子牧師が既成政党の「維新の会」に属するということが「主の御心」だと一致して、全力で祈り支援協力しました。

 

過去には「日本基督教団」の土肥隆一牧師が、日本社会党の河上衆議院議員の秘書をされていた縁で、1990年に、河上議員が引退される後を継ぐ議員候補13番手に選ばれてしまい、なぜか1番手となって、出馬してトップ当選されたことがあります。

 

土肥隆一先生は当時、障害者支援施設を筆舌に尽くしがたい苦しみと試練の末に立ち上げられていたので、国会議員などなりたくありませんでした。

 

「どうせ落ちるだろう」と思いながら選挙活動をしていたそうです。

それでトップ当選してしまった後、「どうして神さまは、私を国会議員にしたのか?」と思い悩んでいたそうですが、

 

日本で「介護保険法」を施行すべきかが問題になった時、障害者支援施設の働きにおいて介護保険の必要性を痛感された土肥先生は以前より介護保険法について何度もヒアリングを受けていて詳しく知っていました。

だけど、他の議員は誰も介護保険法について詳しく知らなかったのです。

 

それで「この時のために神さまは私を国会議員にされたのだ!」と、他の議員たちに熱心に勧められました。

そして1997年に介護保険法は施行されたのです。

 

しかしながら、その後は民主党に変わって、短期間で失墜した民主党政権を担い、小泉内閣が介護保険法などを悪改したことなどで苦闘されています。最後は竹島領有権のことで大騒ぎされてしまいました。

 

なので、牧師が既成政党に属することは、この世と政党を支配する恐ろしい敵との戦いでもあります。

そこに一人の牧師が所属しても、相当めちゃくちゃ厳しい戦いになるでしょう。

 

 

イエスさまは12弟子たちに「異邦人の道に行ってはいけません。サマリヤ人の町には入ってはいけません」と命じられて、イエスさまだけがサマリヤ人のところへ行かれました。

そして、「どんな町や村に入っても、そこでだれが適当な人かを調べて、その人のところにとどまりなさい」と教えられています。

 

 

次に今回の福音派とは違う「キリスト教と政治」についてみてみます。

 

聖学院大学総合研究所の鵜沼教授の論文「キリスト教から見た国家と倫理」からの抜粋です。

 

プロテスタントに大きな影響を与えた「日本基督教団」の「植村正久」牧師について

「国家と信仰の問題に関する主張の基本は人格性の価値は国家を超えるものであり、宗教上の権威は国家を相対化するものでなければならない、ということにあった。

 

そしてその根拠は言うまでもなく、ピューリタニズムに由来する国家と宗教の分離の原則および信教の自由の理念にあった。」

 

「植村は次のように言う『この少数なる信徒のうちに上丈のごとき精神(キリストを愛し、人を愛するの念)を発揮するときはその道徳上の勢力洪大にして敢えて当たるべきものあらざるなり』

 

つまり植村は、少数キリスト者の世に対する感化力に期待し、それによる国家全体の教導を意図したが、」

 

また、鵜沼教授は、北森嘉蔵牧師(日本福音ルーテル教会が日本基督教団を離脱する時、日本基督教団にとどまり、日本基督教団に多大な貢献をされた牧師)についてもこう述べています。

 

「北森嘉蔵氏は『福音と政治』のかかわり方について、権力意志と必然的に結びつく政治は、福音にとって根源的に「敵」であるゆえに教会は決して政治と直結し得ないが、

 

しかし教会の内なる個々の信仰者としては、政治のはらむ問題性を放置するのは責任の放棄にほかならないとされ、政治を超越しつつ、しかも政治にかかわるというあり方に最も深く相応するのは旧約の預言者ではないかとして次のように言われる。

 

『預言者は第一にはあくまで政治から超越して神の代言者として立ちつつ、第二にはこの他者たる政治と連携的となり、絶えず王や政治家と接衝する。第三には絶えず政治の逸脱を批判して、その問題性を除去しようとしたのである。」

 

 

最後に、プロテスタントは「日本基督教団」「福音派」「無教会」と3つに分かれると言われています。

 

「無教会キリスト教」の「内村鑑三」先生の政治についての教えを、同志社大学名誉教授の「西田毅」先生の論文から伝えます。

「内村は宗教と政治の理想的な関係について次のように述べています。

 

『宗教と政治の関係は内と外との関係なり。神と形との関係なり。国の社会的制度はその国民の宗教的観念の表顕にして、その政治組織は常にその信じ来たりし宗教に原因す。』

 

『まず教を布きて、しかる後に政に及ぼす、これ順道なり。まず政を施して、しかる後に教を吹入す、これ逆道なり』

 

政治権力が特定の宗教と結びついた政治支配の邪道性を批判すると同時に、宗教や倫理に基礎づけられない政治の虚妄性を衝く内村の言葉は非常に含蓄が深いと思います。」

 

西田名誉教授は、このように述べています。

 

 

福音派は今回、牧師が既成政党に属する議員になることが「主の御心」だということを現わしました。

 

次はその手段とは違う方法も必要だと痛感しています。

 

日本基督教団の植村牧師や北森牧師、無教会の内村鑑三先生のような、既成政党に属することではなく、既成政党を超越したキリスト教の教えを布きて、政治に及ぼす、少数なる信徒の集まりが、キリストを愛し、人を愛するの念を発揮することが望まれると思いました。

 

権勢によらず、能力によらず、神の霊によって一致している小さなキリスト者の群れが、政治が抱える問題に対して、既成政党を超越するイエスさまからの知恵を与えられて

 

「あなた方は世界の光です。」「あなた方の光を人々の前で輝かせ、人々があなた方の良い行ないを見て、天におられるあなた方の父を崇めるようにしなさい。マタイ5:16の御言葉が実現することを祈るようになりました。