総理の動き-第63回国連総会出席-平成20年9月25日

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平成20年9月25日(日本時間26日)、麻生総理はニューヨークでオーストラリア連邦のケビン・ラッド首相と首脳会談を行いました。

日豪首脳会談

 会談では、日豪間の戦略的パートナーシップが順調に強化されてきていることを確認し、安全保障、経済等あらゆる分野で日豪関係の更なる発展に向け協力していくことで一致しました。この関連で、麻生総理より、陸上自衛隊がサマーワにおいて豪州軍に協力頂いたことに改めて謝意を表しました。また、ラッド首相より、双方の経済により利益となるような経済連携協定(EPA)/自由貿易協定(FTA)実現に向け両首脳で協力していきたい旨の発言がなされました。

 また、ラッド首相より、捕鯨問題の外交的解決に向け両首脳間で引き続き議論していきたい旨が述べられたのに対し、麻生総理より、この問題が良好な二国間関係を阻害しないよう、二国間及び国際捕鯨委員会(IWC)等の場で引き続き議論していきたい旨を述べました。

 その後の共同プレス発表で、麻生総理及びラッド豪州首相は、「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」の委員が確定した旨を発表しました。これら委員の選定は、同国際委員会の共同議長である川口順子元外務大臣とギャレス・エバンス元豪外相が協議を進め、個別に連絡をとり行われたものです。


第63回国連総会で演説等


平成20年9月25日(日本時間26日)、麻生総理はニューヨークの国連本部で開かれている国連総会に出席し、一般討論演説を行いました。

 一般討論演説は、国連事務総長、総会議長及び国連加盟国(現在192カ国)等の代表が順番にスピーチを行い、当該総会会期に各国が重視する課題について問題提起し、それぞれの立場について述べます。

 麻生総理は冒頭で最近の国際的な金融不安に触れ、「持てる経験と知識の貢献に心がけたい」と述べました。さらに、「自らの経済を伸ばしていくことに、その一義的な責務をもつのです。世界第2位という日本の経済規模に照らすなら、これこそは、日本がなし得る即効力のある貢献だと言わねばなりません。私は、これに断固として取り組んでまいります。」と述べ、世界経済の安定に寄与する決意を強調しました。

 北朝鮮問題では、「北朝鮮の行動に応じ、両国間に残る懸案を解決、不幸なる過去の清算にも取り組みながら、日朝関係を前進させる用意があります。待っているのは、北朝鮮の行動です。私は同時に六者会合の枠組みを通じ、北朝鮮に核開発能力と、核兵器の廃棄を迫ってやまぬつもりです。」と述べ、北朝鮮に拉致問題解決と核の放棄を促しました。

 日本の外交方針について「日米同盟を不変の基軸としながら、近隣アジア諸国との関係強化に努めて今日に至りました。」と述べ、国連を重んじ、国際協調の路線を堅持し、「基本的価値」を共有する諸国との連帯の実現を目指していく立場を表明しました。

 演説終了後、麻生総理はライス米国国務長官やミュージシャンのボノ氏と歓談し、その後、食料危機・気候変動に関する国連事務総長主催夕食会に出席しました。



潘基文・国連事務総長と会談

平成20年9月25日(日本時間26日)、ニューヨークで第63回国連総会に出席した麻生総理大臣は、一般討論演説を終えた後、国際連合の潘基文事務総長と会談を行いました。

 事務総長より、麻生総理が就任後にこれほど早く国連を訪れる政治的リーダーシップを発揮したことへの謝意が述べられました。さらに、日本は国連をはじめ、G8の議長国、アフリカ開発会議(TICAD)の共催国として、国際場裡で活躍し大きな成果を上げていること、特に国連に関しては、第二位の分担金拠出国であるばかりでなく、様々な形で極めて積極的な役割を果たしていることを高く評価すると述べられました。

 麻生総理は、「日本の総理大臣が国連総会に出席するのは3年振りであり、これは日本の国内事情によるものであるが、自分は是非来るべきと考え、本日訪れた。」と述べました。その上で、国連が安定した力強い機関として発展していくことを期待しており、日本もそのために可能な限り貢献したいとの考えを伝えました。

 事務総長は、開発問題における昨今の日本の活躍に言及しつつ、特にTICADでのコミットメントやリーダーシップを高く評価しており、今後とも日本が開発の分野で積極的な貢献を行うことへの期待を表明し、その関連で、日本のODAについて、近年低下していることを懸念しており、これが上向きになることを期待すると述べました。

 事務総長より、麻生総理とは日韓両国の外務大臣をともに務める時期があり、その頃にはいろいろな難しい問題もあったが、それを乗り越えてよい友情・協力関係を一貫して築くことができたことを嬉しく思っている旨が述べられ、また、これほど懇意な人が日本の総理として活躍することを心強く思うと述べました。麻生総理からは、最後に釜山で会談をした時の想い出が語られました。


