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主人公:マリ…思ったことが顔に出る普通のOL
占い師:愛子…マリの師匠的な存在。男好き。
「ちょっと実験をしてみようか」
そういうと1回吠えてみせてみた。
「ワオーン」
特に私には何も響かない遠吠えだった。
「さてと、少し横になるか」
そういうとソファーにゴロンとしてしまった。
特に何をするわけではなく、本当にくつろいでいるだけだ。
しばらくするとチャイムが鳴り響いた。
「おっ、きたきた」
そういうと玄関からはエレベーターで会ったトラが現れた。
トラ「何の用事ですか」
「おう、タイガよく来たよく来た」
タイガっていうのか。
タイガーだからタイガとは安易だな…。
「特に用事はないのだが、とりあえず呼んでみたのじゃ」
タイガ「意味のないことはやめてくださいよ~」
「あの~、何が起きているのですか?」
「おう、実はのう、さっきタイガを呼んでみたのじゃ」
「さっきの共鳴をしてみたのじゃ」
「おう、どんな風に伝わった?」
タイガ「何となくではありますが、用事があると魂に響いてきました」
「どうじゃ」
自慢げに私の方を見ている。
「人間界でいうシンクロニシティと同じことじゃ」
「人間界であれば、会いたいなと思っているたら偶然にも訪ねてきたという現象じゃ」
そういえば、愛子さんとやった実験と同じだ。
「動物は共鳴しやすいから簡単にこんなことができるのじゃよ」
「どうじゃ」
また私の方をドヤ顔で見ている。
「まあ、人間界は肉体という壁があるし、大抵の人間は魂が黒いからなかなか伝わりにくい現象だけどな」
私たち人間より伝わりやすいってことなのね。
「おう、ご苦労じゃった」
タイガさんにそう伝えると、ブツブツ言いながら部屋を出て行った。
何か可哀そう…。
「実は共鳴とは距離は関係ないのじゃよ」
「お主のように近くても、タイガのように離れていても共鳴は同じなのじゃ」
「もっと離れている箇所でも共鳴することはできるぞ」
「誰か呼ぼうか?」
「いえ、ご迷惑なのでいいです」
「そうか」
「でも、人間界でも何千キロも離れていても共鳴は可能なのですか?」
「うむ、可能じゃ」
「人間界では以前にこんな実験があったのじゃ」
「ウサギの親子での実験じゃ」
「残忍な話だが聞いておくれ」
えっ?残忍なの。
「あるウサギの親子を何千キロも離して、親子とも周波数を感知する装置を付けていたのじゃ」
「普通にしていれば特に反応はなく、何もない状態が続いた」
「エサを食べ、動き回り、寝てを繰り返しての生活」
「ウサギに呼び掛けてみたり、触ってみたり、ときには叩いてみたり」
「特に反応はなし」
「実験の動きはここからじゃ」
何をするのかしら。
「あるとき、子供のウサギを意図的に殺してしまったのじゃ」
えっ?
「すると、なんと親ウサギの機械が反応したのじゃ」
「何千キロと離れているにも関わらずにじゃ」
「共鳴とは距離は関係がないということがわかったのじゃ」
「非道な実験ではあるが、共鳴のすごさがわかった実験なのじゃ」
「ちょっとひどい実験じゃないですか?」
「もちろん、そいつらは死んだときにきちんと裁いてやったぞ」
それにしてもひどい実験だわ。
と言いつつも、共鳴ってすごいなと思ってしまった自分がいた。
何千キロ離れていてもつながっているんだ。
共鳴に距離は関係ないってことか。
「これは血縁関係が濃いほど共鳴しやすいことがわかったのじゃ」
「これは人間も同じことが言える」
そうなんだ。
「まあ、あとは種族が同じだと共鳴しやすいかな」
「種族が違うからといって全く共鳴しないわけではないぞ」
「本来我々は言葉がなくても通じ合えることができるということじゃな」
う~ん。
共鳴のすごさはわかったけど、後味の悪い話だ。
それにしても親子のつながりってすごいのね。
急に家に戻りたくなってきた。
フーッ。
気分転換にもう一杯飲もうかしら。
続きは207話でお会いしましょう!
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