エジプトの旅行会社 トライウェイズトラベルです
新しく出来た博物館はすべて見やすく、工夫されていて、素晴らしいなぁと思います。
こちら9月末にオープンしたガマル・アブデル・ナーセル 博物館もそのひとつです。
博物館へ向かうタクシーで、60歳くらいの運転手にナーセル大統領のことを質問しました。
『ナーセル大統領はとにかく偉大だった!』
『ナーセルを嫌うエジプト人はいない。』
この運転手さんにとって、ナーセル大統領は、
(運転手さんを60歳だと仮定すると、ナーセルは15歳の時に亡くなっているので)
多感な時期に亡くなった巨人のような存在なのかもしれません。
博物館は2階建てのつくりで、3つのコーナーに分かれています。
Museum Gallery(各国からの褒章、献上品など)
The story of a nation(ナーセルの時代を映像と写真で紹介)
Manshiyat Al-Bakri(ナーセルの邸宅部分)
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
下の写真は博物館正面入口を入ったところ
正面奥はThe story of a nationのコーナー、
左手側はMuseum Galleryの入口、
右手側がManshiyat Al-Bakri、ナーセルの邸宅部分につながっています。
博物館内は、オンム・クルスームの歌が流れ、ナーセルの演説の声が聞こえてきます。
3つのコーナーの中で一番印象に残ったのは、邸宅部分
邸宅の実際の表玄関(こちらから出入り出来ません)
ナーセルのプライベートオフィス(奥に寝室)は係員が付き添い、鍵を開けて
見学します。
そのプライベートオフィスには、古い匂いがこもり、正面にある大きな椅子を見ると、
彼がさっき部屋を出て行ったような錯覚にとらわれます。
友人を家に招くのが好きだったんだとか、
オンム・クルスームの歌が大好きだったとか、写真が趣味だったとか、
プライベートのナーセルが見えてきます。
彼の貴重な私物の中には、2つの金の結婚指輪がありました。
指輪の内側には、ナーセルと妻の、それぞれの名前が刻印されているのが見られ、
なんだかキュンとしました。
家族と映る写真の穏やかな表情のナーセル
彼が一息つく場所として、大事な役目を果たしていた家庭の様子を垣間見ることができます。
政治家のナーセルがつぶさに見られる2階部分のThe story of a nationの細い廊下には、
ナーセルの葬儀の様子が両側面に写真パネルで展示されており、
群衆の嘆き悲しむ声が聞こえてくるようでした。
ナーセルは王政を廃止した人物くらいにしか認識がなかったのですが、
博物館を訪れ、興味が湧いて来ました
この近くには、ムバラク元大統領の住居があり(タクシーの運ちゃんが教えてくれた!)、
塀の外観を見ただけなのに、元大統領宅を2つ見た気になり、得した気分で帰りました
開館時間10時から16時
金曜定休
内部写真撮影禁止