お正月の余暇、ポール・ニューマンの主役だということだけで録画してあったこの映画 Judge Roy Bean を見た。ジョン・ヒューストン監督。モーリス・ジャールの音楽。坦々としているのに飽きさせなかった。
西部の流れ者ロイ・ビーンが判事として酒場を法廷とし、町に治安を取り戻す。旅人が置き去りにした熊[ハリウッドの熊が出演した]と仲良くなっていっしょに暮らしたり[この部分はサイコー]、はちゃめちゃなのであるが、画面に惹きつけられてしまった。
主人公の判事は、女優だか歌手だかわからないが、リリー・ラングトリーの熱烈なファンで、酒場法廷に彼女のポスターを張り巡らせてある。タキシードを着て舞台を見に行くが見られずに帰宅。ラストシーンは、そのリリー・ラングトリー(エヴァ・ガードナー)がこの町を訪ね、自分のポスターが貼られた店を訪れ、六法全書のような分厚い本に挟まれていた自分への手紙を読む。この判事の一生はこの女優に捧げられていたのだ。その手紙が泣かせた。今日、推し活をする人々は皆、この同じ思いに胸を打たれるはず。
「親愛なるリリー嬢、あなたへの最後の手紙をしたためます あなたと直接会うことも — 話すこともかなわなかった でも常に心にはあなたが居た あなたの存在に勇気をもらい — 紳士らしく振る舞えた 長く孤独な夜の寒さをあなたが忘れさせた 最後に伝えたい あなたを崇拝でき光栄でした 今世でも そして来世でも — あなたという光に照らされ 心に刻みます 永遠の愛を あなたの熱烈な崇拝者 判事 ロイ・ビーン」
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