日本・イラク共和国首脳会談

平成20年9月25日(日本時間26日)、国連総会一般討論演説のためニューヨーク訪問中の麻生総理は、イラク共和国のジャラール・タラバーニー大統領と首脳会談を行いました。

 冒頭で麻生総理は、「2006年8月に外務大臣としてバグダッドを訪問した際、タラバーニー大統領とはお会いできなかったが、今回実現したことを嬉しく思う。」と述べました。これに対しタラバーニー大統領より、「イラクとの関係強化に尽力している方の昇進は嬉しく、総理就任を祝福する。」と述べられました。

 総理より、イラクの状況が改善しているとの認識を述べたのに対し、タラバーニー大統領より、そのとおりであるとして、イラクでテロが入り込む余地は減り、イラク当局の十分なコントロール下にある。経済状況も改善し、本年の国家収入は前年比で3倍に達する見込みであり、このような資金の活用に日本も参加してほしい旨が述べられました。これに対し麻生総理より、日本としてもイラクを支援していきたい旨応じました。また、タラバーニー大統領から自衛隊の支援への謝意と、日本企業の活動への期待及びこれに支援を惜しまない旨の発言がありました。

 また、麻生総理から日本としては、年内を目処にイラクでの航空自衛隊の輸送業務を終了させることを検討することとした旨を述べたところ、タラバーニー大統領は、日本政府の決定への理解と、自衛隊の支援に対する感謝が改めて述べられ、今後は経済等の分野で関係を強化していきたいと述べました。

 総理より、イラクの経済・社会の発展を見据え、長期的に、経済・ビジネス分野で両国の関係を発展させたい、日本の企業が石油分野にも参入することを望む旨述べました。これに対しタラバーニー大統領より、日本の技術は石油分野でも進んでいると承知しており、ぜひ専門家をイラクに派遣して石油省と協議するなど関係を強化してほしい旨が述べられました。


総理の動き-麻生内閣発足-平成20年9月24日

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平成20年9月24日、麻生内閣が発足しました。24日午後に衆参両院の首相指名投票が行われ、衆参両院の指名が異なったため、両院協議会が開かれましたが意見は一致せず、衆議院の議決を優先する憲法の規定により衆議院が選出した麻生太郎議員が、伊藤博文初代内閣総理大臣から数えて第92代目(59人目)の内閣総理大臣として指名されました。

 これを受けて、直ちに総理大臣官邸で新内閣の組閣に着手しました。

 麻生総理は記者会見を行い、「この度、総理の重責を担うことになり、その重みを改めて感じているところであります。特に景気への不安、国民の生活への不満、そして政治への不信という危機にあることを厳しく受け止めているところです。日本を明るく強い国にする、それが私に課せられた使命だと思っています。」と述べ、そのために、「私の持っております経験の全てと、この身を尽くして難題に立ち向かうことをお誓い申し上げます。」と抱負を述べました。

 その後、自ら閣僚名簿の発表を行い、最後に「1つ、国民本位の政策を進めること。そして、官僚は使いこなすこと。3つ、いろいろ言っていくと切りがなくなりますが、国益です。省益ではない国益を担当。国益に専念をする。これが一番だと思っております。」と述べました。

 深夜、宮中における内閣総理大臣の親任式及び国務大臣の認証式が行われ、正式に麻生内閣が発足しました。その後、総理大臣官邸に戻り、初閣議、記念撮影が行われました。

第170回国会における麻生内閣総理大臣所信表明演説-平成20年9月29日

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(就任に当たって)
 わたくし麻生太郎、この度、国権の最高機関による指名、かしこくも、御名御璽をいただき、第九二代内閣総理大臣に就任いたしました。
 わたしの前に、五八人の総理が列しておいでです。一一八年になんなんとする、憲政の大河があります。新総理の任命を、憲法上の手続にのっとって続けてきた、統治の伝統があり、日本人の、苦難と幸福、哀しみと喜び、あたかもあざなえる縄の如き、連綿たる集積があるのであります。
 その末端に連なる今この時、わたしは、担わんとする責任の重さに、うたた厳粛たらざるを得ません。
 この言葉よ、届けと念じます。ともすれば、元気を失いがちなお年寄り、若者、いや全国民の皆さん方のもとに。
 申し上げます。日本は、強くあらねばなりません。強い日本とは、難局に臨んで動じず、むしろこれを好機として、一層の飛躍を成し遂げる国であります。
 日本は、明るくなければなりません。幕末、我が国を訪れた外国人という外国人が、驚嘆とともに書きつけた記録の数々を通じて、わたしども日本人とは、決して豊かでないにもかかわらず、実によく笑い、微笑む国民だったことを知っています。この性質は、今に脈々受け継がれているはずであります。蘇らせなくてはなりません。
 日本国と日本国民の行く末に、平和と安全を。人々の暮らしに、落ち着きと希望を。そして子どもたちの未来に、夢を。わたしは、これらをもたらし、盤石のものとすることに本務があると深く肝に銘じ、内閣総理大臣の職務に、一身をなげうって邁進する所存であります。
 わたしは、悲観しません。
 わたしは、日本と日本人の底力に、一点の疑問も抱いたことがありません。時代は、内外の政治と経済において、その変化に奔流の勢いを呈するが如くであります。しかし、わたしは、変化を乗り切って大きく脱皮する日本人の力を、どこまでも信じて疑いません。そしてわたしは、決して逃げません。
 わたしは、自由民主党と公明党の連立政権の基盤に立ち、責任と実行力ある政治を行うことを、国民の皆様にお誓いします。

