プレビュー 2014レギュラーシリーズ第11節 vs ASエルフェン埼玉 | Redの足跡 ~浦和レッズレディース~

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浦和レッズレディースのブログ、観戦記。
女子サッカー、なでしこの話題。

前に書いたが、後輩を海外出張に行かせての前節と今節の参戦。


日本に残ったはよいが、一人での仕事は思った以上に辛かった。


やっと一週間。

やっと選手たちに会える。



■前回の対戦
2014年4月13日(日) 13:00キックオフ・浦和駒場スタジアム


浦和レッズレディース 5-0(前半2-0) ASエルフェン埼玉


得点者:

16分 加藤千佳、35分 大滝麻未、50分 大滝麻未、

76分 清家貴子、90+2分 齊藤あかね


素晴らしい勝利だった。
まるで夢の中にいるようなフワフワした感覚で一つ一つのプレーとゴールに酔いしれた。


三知の出場停止と吉良のコンディション不良による欠場のため、大滝とハナのツートップという布陣で臨んだが、結果的にはこのツートップが大暴れ。


さらに清家の期待通りのプレーでの初ゴールや、あかねのとどめの一発まで飛び出し、山郷姐さんに5発の手荒い恩返し弾を浴びせた。


守っては荒川選手、伊藤選手といった相手のキーマンをほぼ完璧に封じて、90分間攻守に主導権を握り相手を圧倒して勝利を勝ち取った。


連勝したことに半信半疑の開幕2試合から、"もっと上を目指し突っ走るんだ"という新たな思いと期待を抱かせてくれた試合でもある。



■ASエルフェン埼玉

2勝0分8敗の9位


最下位に沈む吉備国大から2勝して、残りは全敗。


10試合で32失点と守備が崩壊。

得点は16で"この成績にしては意外に"と思いきや、その内11点が吉備国大から。


局面ではよいプレーがあったりペースを握れる時間帯もあるのだが、90分を通して相手を上回るまでは至らない。

個々の能力不足も否めないのだが、一番気になるのは組織として動けないこと。

ひとつ揺さぶられるとブロックは簡単に崩れ、個人の頑張りに頼る戦いに陥ってしまう。


前節、相手が吉備国大とはいえ7得点したことは決して悪い材料ではなないだろうが、あれほど前線に人数をかけてもリスクにならない戦いはレッズレディース相手にやらせてもらえるはずもない。

しっかりと切り替えて、真っ向から勝負を挑むのか、勝点1でも取れればという戦い方に徹するのか、いずれにしてもチームとして共通認識を持った上でのはっきりとした戦い方が必要となる。



■見どころ
ここまでやってきたことを継続すれば難しい相手ではない。
油断してはならないが、過剰にリスペクトする必要もない。


誰かの言葉を借りるなら"絶対的な自信と謙虚な姿勢"ということだろう。


この、言うは易し行うは難しの課題に対して、2つのポイントで見ていきたい。


ひとつ目は運動量と動きの質。

主導権を持ってある程度ボールを回せる時間も作れるだろが、陥りがちなのはボールをよく動かせるが故に人が動くことを忘れること。

男子Wカップの日本対ギリシャ戦を観た方はそれに近いストレスを感じたかもしれない。


プレスが厳しくない時に余裕を持って狙うプレーをするのではなく、これまで通りのやり方をより速く、より正確に行うこと。

中盤での囲みから奪って縦に速く、または鋭いサイドチェンジからダイナミックなサイド攻撃をこれまで以上に活発にみせて欲しい。



ふたつ目はコーチングの声。

これも主導権がある時ほど消えがちなこと。

エルフェン埼玉には荒川選手、伊藤選手、薊選手など個人で鋭いプレーが出来る選手がいるし、明日は雨が降る可能性も高い。

90分間ほころびを見せず、厳しい姿勢で最後まで闘い抜く姿をみせて欲しい。


後は決めるべきところをどれだけ決めることができるかだ。
フィニッシュに近いところの精度は先のベガルタ戦後に吉田監督も挙げていた課題だ、


是非とも"強い"と印象付ける内容も結果も残したい。



■注目選手

注目選手は吉良知夏


ここ2試合好調な吉良。

決して得点しているからという単純な理由からではなく、試合を通しての動きの質が非常に良くなったと感じている。


ボールタッチ数も増え、動くエリアも広がり、ボールを受ける動き出しもはっきりとして目立つようにった。


しかし、得点ランキングで吉良の上にいる選手たちと比べて足りないのは"怖い選手"かということ。


プレースタイル云々の話はあるにせよ、相手チームが嫌がる選手か、90分間がっちり捕まえておきたい選手かと言われれば、まだ物足りなさがある。


守備がそれほど強くないエルフェン埼玉に対して、3試合連続となるゴールは当然のノルマ。

複数得点という目標を強く意識して臨んで欲しい。



月曜からずっとキラキラゴールのチャントが頭から離れない。



■試合に向けて

埼玉ダービーと銘打つと特別な感覚も芽生えるし、山郷選手、荒川選手、竹山選手などとの対戦を思うと違ったワクワク感もある。


しかし、最後にくるのは勝って少しでも前に進みたいという思いのみ。


心の中にはもう円陣ができている。


さあ、いこうぜ。