プレビューといいながら試合前日の夜、しかも遅い時間に掲載したりして申し訳ないというか、せっかくプレビューとして書くのだから当然試合前に読んでいただきたいという気持ちは強かったのだが、今日は少しだけ早く掲載できそうだ。
■前会の対戦
2013年10月13日
プレナスなでしこリーグ2013 第14節 駒場スタジアム
2-1の勝利
吉田監督が就任してチームが上昇し始め、残留争いのライバルである吉備国大に勝利した次の試合。
勝点で並ぶ新潟に勝って残留を大きく引き寄せると共に、もうひとつ上の順位を目指しての戦い。
新潟はしっかりとブロックを作って守り、マッカーティー選手と山崎選手が少ない手数で攻め切る形をとってきた。
また、前線では三知がガチガチにマークされて思うように起点が作れない。
そんな中でマッカーティー選手に先制点を奪われるも、前半終了間際に千佳が同点弾。そして後半には和田のCKに彩乃が合わせて逆転。
後半の公式シュート数は得点した彩乃の1本のみという苦しい戦いだったが、逆転で勝利をもぎ取れる自信と頼もしさを見せ始めた試合だった。
■スタメン
まずは前節HTで退いた臼井。
試合前半の接触の影響か分からないが、接触の後も問題がある様子はなかった。
臼井がダメならあかね、またはぽっぽを右SBに入れて彩乃を左に回すか。
吉田監督はしっかりと守れる選手をSBに起用し結果も残しているので、個人的に見たい和田や石井は少し厳しい立場に立たされたかもしれない。
前節のツートップはエルフェン埼玉戦で活躍した大滝を押しのけて、やはり三知と吉良を起用してきた。
吉良はいまひとつ目立った活躍はできなかったが、信頼は揺るがないだろう。
新潟のディフェンスラインを考えると、動き出しのよさと高さを両立する大滝も面白いと思うが。
■プレビュー
4試合で14得点は文句のつけようがない。
さらにその形も得点者もバラエティに富み、相手の立場から見れば掴み所がないという感じだ。
しかし相手がしっかりとブロックをつくり長いボールで中盤の網を避けてきた場合、前節の吉備戦同様に中盤でのプレスがはまらず守から攻への鋭い切り替えが効かない可能性もある。
また、新潟は吉備と比べて個々の質も一枚上手だと考えて良い。
加えて新潟の守備はゴール前のしぶとさが大きな特徴だ。
守備のリスクを減らしながらしぶとい相手を崩しきるためにもサイド攻撃を徹底したい。
クロスボールからの得点には大いに期待したが、CKがどれだけ獲得できているかがひとつのバロメーターだ。
守備ではまず山崎選手をしっかりと抑えること。
乗松とのコンビで躊躇がなくなった高畑の積極的な守備に期待するとともに、中盤ののんと猶本もしっかりと挟み込みに戻らないと吉備戦のような被シュート数には抑えられないだろう。
前線からの守備で上尾野辺選手からの質の高いロングパスを出させないことも重要な要素だ。
山崎選手が孤立する形を作りたい。
吉備戦で出た課題として、ロングボール主体の展開に対して中盤が間延びしてしまった。
前節は相手の拙さに助けられた面もあるが、基本はどんな相手にもコンパクトであるべき。
中盤のラインがフラットに保てているか、それから猶本のボールタッチ数にも注目したい。
おそらくこれまでの4試合と比べても中盤はかなり走らされるだろう。
開幕前の走り込みの真価が問われるとともに、交代で入る選手の選択も試合展開を左右しかねない。
誰が出ても質が落ちない総合力はもちろんのこと、できれば途中出場の選手が試合を決める展開を期待したい。
■アルビレックス新潟レディース
2勝1分1敗の4位。
毎試合内容的には苦しい戦いを続けており、攻撃陣の構成も試合ごとに変わっている中で、山崎選手のできがチームとしてのできを左右しているようだ。
そんな中でもしぶとく勝ち点を奪い現在は4位。
首位のレッズレディースに勝利して上位争いに食い込みたいとろこ。
前節のジェフ戦は守備の要である北原選手が欠場しておりケガとの噂もあるが状態は不明。
ジェフのツートップに公式シュート数で8本、全体で12本のシュートを浴びながら1失点に抑えた守備をどう評価するかは難しいところだ。
攻撃ではレッズレディースの中盤のプレスをかいくぐるために早めに山崎選手に入れる戦術もとれるチーム。
首位を走るチームをしっかりと研究して相手に合わせた戦い方を選択してくるのか、上尾野辺選手のパスさばきが最初の注目ポイントだ。
■キープレーヤー
キープレーヤーは加藤千佳
チームのアクセント、飛び道具の役割から攻撃の核となる存在に成長している。
もちろん連続得点を期待するのは間違いないが、ゴール前でしぶとく守ってくる新潟に対しサイドからの攻撃といえばこの選手だろう。
4試合で3得点は十分すぎる活躍だが、サイドを深くえぐってのアシストはまだない。
それどころかドンピシャで味方に合うアシスト未遂も記憶にない。
どんどん千佳にボールを集めて、個人でもコンビでもサイドを切り裂き、得点かアシストの目に見える結果を残してほしい。
"千佳が引っ張るレッズレディース"
なんか夢のような不思議な響きだ。
■試合に向けて
アウェイへ乗り込む。
考えてみれば5試合で5会場目だ。
相手も首位チームという意識をもって臨んでくるだろう。
しかし私とては不思議なくらい首位という意識、追われる立場という意識がない。
逆に相手が何位だからどうだ、という気持ちもない。
もっともっと上を目指せる、成長して強くなれるという気持ちしかない。
この試合も全力プレーでぶち当たり、一歩でも先に少しでも上へ。
そして小さくても成長を実感していきたい。
以上。