以前 勤務した老人病院での話です。
ある70歳後半の女性が 認知症の悪化 看取り目的で
私の病院に転院してきました。
認知症の悪化で 食事とれないとのことでしたが
発動性の低下(アパシー)ということが認知症の方は起こりうるので
二コリンの点滴を行い これは 改善し 患者さんも ぼーっとしていたのが べらべら話すようになりました。
病状改善したのいいのですが ご家族が全然 見舞いに来ません。
不思議の思い ご家族と電話で話をしました。
それによると どうも 60歳ごろに患者さんが 突然失踪したようなのです。家族は 大騒ぎし 探しても 全然 どこにいったか わからなかったそうです。それから7年くらいしてから ご本人がひょっこりまた
帰ってきて その後も どこかにいなくなるような行動が 頻発したようです。ご家族は疲れきってしまい 関わるのいやになってしまったようなのです。本当に悲劇です。
実は これは 病気によるものなのです。
それは ピック病です。
認知症の一種で 問題行動を早期から起こすことがあります。
今回の症例もコウノメソッドでのピックスコアという評価法を用いると 高い点数になり ピック病で間違いなさそうです。
もっと早い段階で 気が付く事できれば 家族間の関係に冷え込みなども起きなかったのではないかと。。
ピック病の治療は コウノメソッドであります。
そんな患者さん いらっしゃれば コウノメソッドを実践している
クリニックに相談してはどうでしょうか。