私が、今まで、胃カメラをやっていて、これはマズイと思った事は、多々あります。
その一つのエピソードをシェアします。
10年前に、100歳の女性の胃カメラを行う事になりました。他の医師が主治医で、食事がとれなくなった原因を調べるために、胃カメラを依頼してきました。
正直、私は、やりたくなかったです。
老衰と思われる病状で、胃カメラをやる意義に疑問があった事、あまりに高齢で、痰を詰まらすなどのトラブルのリスクも高いためです。
それでも、依頼あったのでやりました。
挿入し、胃に到達したので本格的に空気を入れ始めました。
すると、胃の壁が少しずつ広がっていきます。
ある程度広がった時です。胃の壁が、ほぼ全体、様々な部位で裂け始め出血し始めたのです。
このままだと、裂けて穴が開いて腹膜炎になると思い、すぐに胃カメラを抜きました。
老化があり、胃が空気により広がる事が
すでに出来なくなっていたのでしょうね。
あまりに高齢だと、胃カメラでもリスクが
あるのでしょうね。