(国会運営)
 はじめに、国会運営について申し上げます。
 先の国会で、民主党は、自らが勢力を握る参議院において、税制法案を店晒しにしました。その結果、二か月も意思決定がなされませんでした。政局を第一義とし、国民の生活を第二義、第三義とする姿勢に終始したのであります。
 与野党の論戦と、政策をめぐる攻防は、もとより議会制民主主義が前提とするところです。しかし、合意の形成をあらかじめ拒む議会は、およそその名に値しません。
 「政治とは国民の生活を守るためにある。」民主党の標語であります。議会人たる者、何人も異を唱えぬでありましょう。ならばこそ、今、まさしくその本旨を達するため、合意形成のルールを打ち立てるべきであります。
 民主党に、その用意はあるか。それとも、国会での意思決定を否定し、再び国民の暮らしを第二義とすることで、自らの信条をすら裏切ろうとするのか。国民は、瞳を凝らしているでありましょう。
 本所信において、わたしは、あえて喫緊の課題についてのみ、主張を述べます。その上で、民主党との議論に臨もうとするものであります。

(着実な経済成長)
 緊急な上にも緊急の課題は、日本経済の立て直しであります。
 これに、三段階を踏んで臨みます。当面は景気対策、中期的に財政再建、中長期的には、改革による経済成長。
 第一段階は、景気対策です。
 政府・与党には「安心実現のための緊急総合対策」があります。その名のとおり、物価高、景気後退の直撃を受けた人々や農林水産業・中小零細企業、雇用や医療に不安を感じる人々に、安心をもたらすとともに、改革を通じて経済成長を実現するものです。
 今年度内に、定額減税を実施します。家計に対する緊急支援のためであります。米国経済と国際金融市場の行方から目を離さず、実体経済への影響を見定め、必要に応じ、更なる対応も弾力的に行います。
 民主党に要請します。緊急総合対策実施の裏付けとなる、補正予算。その成立こそは、まさしく焦眉の急であります。検討の上、のめない点があるなら、論拠と共に代表質問でお示しいただきたい。独自の案を提示されるももちろん結構。ただし、財源を明示していただきます。双方の案を突き合わせ、国民の前で競いたいものであります。あわせて、民主党の抵抗によって、一か月分穴があいた地方道路財源を補てんする関連法案を、できるだけ速やかに成立させる必要があります。この法案についての賛否もお伺いします。
 第二段階は、財政再建です。
 我が国は、巨額の借金を抱えており、経済や社会保障に悪い影響を与えないため、財政再建は、当然の課題です。国・地方の基礎的財政収支を黒字にする。二〇一一年度までに成し遂げると、目標を立てました。これを達成すべく、努力します。
 しかし、目的と手段を混同してはなりません。財政再建は手段。目的は日本の繁栄です。経済成長なくして、財政再建はない。あり得ません。麻生内閣の目的は、日本経済の持続的で安定した繁栄にこそある。我が内閣は、これを基本線として踏み外さず、財政再建に取り組みます。
 第三段階として、改革による成長を追い求めます。
 改革による成長とは何でありましょうか。それは日本経済の王道をゆくことです。すなわち、新たな産業や技術を生み出すこと、それによって、新規の需要と雇用を生み出すことにほかなりません。「新経済成長戦略」を強力に推し進めます。
 阻むものは何か、改革すべきものは何か。それは規制にあり、税制にある。廃すべきを廃し、改めるべきは改めます。
 強みは何か。勤勉な国民であり、優れた科学と技術の力です。底力を解き放ちます。日本経済は、幾度となく厳しい試練に対して果敢に応じ、その都度、強くなってきました。再び、その時が来たのであります。
 以上、三段階について申し上げました。めどをつけるには、大体三年。日本経済は全治三年、と申し上げます。三年で、日本は脱皮できる、せねばならぬと信じるものであります。

