原始生殖細胞という「未来担当」 | 自分サイエンス研究所

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― なぜ命は、最初から守られているのか ―

私たちは
「卵子と精子が出会って命が始まる」
そう教わってきました。



でも、発生のプロセスをよく見ていくと、
それよりずっと前から
次の命の準備は始まっていることが分かります。

その鍵になるのが
原始生殖細胞という存在です。


原始生殖細胞とは?




原始生殖細胞とは、
将来「卵子」や「精子」になるための
いちばん元の細胞。

人がまだ
脳も
心臓も
臓器の形すらない

そんなごく初期の段階で、
体を作る細胞たちとは別枠で指定されます。

ここがとても重要です。

原始生殖細胞は、
今の体を作るための細胞ではない
今の人生を回すための細胞でもない

👉 次の命につなぐためだけの細胞

という、特別な役割を持っています。


他の細胞とは、扱いがまったく違う

原始生殖細胞は、
心臓にもならない
脳にもならない
筋肉にも骨にもならない

その代わり、
大切に保護され
体の中を慎重に移動し
余計な記憶を書き換えられないよう管理される

しかも一度、
遺伝子の「記憶」をリセットされる。

これは偶然ではありません。


受精卵コードから見ると、何が起きているのか

受精卵コードの視点で見ると、
この構造はとても明確です。

命は、
今を生きる部分
経験を引き受ける部分
そして未来をつなぐ部分

を、最初から分けて設計している。

もし、人生で起きたすべての出来事が
そのまま次の世代に強く刻まれてしまったら。

人類は
恐怖やトラウマを
延々と増幅させ続けてしまう。

だから命は、
未来担当を「今」から切り離した。

それが原始生殖細胞です。


原始生殖細胞は「今」に属していない

原始生殖細胞は、
今の社会
今の評価
今の常識

そのどれにも属していません。

これは映画『トロン』に登場する


「システムに完全には属さない、純粋な存在」
とよく似ています。

管理できない
効率に組み込めない
説明しきれない

だからこそ、
システムにとっては「扱いづらい」


純粋なものは、なぜ消されやすいのか

トロンの世界では、
その純粋な存在たちは皆殺しにされます。

それは悪意ではなく、
理解できないものを排除する仕組み。

そしてこれは、
今の社会でも同じです。

現代では、
感覚
余白
非効率
熟す時間
まだ形になっていない可能性

こうしたものが
「役に立たない」「現実的じゃない」として
静かに消されていく。

これは物理的な殺しではなく、
無価値化という形の排除。


未来担当は、なぜ女性の体に置かれたのか

原始生殖細胞は、
最終的に
女性なら卵巣へ
男性なら精巣へ

移動します。

ここで決定的な違いがあります。

女性の場合、
原始生殖細胞は胎児期にすでに用意され、
一生分を「先に」抱えます。

つまり女性の体は、
👉 未来を先に預かる構造

周期があり、
すぐに結果を出さず、
待ち、熟し、選ぶ。

これは非効率ではなく、
未来を壊さないための設計。


陰が軽視されると、未来が削られる

現代社会は、
早く
強く
多く
数値化できる成果

を優先します。

これは陽の論理。

でも原始生殖細胞も、
卵子も、
女性の体の周期も、
すべて陰の論理で動いている。

陰を軽視すると、
女性が先に消耗し
男性性が暴走し
社会が常に戦闘モードになる

結果、
未来担当が傷つく。


原始生殖細胞が教えてくれること

原始生殖細胞は、
こう教えてくれます。

命は、
•今を回すためだけにあるのではない
•誰かが犠牲になる前提で続くものではない
•無理を前提に設計されていない

未来は、
最初から守られている。


最後に

原始生殖細胞は、
とても静かで、
とても謎めいていて、
とても優しい存在です。

それは
「どんな人生を生きても、命の核は壊れない」
という、自然からのメッセージ。

受精卵コードは、
そのメッセージを
人の言葉に翻訳するための視点です。