マジ軽ボルト4本が最適

 

テストドライバー的方法で評価しました。何が違うかというと、一般の方はズブの素人からかなり正しい評価が出来る方までいます。つまり、振り幅が大きいのです。

効果など無いのに思い込み(プラシーボ効果)で「良くなったビックリマーク」と評価したり、数か所を同時にチューニングしてしまい、どれがどのように効果があったのかをごっちゃにしてしまう事があります。

テストドライバーは車の問題点や変化を別の人にも分かるように報告する、何が原因でそうなるのか、どうすれば解決出来たり改善出来るのか。それをするためには、冷静に現状を把握しないといけません。まずは車の状態を体に覚えさせないと正しく比較が出来ないのはお分かり頂けるでしょう。

今ではテストコースを走る訳にはいきませんから、走行は一般道。つまり、路面状況が一定ではありません。路面に小さな砂利や砂が浮いていたり、バスや路上駐車があったりして、同じような走行が難しい。それを補うために回数を使います。

静電気の除電は、例えばサスペンションを丸ごと変えるようなチューニングとは異なります。帯電による悪影響を減らして各部の動きを改善する、マイナスを減らすチューニングなのです。

私が変化を体に覚え込ませるのには、一般道では最低でも6回位は乗る必要があると考えています。初めて乗っても、もちろん変化は分かりますが、それだけでは評価はしません、変化を覚えておくに留めます。

体調によって感じ方が変る場合もあれば、路面が濡れていればタイヤから路面に静電気が多く流れるから、除電の効果は変化する。それを総合的に評価するのには回数が必要なのです。

ずっと前から除電効果が大きいと考えていたトランスポーターの大きなデフ。効果が大きい理由は内部のいくつものギアが噛み合い・回転するから静電気の発生量が多い。ただでさえデフオイル自体の粘度が高い(硬い)のが、静電気の帯電によって更に粘度が高くなる(トヨタの特許文献より)から、抵抗が更に大きくなりパワーロスが増える。

それを除電すれば抵抗が減る=パワーロスが減る=今までより少ないアクセル開度でも走る事が出来る、という理屈です。この理屈はとても理に適っていると思いませんかはてなマーク

2023年10月にとりあえずマジ軽ボルトを2本取り付けた時の評価がダウンです。

その後何度も走行して変化を体に覚えさせ、11月に更に一本増やしました。

マジ軽ボルトを2本右矢印3本に増やしても、「おお、更に良くなったぞ」というのを体感しました。坂道は同じ条件で確認しやすい立体駐車場も使いました。坂道発進も楽々です。教習車に使ったらいいのにと思うほどです。

もう一本増やそうと思っていたら年末に急な修理が必要となり、この2月にマジ軽ボルトの4本目を取り付けました。ダウン

デフに取り付けてあるサイドブレーキワイヤーやブレーキパイプを固定しているボルトをマジ軽ボルトに交換しただけです。取り付け時間は1本当たり3分程ですから、とってもお手軽です。

ホーシングはデフとドライブシャフトを内蔵していて、ホイールハブのベアリングに繋がっており、ベアリングにはグリスが使われていますから、そこでもパワーロスが軽減します。

マジ軽ボルトを3本から4本に増やした事で、更に走り出しが軽くなりました。

ただし、2本右矢印3本に増やした時よりは効果が少なかった。それをグラフダウンで表すとオレンジ色の斜線部分のカーブ部分に入ったと評価しました。

このグラフはタイヤの除電で転がり抵抗が減り、燃費が改善したというトヨタの特許文献のグラフです。転がり抵抗の軽減は燃費に直結すると書いてあるのですが、他の箇所の徐電もこのような曲線を描きます。X軸の”燃費改善率”をデフ周りの”パワーロス改善率”に置き換えられます。

ガソリン代は高止まりを続けていますし、どうやら財務省が許してくれずトリガー条項は維持されそうですが、いっその事350円/L位になれば、皆さん「タイヤの転がり抵抗が少なくなるグッズは無いかはてなマーク」と本気で探し始めるでしょう。マジ軽ナットの効果は、某タイヤメーカーの設計部まで届いているそうです。

グラフの曲線を見ればお分かりの通り、Y軸の改善率が最適値に近づいて来ると、なだらかな曲線になって、頭打ちになっていきますね。マジ軽ボルト3本目までは急に立ち上がっていた(効果が大きい)のが、4本目では緩やか(効果が少なく)になった、つまり最適値の領域に近づいた状態に至った、それが今回の評価です。

もう一本増やすと”除電し過ぎ”の状態となり、最適値を超えて改善率が下がってしまうと考え、この車のデフの場合はマジ軽ボルト4本が最適と評価しました。これが思い込みをせずに冷静に評価した実例です。

最近ではホンダ ヴェゼルe-HEVにマジ軽ナットを装着したKさん。効果を体感して除電チューニングに興味を持たれて連絡を受け、ラジエターホースを受注。

その後、サスペンション用マジ軽ナットも受注、更にリアデフもやってみたいと相談を受け、写真を送って頂いてアドバイスをして、2か所にマジ軽ボルトを取り付けられるのを確認して現在製作中です。

駆動系で言えば、オートバイならチェーンも小さいパーツ(コマ)が擦れ合いながら回転し、潤滑にグリスを使っていますから、前述の通り帯電によってチェーンの各コマの動きが悪くなります。ノンシールチェーンでもチェーンが軽やかに回る気持ち良さを感じる事が出来ますが、シールチェーンはグリスを封入しており、帯電により更に動きが悪くなります。

S先生のDax125ダウンはノンシールチェーンですが、チェーンの除電で「バタ付かずに回る。気持ち良い」と証言しています。バタつくのは各コマの動きが悪くチェーンが暴れながら回転するから。グリスが硬くなるので動きが渋くなり、引っ張られているのに素直に回らない、それがバタつきの原因です。

学校で習ったエネルギー保存の法則を思い出して下さい、無駄な動きをしている分パワーを食われている訳です。もったいないですね。

スムースに動くという事は、その分のパワーを使えることに繋がります。ローフリクションチューニングをした事がある人なら、この意味は分かる筈です。

このように除電する事によりチェーンの動きが良くなると、無駄に使っていたエネルギーも減らせますし、軽く回るから寿命も延びます。つまり、気持ち良く走れる上にお金も節約出来るのです。

タイヤだけではなくチェンジペダル(から繋がるミッション)、インシュレーターと水冷ならラジエターホース位を除電するだけでも、パワーロスは結構減らせます。

タイヤの除電で効果を確認したら、「どこを除電したら良いか?」をお問い合わせ下さい。

12年も除電をやっているのでノウハウは持っています。