(暮らしの安心)
 暮らしの安心について、申し上げます。
 不満とは、行動のバネになる。不安とは、人をしてうつむかせ、立ちすくませる。実に忌むべきは、不安であります。国民の暮らしから不安を取り除き、強く、明るい日本を、再び我が物としなくてはなりません。
 「消えた年金」や「消された年金」という不安があります。個人の記録、したがって年金給付の確実さが、信用できなくなっております。ひたすら手間と暇を惜しまず、確かめ続けていくしか方法はありません。また、不祥事を行った職員に対しては、厳正なる処分を行います。わたしは、ここに頭を垂れ、国民のご理解、ご協力を請い願うものです。あわせて、年金等の社会保障の財源をどう安定させるか、その道筋を明確化すべく、検討を急ぎます。
 医療に信を置けない場合、不安もまた募ることは言うまでもありません。わたしはまず、長寿医療制度が、説明不足もあり、国民をいたずらに混乱させた事実を虚心に認め、強く反省するものであります。しかし、この制度をなくせば解決するものではありません。高齢者に納得していただけるよう、一年を目途に、必要な見直しを検討します。
 救急医療のたらい回し、産科や小児科の医師不足、妊娠や出産費用の不安、介護の人手不足、保育所の不足。いつ自分を襲うやもしれぬ問題であります。日々不安を感じながら暮らさなくてはならないとすれば、こんな憂鬱なことはありません。わたしは、これら不安を我が事として、一日も早く解消するよう努めます。
 次代の日本を担う若者に、希望を持ってもらわなくては、国の土台が揺らぎます。
 困っている若者に自立を促し、手を差し伸べます。そのための、若者を支援する新法も検討します。最低賃金の引上げと、労働者派遣制度の見直しも進めます。あわせて、中小零細企業の底上げを図ります。
 学校への信頼が揺らいでいます。教育に不安が生じています。子どもを通わせる学校を信頼できるようにしなければなりません。保護者が納得するに足る、質の高い教育を実現します。
 子どもの痛ましい事件が続いています。治安への信頼を取り戻します。
 ここで、いわゆる事故米について述べます。事故米と知りつつ流通させた企業の責任は、断固処断されるべきとして、これを見逃した行政に対する国民の深い憤りは、当然至極と言わねばなりません。わたしは、行政の長として、幾重にも反省を誓います。再発を絶対に許さないため、全力を挙げます。
 すべからく、消費者の立場に立ち、その利益を守る行政が必要なゆえんであります。既存の行政組織には、事業者を育てる仕組みがあり、そのため訓練された公務員がありました。全く逆の発想をし、消費者、生活者の味方をさせるためにつくるのが、消費者庁であります。国民が泣き寝入りしなくて済むよう、身近な相談窓口を一元化するとともに、何か商品に重大な事故が起きた場合、その販売を禁止する権限も持たせます。悪質業者は、市場から駆逐され、まじめな業者も救われます。
 行政の発想そのものをめぐる改革であればあるだけ、甲論乙駁はもっともであります。しかし、国民の不安と怒りを思えば、悠長な議論はしていられません。消費者庁創設に、ご賛同いただけるのか否か。民主党に問うものです。否とおっしゃるなら、成案を早く得るよう、話合いに応じていただけるのか。問いを投げかけるものであります。

(簡素にして温かい政府)
 行政改革を進め、ムダを省き、政府規模を縮小することは当然です。
 しかし、ここでも、目的と手段をはき違えてはなりません。政府の効率化は、国民の期待に応える政府とするためです。簡素にして国民に温かい政府を、わたしはつくりたいと存じます。地方自治体にも、それを求めます。
 わたしは、その実現のため、現場も含め、公務員諸君に粉骨砕身、働いてもらいます。国家、国民のために働くことを喜びとしてほしい。官僚とは、わたしとわたしの内閣にとって、敵ではありません。しかし、信賞必罰で臨みます。
 わたしが先頭に立って、彼らを率います。彼らは、国民に奉仕する政府の経営資源であります。その活用をできぬものは、およそ政府経営の任に耐えぬのであります。

(地域の再生)
 目を、地域に転じます。
 ここで目指すべきは、地域の活力を呼び覚ますことです。それぞれの地域が、誇りと活力を持つことが必要です。
 しかし、その処方箋は、地域によって一つずつ違うのが当たり前。中央で考えた一律の策は、むしろ有害ですらあります。だからこそ、知事や市町村長には、真の意味で地域の経営者となってもらわなければなりません。そのため、権限と責任を持てるようにします。それが、地方分権の意味するところです。
 進めるに際しては、霞が関の抵抗があるかもしれません。わたしが決断します。
 国の出先機関の多くには、二重行政の無駄があります。国民の目も届きません。これを地方自治体に移します。最終的には、地域主権型道州制を目指すと申し上げておきます。
 農林水産業については、食料自給の重要さを改めて見直すことが、第一の課題となります。五〇パーセントの自給率を目指します。農業を直ちに保護の対象ととらえる発想は、この過程で捨てていかねばなりません。攻めの農業へ、農政を転換するのです。
 一〇月一日に発足の運びとなる観光庁の任務に、観光を通した地域の再生があることを申し添えておきます。沖縄の声に耳を傾け、沖縄の振興に、引き続き取り組みます。
 昨今は、集中豪雨や地震など、自然災害が相次いでいます。被災された方に、心よりお見舞いを申し上げます。復旧・復興には、無論、万全を期してまいります。

