先日、TBS地上波の番組『世界遺産』にて、セビリアの北方内陸部メリダのローマ遺跡群(円形闘技場、フォルム、ディアナ神殿、ローマ橋としては最長800mの橋、トラヤヌス門、水道橋、ローマ劇場、戦車競技場、モザイク床をもつドムス Casa dell’Anfiteatro など)が紹介された。この属州の遺跡群を訪れたことはないが、せっかくの機会であるので銘記しておこうと思う。
Wikipediaによれば、メリダ Merida は、帝政期、前25年、アウグストゥスの腹心アグリッパの肝煎りにより、第5アラウダエ軍団と第10ゲミナ軍団の退役軍人 Veterani によって建設された植民地 Colonia である。イベリア半島南西部の属州ルシタニアの首都として、文化、経済、軍事の重要な中心地であり、ローマ劇場、円形闘技場、キルクス(戦車競技場)が造成された。
西ローマ世界の衰退後、5世紀には西ゴート族に占領され、6世紀から7世紀にかけてはその小王国の首都となり、さらに713年、イスラム教徒の版図となった。1230年、レオン王国のアルフォンソ9世により、再びキリスト教世界に戻り、サンティアゴ騎士団のサン・マルコス・デ・レオン無主修道院の本拠地となった。
1993年にメリダの考古学遺跡群としてユネスコの世界遺産に登録された。