先週の土曜日,ライブをしてきた。
大学の軽音楽部のOBOGが集まったライブだ。コロナ禍の前は頻繁に行われていたものだったが,このご時世ということもあり,随分と久しぶりの開催となった。自分もかつては主催をしていた身だったので、こうしてイベントが企画されるのは嬉しい。
軽音楽部のOBOGとはいっても,自分たちよりも10も若い子たちと一緒にやれるのは新鮮だ。一緒に過ごした活動は無いのだが,同じ部室で同じ機材を使って,同じような悩みを抱えていたとなると親近感を勝手に持ってしまう。(そもそもこのバンドは学生時代には活動していなかったので,懐かしさもへったくれもないのだが。)
この日は珍しく電車で向かった。新調したギグケースとエフェクターボード,そして衣装などの入ったリュックを持って電車に乗ると,気分は大学生である。10年近く若返った気分で足取りも軽くチャットモンチーを聴きながらライブハウスへ向かった。
リフレクトスタジオは初めて使うライブハウスだったが,小ぎれいで使いやすく,PAさんも我々のような暴漢バンドの出音も軽やかにまとめていただいて感謝の極みだった。個人的な心残りは初見のベースアンプを相手に上手な音作りができなかったことである。次回使う時には何としてでも納得のいく音が作りたい。
出演バンドの大多数は初見のバンドだったが,やはりどのバンドの演者も学生時代に真摯に音楽に向き合ってきたような姿を観る事ができて嬉しかったというよりも,身が引き締まる思いだった。BUMPのコピバンでは,よもやの選曲で涙腺がやや緩んでしまった。やはりjupiterやユグドラシルが我々世代に与える影響というのは計り知れない。ホルモンやcoldrainのコピバンでは久しく封印していたヘドバンを解禁した。首は入念にストレッチをしたのだが,予想外に背中が痛くなってしまった。二日経ってこれを書いている間も未だに痛い。大きな筋肉がこれだけ痛いのは,やはり加齢に他ならない。しかし,あれだけ大暴れしたのだから悔いはない。年の近い後輩に「そのはしゃぐ姿を観ると安心する」とお世辞でも声を掛けられたので,彼らが見に来る間ははしゃぎ続けようと思ってしまった。年甲斐もないといえばそれまでだが,どうか許していただきたい。
肝心の我々のライブだが,大いに楽しめた。新曲「承認欲求」はまだまだ荒いものの,とても強いエネルギーを持った曲だと再認識した。練習ではうまくいっても,本番ではうまくいかない。やはりライブを通して鍛えていくしかないのだと痛感した。たとえ同じ大学の先輩後輩とはいえ,ステージ上だけは自分がヒーローだと思っているのが自分である。その日の中で一番かっこよくありたいと思っている。周りにどう見えたかは定かではないが,自分という存在の誇示できたのは間違えないと思っている。ただ,技量不足も顕著なので,大いに練習をしなくてはならない。
打ち上げでは急遽出演キャンセルとなったGOODDAYのトヤと我々,そしてゴリゴリV系な同業者の後輩というテーブルで大いに盛り上がった。トヤ氏の「アナログエフェクターには小さい人間が入っている」という理論が私はとても好きだ。ビッグマフもロシア製は7人入っているからあんなに大きいらしい。そう考えると,スプリングリバーブはどういう原理であの「グァシャァァァン」といった破壊音が鳴るのだろうという疑問はあるのだが,それはまた今度の機会に聞くとする。
帰り道,程よく気持ちよい中で降り立った地元は生暖かく,体力をMAXまで使い切った自分にとっては,ベースとエフェクターをもって徒歩20分の道のりは普段の何倍もの酷道となった。
いずれにせよ,イベントは本当に良いもので,同輩も来てくれたし,後輩とも話をすることができた。年齢は違えど,共通の体験をした者同士というのは偉大である。これからもまた,この繋がりを大切に,音を鳴らしていこうと思う。