(持続可能な環境)
 環境問題、とりわけ地球温暖化問題の解決は、今を生きる我々の責任です。自然と共生できる循環型社会を、次の世代へと引き継ぐことが求められます。資源高時代に対応した、経済構造転換も求められます。
 なすべきは、第一に、成長と両立する低炭素社会を世界に先駆けて実現するということ。第二に、我が国が強みを持つ環境・エネルギー技術には新たな需要と雇用を生む力があることを踏まえ、これを育てていくこと。そして第三に、世界で先頭をゆく環境・省エネ国家として、国際的なルールづくりを主導していくということです。

(誇りと活力ある外交・国際貢献)
 次に、外交について、わたしが原則とするところを、申し述べます。
 日米同盟の強化。これが常に、第一であります。以下、順序を付けにくいのをお断りした上で、隣国である中国・韓国やロシアをはじめアジア・太平洋の諸国と共に地域の安定と繁栄を築き、共に伸びていく。これが、第二です。
 人類が直面する地球規模の課題、テロ、温暖化、貧困、水問題などに取り組む。第三です。
 我が国が信奉するかけがえのない価値が、若い民主主義諸国に根づいていくよう助力を惜しまない。第四です。
 そして第五に、北朝鮮への対応です。朝鮮半島の安定化を心がけながら、拉致、核、ミサイル問題を包括的に解決し、不幸な過去を清算し、日朝国交正常化を図るべく、北朝鮮側の行動を求めてまいります。すべての拉致被害者の一刻も早い帰国の実現を図ります。
 以上を踏まえて、民主党に伺います。
 今後日本の外交は、日米同盟から国連に軸足を移すといった発言が、民主党の幹部諸氏から聞こえてまいります。わたしは、日本国と日本国民の安寧にとって、日米同盟は、今日いささかもその重要性を失わないと考えます。事が国家・世界の安全保障に関わる場合、現在の国連は、少数国の方針で左右され得るなど、国運をそのままゆだね得る状況ではありません。
 日米同盟と、国連と。両者をどう優先劣後させようとしているか。民主党には、日本国民と世界に対し、明確にする責任があると存じます。論拠と共に伺いたいと存じます。
 第二に伺います。海上自衛隊によるインド洋での補給支援活動を、わたしは、我が国が、我が国の国益をかけ、我が国自身のためにしてきたものと考えてきました。テロとの闘いは、まだ到底出口が見えてまいりません。尊い犠牲を出しながら、幾多の国々はアフガニスタンへの関わりを、むしろ増やそうとしております。この時に当たって、国際社会の一員たる日本が、活動から手を引く選択はあり得ません。
 民主党は、それでもいいと考えるのでしょうか。見解を問うものであります。

(おわりに)
 わたしが本院に求めるものは、与野党の政策をめぐる協議であります。内外多事多難、時間を徒費することは、すなわち国民に対する責任の不履行を意味します。
 今、景気後退の上に、米国発の金融不安が起きています。わたしどもが提案している、緊急総合対策を裏付ける補正予算、地方道路財源を補てんする関連法案を、速やかに成立させることが、国民に対する政治の責任ではないでしょうか。
 再び、民主党をはじめ野党の諸君に、国会運営への協力を強く要請します。当面の論点を、以上にご提示しました。お考えをお聞かせ願いたく、わたしの所信表明を終えます。

