『パスティス・ブーリ』
フランス南西部の発酵菓子です。
丸一日かけて発酵種を準備するRITZの作り方は
熟成された旨みがあるように感じます。
パスティスに似た風味のノンアルコールリキュールと
オレンジピールを少量加えてあります。
ほんのりと柑橘系の甘みとアニスの香り。
意外とでもいうのでしょうか、いえフランスのレストランでありましたが
こういうブリオッシュのようなあまり甘くないパンをカナッペにすると
なかなか良い組み合わせだと思います。
フランスの地方菓子には予てより興味がありました。
この『パスティス』と名の付く地方菓子はベーキングパウダー
を加えて噴火型に焼き上げたバターケーキとして知っていました。
昨年、RITZの後半の授業で作ったものは本物というのでしょうか。
何と純粋に液体となるものはラム酒、アニス風味のノンアルコールリキュールのみ!
他に卵液がたくさん入ります。
渡されたルセットの下のメモにはパスティスの語源について書かれていて
それによると、その地方の言葉で『お菓子』を意味するのだとか。
このお菓子同様に卵、バター、ミルク、粉という基本の材料で作るお菓子は
他にもあって形と名前は違えど作る工程に差はあまりなさそうです。
ブリオッシュをちょっとずつ変えたようなイメージです。
そういえば・・・
RITZの授業で私は計量ミスをしていまい前日に仕込んだこの発酵種を
翌日の本捏ねで台無しにしてしまいました。
幸い、模範的な生徒だったので強いお叱りこそはなかったけれど
シェフの顔色が一瞬曇った瞬間を見逃しませんでした。
先日、このお菓子を作ってInstagramに投稿したらシェフが反応を示してくれました。
シェフ、ちゃんと作っておりますよ