読書日記2025-7

鑑定

山田宗樹(著)

[角川春樹事務所2024年9月発行]


鑑定 [ 山田 宗樹 ]

 

  感想

精神科医・葛西幸太郎は、市長選の候補者に対する殺人未遂および放火の実行犯・犬崎理志の精神鑑定を担当していた。 犯行を淡々と語る犬崎に、葛西はある違和感を抱く。 精神状態が安定しすぎているのだ。 犬崎の中に、本来の自我を麻痺させ、代わりに彼の精神を支配している〈なにか〉が存在するのではないか――。 葛西が疑いを深める中、全国各地で不可解な動機による傷害・殺人事件が起こりはじめる……。



  感想

久々の山田作品。4冊目かな?


近未来?の話なのか…それとも空想?

いや、現実社会への警告なのかもしれない!


前に読んだ『存在しない時間の中で』の感想でも「混乱する」と書いていたけど、今回もそんな感じ…

でも妙に惹き込まれ気になり一気読み。


現代社会に生きているとストレス満載。

それに対応するのはそう簡単ではなく、精神的に追い詰められる人も多数。

そこで何かに頼るのはあるあるだろうし、それに警告を呈しているのか?


多様な精神状態を生み出す機能を備えていたエモコンが普及する世界…

昨今はやたらとAIと言う言葉を聞く。

AI(人工知能)コンピューターが学習や推論、判断などの知的行動を行う技術を指します。


AIを題材にした小説も何冊も読み、その中で暴走したAIにより人が支配される…

というのが思い出された。

それを読んだ時に、現実になりそうな恐怖を感じたけど、コンピューターの発達は人にとってどこまで必要なのか?

という基本的な疑問を持ちました。


ありがとうございましたm(_ _)m