麻生内閣総理大臣記者会見-平成20年9月24日

http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg2141.html

国会で自由民主党の麻生太郎総裁が内閣総理大臣に指名され、総理大臣官邸で記者会見を行いました。
また、併せて麻生内閣の閣僚名簿が発表されました。

【麻生総理冒頭発言】


 このたび、第92代の内閣総理大臣に指名された麻生太郎です。国民の皆さんに、まず一言ごあいさつをさせていただきたいと存じます。
 このたび、総理の重責を担うことになり、その重みを改めて感じているところであります。特に景気への不安、国民の生活への不満、そして政治への不信の危機にあることを、厳しく受け止めているところです。日本を明るく強い国にする。それが私に課せられた使命だと思っております。私の持っております経験のすべてと、この身を尽くして難題に立ち向かうことをお誓い申し上げます。よろしく御支援のほど、お願い申し上げる次第です。
 閣僚名簿を発表させていただきます。合わせて、各閣僚に何をしてもらうかも簡単に述べたいと存じます。
 総務大臣兼地方分権改革担当大臣、鳩山邦夫。地域の元気を回復してもらわなければならないと思っております。分権改革というのは、大きな我々の将来の国のかたちとして大事なところだと思っておりますので、是非この分権改革を進めていただきたいと思っております。
 法務大臣、森英介。司法制度改革というのは、今、その途中にありますけれども、これを是非進めなければならないということをお願いしたいと思っております。
 外務大臣、中曽根弘文。日米同盟の強化、北朝鮮問題、テロとの戦いなどなど、今、外交問題いろいろありますけれども、こういった問題に取り組んでもらいます。
 財務大臣兼金融担当大臣、中川昭一。当然のこととして、補正予算の成立、そして景気対策、今、出しております緊急総合経済対策等々ありますので、この問題。加えて、今、世界中、金融に関しましては、リーマンの話に限らず、世界中いろいろアメリカのサブプライムに発しました、この一連のことに関しまして、世界中大きな関心を呼んでおる。そういった中にあって、この問題を2つ別々にというよりは、1人の方にやっていただく方が機能的であろうと思って、あえて兼務をお願いしたところです。
 文部科学大臣、塩谷立。教育の信頼回復は、大分県の話だけではなく、いろいろこの問題は根が深いと言われておりますけれども、是非教育の信頼回復というのに努めていただきたいと思っております。同時に基礎教育の充実ということに関しましては、いろいろ御意見のあるところでもありますので、この問題は非常に長い間関わっておられたこともありますけれども、是非この問題に引き続き取り組んでいただきたいと思っております。
 厚生労働大臣、舛添要一。今、御存じのように、社会保障の問題、また食の安全の確保などなど、いろいろあります上に、雇用の安定というものも我々は合わせて考えねばならぬ大事なところです。労働分配率の話、いろいろありますけれども、是非この問題について引き続き検討していただければ、頑張っていただかなければならぬところだと思っております。
 農林水産大臣、石破茂。今、事故米対策などなどいろいろありますが、食料の自給率始め、日本の農業というものは、極めて付加価値が高い農生産品が幾つもあります。そういったものを含めて、攻めの農政というものをお願いしたいと思っております。
 経済産業大臣、二階俊博。御存じのように、今から日本のリーディング産業になり得る、成長し得る産業の成長戦略、また資源外交というものもありますし、目先中小零細企業等々の抱えております問題は、日本の一番肝心なところでもありますので、そういった問題に引き続き取り組んでいただきたいと思っております。
 国土交通大臣、中山成彬。御存じのように、道路の一般財源化、また公共事業というものにつきまして、今、いろいろ意見が分かれているところでもありますので、是非この問題については取り組んでいただきたいと思っております。
 環境大臣、斉藤鉄夫。留任でありますけれども、引き続き、地球温暖化というものに関しましては、明らかに我々は多くの問題を何となく肌で感じていらっしゃるんだと思います。
 今年はまだ台風が一度も上陸していない。気が付いておられる方もいらっしゃるかと思いますが、台風はまだ一度も本土に上陸しておりません。こんなことは過去に例がない。4年前は9回上陸、平均3回という日本において、ゼロもしくは9回は何となく異常だなと感じていらっしゃる方も多いと思いますが、これは日本一国でやれる話ではありません。明らかに何となく我々の周りに大きな変化が起きていると感じなければおかしいところなんですが、そういった問題につきまして、この環境問題というのは、日本はサミットをやった経緯などなどを考えて、世界をリードして行けるだけの技術もあるし、そういったものもし得る立場にあるんだと思って頑張っていただければと思っております。
 防衛大臣、浜田靖一。もともと防衛関係はいろいろやってこられたこともありますが、テロの戦いというものは、世界中がテロと戦っているところでもありますので、我々としてはこのテロとの問題は、我々とは全然関係ないという話では全くないと思っております。少なくとも地下鉄サリン事件などなど、忘れられつつありますけれども、あれはテロであります。そういったことを考えますと、いろんな意味でこのテロとの戦いというのは大事なところだと思っておりますので、浜田先生にお願いをさせていただきました。
 内閣官房長官・拉致問題担当、河村建夫。私を補佐してもらうと同時に、拉致問題にも取り組んでいただきたいと考えております。
 国家公安委員長・沖縄及び北方対策担当・防災担当大臣、佐藤勉。凶悪犯罪防止、日本というのはかなり少ない、先進国の中では少ないと言われますけれども、明らかに異常なものが起きてきていることも事実だと思いますので、そういった意味においては、国家公安委員長の責務は大きいと思いますし、同時に災害も台風の代わりに局地的な豪雨などなど、我々は今までとは違ったもので1時間に100ミリも140ミリも降るという前提で我々の防災ができ上がっているわけではありませんし、また沖縄の振興の問題も含めて担当していただかなければならぬところだと思っております。
 経済財政政策担当大臣、与謝野馨。再任でありますけれども、この厳しい経済情勢の中にあって、財政金融担当大臣とともに、是非この全体のバランスをとりながら景気を回復する。財政をいろんなことをやっていただくということにして、与謝野馨先生にお願いをしております。
 規制改革担当大臣・行政改革担当・公務員制度改革担当、甘利明。これは行革の推進ということでありまして、公務員制度改革、規制改革などなど御存じのとおりでありますので、この問題を進めていってもらわねばならぬと思っています。
 科学技術政策担当大臣・食品安全担当大臣・消費者行政推進担当、野田聖子。再任でありますけれども、食料安全確保と消費者庁というものは福田内閣の積み残した問題の一つでありますので、消費者庁の立ち上げをお願いをしたいと思っております。
 少子化対策担当大臣・男女共同参画担当大臣、小渕優子。待機児童ゼロを進めるとともに、若者支援、いろいろなことをお願いしたいと思っております。
 以上、私が選んだ閣僚と指示の内容であります。なお、併せて全閣僚に次の点も指示をしたいと思っております。
 1つ、国民本位の政策を進めること。そして、官僚は使いこなすこと。3つ、いろいろ言っていくと切りがなくなりますが、国益です。省益ではない国益を担当。国益に専念をする。これが一番だと思っております。
 官房長官は侍立しておりますので、4人を紹介させていただきます。官房長官は先ほど申し上げました河村建夫官房長官です。松本純副長官、鴻池祥肇副長官、漆間巌副長官。
 私からは、以上です。

