2020なでしこリーグ第12節 浦和レッズレディース vs セレッソ大阪堺レディース | Redの足跡 ~浦和レッズレディース~

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本日もYouTube観戦。


スタメンは長船が戻った以外は前節と同じ。
ただしスタートの左右SHの位置が前節とは逆。


序盤、両チームとも良い動きの見応えのある入りとなる。
セレッソは前回の対戦とは異なり4バックだが、ハードワークと球際の激しい守備は変わらず、そこから奪ってショートカウンターを狙う。
対するレッズレディースは前回の対戦のようにセレッソのプレスに混乱することはなく、またロングボールで逃げることもせず、選手間の距離を近くし細かく動きなおしながらパスコースを作ることでセレッソのプレスをいなして前にボールを運ぶ。

そこには前回の対戦から連勝を重ねてきた自信のようなものが感じられた。


レッズレディースの攻撃は猶本が良いアクセントとなり左右からのクロスが一本ずつ、セレッソの方は前からのプレスと速い攻撃でチャンスを作る。

開始15分ほど経過すると徐々に試合は膠着し始め、膠着すると守備から入るセレッソの方に分が出てくる。
前節の神戸とは異なりGKの池田にまでフォアチェックするセレッソの守備に苦しみ、ボールは保持するものの攻撃の糸口をつかめない。

それでも前半の終盤に差し掛かるとようやくセレッソ陣内でボールを繋げるようになり、サイドで人数をかけてテンポよく繋いだり、横パスでの揺さぶりでチャンスを伺う。


しかしセレッソの守備は引いても非常に堅く、ブロックに穴をあけることができないままスコアレスで折り返す。

後半開始から塩越に代えて安藤、清家に代えて遠藤を投入する。
パスを繋いでボールを動かしてもセレッソの守備が崩れないなか、ドリブルで仕掛けるという意図だろうが、清家を下げたり猶本と安藤を共存させる形はリーグも後半戦に入る中で初めてとなる。

後半の入りも前半終盤の流れと同じくレッズレディースが押し込み、安藤と遠藤も期待通りドリブルで仕掛けてアクセントとなるが、それでも中央を固めるセレッソの守備はなかなか崩れない。

65分に栗島が痛めると代わって上野を左SHに入れるというこれまた新しい形となり、続けざまに菅澤を下げて高橋を投入する。

局面では個の優位性を保ち、押し込んでセカンドボールを回収することでほぼハーフコートゲームの様相が続くが、これまで連勝を重ねてきたものから異なる形になったレッズレディースはリズムやテンポというものがなくなり、得点源だった菅澤を下げたことでフィニッシュの形も描けない。
さらにはセットプレーも相変わらずの相変わらずで跳ね返され続ける。


終盤はセレッソの方が勝点1でOKとも受け取れるマネージメントで、ゴール前を固め続ける守備を最後まで破ることができずに終了。

0-0のドロー。



前回敗れた相手にアウェイでの勝点1は客観的に見れば悪くはないのだが、前回敗れたからこそ期待していただけに残念な思いは強い。
 

さらにそのプロセスとして選手起用がこれまで積み上げたものと異なるものだったこともさらに残念だ。
思い返せば昨シーズン、西が丘でベレーザに勝利した後の神戸戦で後半開始からギャンブル交代をし、皇后杯決勝では準決勝までと異なるスタメン起用をするなど、”この試合で勝てば”というところでの森監督の不可解な選手起用はこれで3度目で、過去の二つはタイトルに大きく影響し、皇后杯後には森監督自身から「これまでと同じ形で臨んでいれば・・・」というコメントまで聞かれた。
森監督のウィークポイントである選手交代の稚拙さは、今回の試合でも厳しく批判されて然りだ。

ただし選手たちは良く戦えたと称えたい。
前回完全にはめられた相手に対し逃げることなく繋ぎのサッカーで応戦し、プレスをかいくぐるだけのパスワークは表現できていたし、90分を通して攻撃的で諦めない姿勢を示してくれた。

次節、またホームの観客の前でこのうっぷんを晴らす力強い試合を見せてくれれば良い。

下を向く必要はまったくもってない。


以上。