【質疑応答】
(問)
 内閣の布陣を見ますと、総理御自身の人脈で固めたという内閣の印象が強いんですが、どんなに遅く引っ張っても、1年以内には解散総選挙があります。
 小沢代表率いる民主党と闘うためにどういう体制づくりで、どういう点にポイントを置かれたか。そしてこの内閣で具体的にどう選挙に挑むのか、具体的にお聞かせください。

(総理)
 基本的には、人事の配置につきましては、いろいろな方がいろいろ言われますけれども、適材適所、これは常に基本だと思っております。そして、それが国民の期待に応えるということだとも思っておりますので、私どもとしては、基本的にこのメンバーで選挙も戦うことになります。我々としてはどう戦うかというと、正々堂々と戦います。

(問)
 補正予算案の審議と衆議院の解散総選挙についてお伺いいたします。
 民主党は補正予算案の審議に応じる姿勢を示しておりますけれども、総理はこの補正予算をいつまでに成立させるおつもりでしょうか。

(総理)
 審議に応じていただければいいですけれどもね。どうぞ。

(問)
 それとその関連ですけれども、衆議院の解散総選挙について与党内では来月の21日公示、そして11月2日投票という日程が有力視されておりますけれども、総理は、衆議院の解散総選挙のタイミングについてはどのようにお考えでしょうか。

(総理)
 この予算につきましては、補正予算、我々は少なくとも緊急経済対策として、今の不景気というものに対応する。特に年末の資金繰り等々に頭を悩めておられます、いわゆる中小零細企業などなど、目先に抱えております問題は、油の高騰に端を発した、また、サブプライムローンに端を発したいろんな表現がありますけれども、明らかに今年に入って今年は不景気だと思います。
 したがって、それに対応するためにどうするかということを我々は考えていかねばならないと思っております。
 したがって、この補正予算というものは是非審議をしていただきたい。審議をしていただければありがたいと思っておりますが、この1年間を見ておりまして、たびたび約束が裏切られてきたような感じがしています。率直なところです。
 したがって、いろいろ参議院の方々、野党の参議院の方です。参議院の方々はいろいろ御発言もありますけれども、なかなかそういったようなことが実行していただけるのかどうかということに関しましては、私としては意外と疑問なところを持っております。
 したがって、解散総選挙の時期というのは、審議に応じていただける、応じていただけない、そういったところも勘案した上で考えさせていただきます。

(問)
 給油活動についてお伺いいたします。総理は総裁選中もインド洋での給油活動継続の重要性をたびたび訴えられていましたが、衆議院解散総選挙の時期とも絡みますが、来年の1月にはまた期限が切れることになります。これの継続に向けてどういう対応されるのか。また、福田内閣では再議決で延長しましたが、麻生内閣でも再議決を行うお考えがあるのかお願いいたします。

(総理)
 石油というもののほとんど9割近くを我々は、あのインド洋を通過して日本に輸入されております。そして、今、テロとの対決ということから、アフガニスタンもしくはパキスタンと国境などなど、今、抱えております地域の問題というものの中において、海上からテロに対する支援が行われ得るのを阻止せんがために、我々はあそこに海上給油活動というものに参加をしております。
 したがって、これは、アフガニスタンのためでも、アメリカのためでも、パキスタンのためでもない。これは、世界が戦っているテロに対して断固戦っていかねばならぬというのは、我々国際社会の一員としての当然の責務であって、日本に一番期待されておる部門がこの部門なんだと理解をしております。
 したがって、石油輸送の保護などなど、やることは幾つもあろうと思いますが、世界で最も期待されているこの仕事につきましては、是非継続をやり遂げなければならないと思っております。
 それに対して3分の2を使うか。これは相手の話にある話で、しゃにむにこの話が何が何でも反対ということなのかどうか。もう少し相手の対応を見た上で決めさせていただく。相手というのは民主党の対応を見て決めさせていただくことだと思います。

(問)
 今回、総理は、中川昭一財務大臣に金融大臣を兼務させました。この点について、改めて理由をお聞かせいただきたいんですけれども、いわゆる財金分離は橋本行革でなされたものだと思いますが、これに対する批判的な意味合いがあるのか。ないしは、今は大臣の兼務ということですけれども、行く行くはかつての大蔵省のように、事務方、スタッフも同じ役所でやるべきだとお考えてになっているかどうか。その点について、お願いします。

(総理)
 財政金融というものを分離した経緯というのを知らないわけではありませんが、少なくとも、今、世界中で金融というものが危機と言われているような状況にあります。日本の場合は、その傷口が他国に比べたら浅いのかもしれませんけれども、日本もそれなりに傷を負ったというのは事実だと思っています。
 したがって、今、この問題を世界中で検討するときに、財務大臣会議というものをするときに、少なくとも金融はうちは関係していないんですという大臣はほかの国にはおられないと思っておりますので、これは是非兼務をされるべきだと、私は金融危機が起きたときからそう思っておりました。それが背景です。

(問)
 役所も1つになるべきだとお思いになりますか。

(総理)
 私は役所に1つにするのはやってみなければわからないところだと思いますけれども、私は役所を1つにするかしないかというのは、現実問題として、どう仕事ができるかということを見た上でないと何とも言えないと思います。

(問)
 総裁選でも話題になった政策のことについて、改めて伺いたいと思います。
 プライマリーバランスの2011年度黒字化目標について、必要があれば11年度の目標の延期もあり得るというお立場は今でも変わりないのか。必要があれば、修正の閣議決定をするつもりはあるのかということと、それに関連して、基礎年金の国庫負担割合の引き上げを来年4月から予定どおり実施するおつもりがあるのか。その財源をどうするのかということです。

(総理)
 基礎年金の半分の負担の件に関しては、約束事ですから実施します。
 それから、プライマリーバランスの話ですけれども、基本的にはプライマリーバランスを2011年までにバランスさせると言われるときの前提条件というものを覚えておられると思います。少なくとも、あのときは経済成長は3%が前提でしたね。今は-3%になるのかもしれぬというような状況になっています。あのころは金融問題もありませんでした。油の高騰という話もなかった。
 そういったことを考えると、プライマリーバランス2011年といったときとは前提条件が大幅に違ってきているという現実というのを我々は無視して、いかにも達成がすぐに確実にできるかと言われると、その状況は著しく変わってきているのではないか。率直なところです。したがって、目標としてきちんと持っている。決して間違っているわけではありませんが、達成できる前提条件が大幅にくるってきているという前提を無視はできないと思っています。
 もう一点は、何でしたか。

(問)
 修正の閣議決定です。

(総理)
 今すぐ修正する、閣議決定をするつもりはありません。

(問)
 基礎年金が来年度というのは、来年4月から引き上げるということですか。

(総理)
 そうです。たしか、あれはそう書いてあったのではないですか。

(問)
 安定財源はどうなさるんですか。

(総理)
 安定財源につきましては、今から検討しなければいかぬというところなんだと思いますが、少なくとも、そのために必要な財源を何にするかは、今から財務大臣に考えていただかなければいかぬ大事なところだと思います。

(問)
 総理は総裁選を通じて政党間協議の必要性を訴えられて、民主党の小沢代表との対決姿勢を強められたと思うんですが、早期の党首討論とか、直接小沢代表といろいろなやりとりを交わすということを早期にしようということはお考えでしょうか。

(総理)
 これは、2回幹事長をやりましたので、前回幹事長をやったときにも申し上げましたし、今回幹事長に就任した今年の9月にも同じことを申し上げたと思っております。少なくとも、今、参議院と衆議院がねじれた状況です。これは世界中を見れば、そういった上院と下院がねじれているという国は、ほかの国にもあります。しかし、そこらのそういう国々では、きちんと国民に真に必要なものについては政党間協議をなされて、そこそこの合意がなされている。民主主義は成熟していると思っておりますが、我が方はなかなかさような状況にはならないということが、今、国民から見て一番の不満のところだと私は思っております。
 是非とも党首討論または直接対話、いろいろな方法があるとは思いますけれども、本会議場でも委員会でも、いろいろなところで議論ができるということは大事なところだと思いますが、少なくとも、2大政党というものを目指して、この小選挙区制度を採用したわけですから、我々としては、そういったことを踏まえて、きちんとした対応がされるためには、政党間協議または党首討論というのは物すごく必要なものだと思って、これは是非訴えていかねばならぬものだと思っています。